2018年1月14日日曜日

仮想通貨とミルトン エリクソンを見る枠組み


                                                                                                              
    
 心理療法家のミルトン・エリクソンも、最近流行りの仮想通貨(暗号通貨)も

 ベイトソンのサイバネティクスの枠組みで見ているなぁ(笑)。

 もちろん、枠組み=囚われだが(笑)。

 〈独り言〉
 



備忘録

ニューヨーク・シティのサイバネティクス・カンファレンス

ニューヨークで開催された「サイバネティクス・カンファレンス」のサイトの記事を読んでみたところ、結構面白かった。

Wikipediaを読むと「サイバネティックス(英語: cybernetics)または人工頭脳学(じんこうずのうがく)は、通信工学と制御工学を融合し、生理学、機械工学、システム工学を統一的に扱うことを意図して作られた学問。」と書いてある。

サイバネティクスは他の学問とは少し異なって格好よくいうと「学際的」、わかりやすくいうと「何でもあり」のかなり範囲が広く取られている学問の分野のひとつだ。

通常はロボットとかサイボーグとか、そういったことを連想してしまうが、人類学者のグレゴリー・ベイトソンが心理療法家のミルトン・エリクソンが一体何をやっていたのか?観察するために使ったのも、実は、このサイバネティクスのフレームワークということになる。

このあたりのことは「ミルトン・エリクソンのアプローチとは?(まとめ)」のところで書いた。

あまり大きな声では言えないが、ミルトン・エリクソンと言えば、見よう見まねで、本当はエリクソンとは関係ないことまで含む「宴会芸的な催眠」を学んでしまう人が後を絶たない傾向あるように思うが、本当にエリクソンを理解したければ、ベイトソンの視点であるサイバネティクスから学ぶのがお勧めだ。

エリクソンの技法をより本質的に学べるし、もし、エリクソンの理解に失敗しても応用範囲は広い。



暗号通貨とサプライチェーンをサイバネティクスで眺める

サイバネティクス・カンファレンス」に戻る。ここに面白い内容の記事がある。

ここではブロックチェーン上に構築された分散アプリケーションによるサプライチェーンと暗号通貨についてだ。

最近は、仮想通貨、暗号通貨というと投機目的に目が行きがちだが、実はシステム間でやり取りされる時の、同期のタイミングだとか、転送される何かの量とか、最適化を図るための調整装置としてこの暗号通貨が使われるということだ。

つまり、システムの最適化を図るための情報としての通貨の役割があるということになる。



ゴールはシステム全体の最適化
もちろん、こういった仕組みを理解してどのようにシステム全体の最適化を達成するのかが、味噌ということになる。

もちろん、ミルトン・エリクソンの心理療法に目を移すとお金の代わりに言葉による情報やクライアントが実際に行動したフィールドバック情報から、こころー体ー状況など、から構成されるクライアントというシステム全体の最適化をはかるわけであって、サイバネティクスの枠組みを通すことで分かってくることもあるということになる。


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追記 拙著、好評発売中です。

こちらは、ブログの内容を加筆、再編集した内容になっています。




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(つづく)

文献
[1]


記事の内容の正誤について、執筆者は一切保証いたしません。また、本書の内容、エクソサイズなどを実行した結果被った被害などについて著者は一切責任を負わないこととします。本ニュースレターの内容は、以下クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに従うものとします。但し、引用元の著作権は引用元に所属します。ご意見、ご感想は次へ tritune'`@''gmail.com

https://www.facebook.com/Okirakusoken-236949276723679


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2018年1月13日土曜日

コーチングやセラピーで役立つミルトン エリクソン派のシステミックな質問


                                                                                                              
    ミルトン・エリクソンがやっていたことを質問だけでできるか?

 という縛りをかけて考えてみると案外おもしろい。
 
 〈独り言〉
 



備忘録

質問をどう分類するかは悩ましい

コーチングなどでは質問が色々な種類に分類されることがある。例えば以下がある。

・オープンクエスチョン
・クローズドクエスチョン

これは質問の表面のカタチを見ているだけであり、あまり深いレベルでは考えられていないので、実践ではこの分け方があまり役立つことはない。

個人的には、平気でオープンクエスチョンだのクローズドクエスチョンだの書かれたサイトはがっかりしながら、そっと閉じるという感じだ。



実践で役立つ質問とのその分類はどのようなものか?

では実際にはどのような質問の分類や質問が役に立つのか?

もちろん、目的や利用シーンにもよるだろう。

ここで、要件を整理してみよう。以下の3つを設定してみる。


認識論(エピステモロジー)に基づいている
・システミックな思考で相手に認識や行動の変化を促す
・問題解決やゴール達成に有効


重要な要素のひとつが認識論だ。これは人がどのような知覚で何をどのように認識しているのかを明らかにすることだ。

もう一つは、システミック、つまり状況、文脈、知覚、認識、身体などの関係性を明らかにしてその関係を変えることで認識や行動の変化を促すことだ。

これは、それとなくシステム思考を促す。あるいは、よりシステム思考の解決策を考えてもらうといったことも含まれるだろう。

そうすることでより全体を考えた問題解決やゴールの設定や達成に有効となる。

これからすると、分類方法もそれぞれの質問も

Systemic Questions」が最も個人的なニーズに合うものだ。



Systemic Questions の出発点はミルトン・エリクソン

結局、システミックを探求するとミラノ派家族療法の質問になる。

また、これを遡って上流から書くと

次のようになる。

ミルトン・エリクソン→MRI(グレゴリー・ベイトソン)→ミラノ派家族療法

結局は、ミルトン・エリクソンに行き着くということになる。そこからまた下ると、エリクソンの技法を第二次サイバネティクスや構成主義の枠組みをくぐらせてエキスを抽出したもののひとつがミラノ派家族療法ということになる。

これを比喩で言うと、エリクソンが原酒で蒸留して最初に出てきた「初垂れ(ハナタレ)」がMRIで、次に出てきたのがミラノ派家族療法という感じになっている。

それで、「Systemic Questions」のリンク先の質問に関する分類は以下のようになっている。

1.主観的に世界をどう認識しているかの質問
2.事実認識とそれ以外を分ける質問
3.違いの認識やカテゴリー分についての質問(より物事をシステムとして認識する)
4.仮定の質問
 ・ミラクルクエスチョン
 ・最悪を想定する質問
 ・円環的質問
5.解決策を見つけ、実施する質問


もちろん、この質問を間接暗示を多用するような形式で使うとミルトン・エリクソン風になるし、直接的に質問すると普通のコーチングのようになる。

そこは単なるさじ加減だが、要件にあるように人の認識や行動の変化を促し、ゴール達成や問題解決を支援することは変わらない。

もっとも、ミラノ派のバリエーションは幾つかあって、個人的にはクリステン・ホーンストラップとカール・トムの「Interventive Interviewing Revisited and Expanded」に書かれている方も好みだ。こちらは New York Universityのサイトにリンクされているが、この人たちのホームタウンの研究拠点はカナダのカルガリー大だ。

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(つづく)

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[1]


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2018年1月11日木曜日

グレゴリー・ベイトソンと仮想通貨の分裂生成の構図


                                                                                                              
   ベイトソンは偉大なり(笑)。

 ビットコインの分裂もイーサリアムの分裂もベイトソンの理論でもって

 何の問題もなく説明できるなぁ。
 
 〈独り言〉
 



備忘録



仮想通貨のニュースでもちきりだった年末年始

最近、仮想通貨の話題がニュースの一部を占めるようになってきた。

仮想通貨とは、法定通貨の対立概念だ。米ドルも、円も仮想通貨ではない。

これについて、最近、ロシア、ドバイ、イスラエル、ベネズエラなどの政府が「仮想通貨」の発行を検討中というニュースが流れた。

実は、この場合の法定の「仮想通貨」というのは誤りだ。正しくは、法定の「暗号通貨(cryptocurrency)」を発行というのが正確だろう。こういった齟齬は物事を深く理解するヒントにはなる。

ただし、事の本質は、政府が裏書をしていない「仮想通貨」は、今のところ、スマートフォンなどでやり取りできる単なる「商品券」でしかないということだ。

もちろん、普通の人にはどうでもよい話かもしれない。あるいは、少し欲の皮が突っ張った人は、「どの通貨を買えば儲かるのか?」「どの通貨が将来性があるのか?」が気になるだろう。欲は否定しない。


仮想通貨の分裂で気づいた面白い発見

個人的には最近、この仮想通貨、あるいは暗号通貨に関して面白い発見をした。

それはグレゴリー・ベイトソンのニューギニアでのフィールドワークの話とおおいに関係している。ベイトソンは1930年代にニューギニアで文化人類学のフィールドワークを行った。

ベイトソンは、イアトムル族の100人くらいの2グループが統合されて200人のグループになったり、あるいは、200人のグループが80人と120人の2つに別れたりという様子を観察した。

これから、ベイトソンは類型として対称と相補と互換を取り出した。この内容は、現在、スタンフォード大学出版から『Naven』というタイトルの本として出版されている。個人的には、カリフォルニアに出張に行った帰りにサンタクルーズの古本屋で購入してきた経緯がある。

要は、何を言いたいのかというとベイトソンは組織が分裂するパターンとして、「対称」がエスカレーションした場合、売り言葉に買い言葉で激しく分裂する。もしくは、「相補」でお互い興味がなくなった時に磁石の力が無くなるように分裂する、の2つのパターンを示唆した、ということだ。

現在でもMRIや戦略的家族療法の基本ともなっている概念だ。あまり大きな声では言えないが、心理療法家のミルトン・エリクソンが人間関係に介入している事例を理解する場合もこれが役に立つ。実はミルトン・エリクソン=催眠としか捉えていない人は何も理解できないということが分かるフレームワークでもある。

中心を持たない組織の特性

ただ、ここでベイトソンは日本人にはあまり馴染みが前提をおいた。それは、イアトムル族が中央集権的でないフラットな集団だということだ。これは恐らく日本人には馴染みが薄いだろう。日本であれば、どんな小さな村でも村長はいるし。そもそも気がつけば飛鳥時代あたりから中央集権の律令制をやっていた国だからだ。

逆にフラットな集団は「烏合の衆」という感じで否定的な意味しかない。

もちろん、面白い発見というのがビットコインや他暗号通貨などの開発は、ベイトソンが想定したような中心のないフラットな組織で行われていることだ。もっというと、ベイトソンのフィールドワークの研究の理屈が、ビットコインなどの開発組織の分裂メカニズムに空恐ろしいほど当てはまっているということだ。

Wikipediaを見てもビットコインは驚くほどの分裂を繰り返している。

それでこういった組織には何が起こっているかというと、相補でお互いの興味がなくなってすぐに分裂するということだ。これは暴力団のような血で血を洗う抗争のように対称の関係がエスカレーションすることはないが、「烏合の衆」は興味の対象が違ってくると、すぐに分裂するということだ。

祭祀を持たない非中央集権組織は分裂を繰り返す

逆に、これを防ぐためには、ベイトソンの観察したニューギニアの「Naven」のような祭祀が必要ということになる。具体的には互換の関係を強化することだ。

結局、こういった中心を持たない分散型自律組織は、何かあるとベイトソンの言う分裂生成を繰り返すことになる、ということが分かってくる。

結局、分かっている人間には分かっている話だろうが、互換関係が強化されることなく放置されると、分裂生成を繰り返すことになる。

もちろん、ベイトソンの時代とは違って未開の地に出向かなくても、我々は仮想通貨の開発コミュニティが分裂していく様子をネットでヲチすることができる。その意味、私のようなナンチャッテ人類学者にはありがたい時代だ。

このあたりは、アジャイル開発の著作「組織パターン」にも書いてあった記憶がある。相手と意見が異なる場合は、組織を割ればよい、となるのだろう。そのほうが面倒臭くないからだ。

ただ、組織がどんどん割れていくというのはある意味組織の弱体化にもつながるだろう。

その意味では、分散型の組織に限った話ではないが、組織のマネジメントにもベイトソンの理論に対する理解やそこから派生した短期療法や家族療法の知見が必要になるという結論になる。

予想を書いておくと、2018年は、とにかく、仮想通貨の組織が割れて、割れて、割れまくるということになるだろう。それはそれで仕方ないことではあるのだろうが。

逆に言うと、自律型分散組織で、そのコミュニティ独自の祭祀である互換の関係性を強化する「Naven」を開発して導入した組織やコミュニティだけが発展していくということでもある。


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2018年1月7日日曜日

ミルトン・エリクソン亡き後の臨床催眠の系譜


                                                                                                              
   ことしは、まったりと、じわじわ(笑)。

 〈独り言〉
 




備忘録

Youtubeにスタンフォード大学教授のデビッド・スピーゲルのインタビュー音声があったので早速視聴。お題は臨床催眠。

デイビットの父でコロンビア大学で教授のハーバード・スピーゲルはミルトン・エリクソンと交流があった人だ。

その意味ではデイビット・スピーゲルはメジャーリーグで言ったらケン・グリフィー・ジュニアみたいな位置づけだろう。

それで、流石にスタンフォードで教えているだけあって、「催眠」というキーワードが出てきても怪しさを微塵も感じさせないのは流石だ。




 

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