2011年8月27日土曜日

解決に焦点を当てる

 人類学者であるグレゴリー・ベイトソンも言っているように、世の中に存在する多くの課題は、それを課題だと認識している認識主体の認識方法と外的世界で起こる現象との関係性の中で起こっていることがほとんどです。


 つまり世の中に存在する多くの問題、課題を解決するためには、構成主義や仏教で言われているように認識主体の内的世界である「世界の投影としての自己」と認識主体の外的世界である「自己の投影としての世界」の循環を考える必要があるということになってきます。

原因の追求だけでは上手くいかないことが多い


実際にプロジェクト・マネジメントに関わっていると内的世界と外的世界の循環についてはいつも考えて置く必要があり必要に応じて適切な対処をとらないと問題や課題はいつまでも解決しないように思えてきます。

 例えば、外的世界で機械が故障したとしましょう。例えば、コンピュータのトラブルといったような場合を考えてみましょう。

 このように無生物でかつ外的世界に何か問題が生じたような場合は、「その問題はなぜ起きたのか?」「その問題の現象は何か?どのような状況で起きているのか?」「その問題の原因は何か?」

 問題の原因追求に徹底的に焦点を当て、とことん追求するというやり方が効果を上げるでしょう。

 しかし、反対に、人の振舞いや人の認識のように内的世界に問題があるような場合を考えてみましょう。


「なぜそのような枠組で考えたのか?」「なぜ、そのようなことをしてしまったのか?」「そもそも考え方に原因があるのではないか?」というようなことを追求する場合です。

 個人的な経験から申し上げるとこのような場合は、原因究明に焦点を当てると最終的には人の批難や責任追及に繋がることも少なくなく、問題や課題の解決という点からはあまり上手くいかないように思ってきます。

問題の解決に焦点を当てる

そこで考えられるのが問題の解決に焦点を当てるソリューション・フォーカスのようなアプローチです。[1]

この手法は元々はベイトソンの研究に端を発していますが、原因追求より問題の解決に焦点を当て現状から未来の[こうありたい姿]を描き、その姿に向けて具体的にどのようなステップ、あるいはプロセスでそれを実現していくか?に焦点が当てられ組み立てられています。


 余談ですが、このステップやプロセスはベイトソンのマインドの理論によればそれぞれの要素の関係性をつなぐというようなより上位の論理階型に位置しており、それぞれの要素より影響度合いが強いと考えることができるでしょう。

 また、Youtube にこの手法を用いる時にどの場面でどのような質問を活用すると良いのかが非常に簡潔にまとめられていますので、課題解決を行う場合のコーチングやファシリテーションではこれを参考にすると良いでしょう。


もちろん、外的な世界の機械に問題があるような場合は、きちんと原因究明を行いこれを解決するというアプローチと組み合わせて用いることも重要だと思います。

文献
[1]http://ja.wikipedia.org/wiki/ソリューションフォーカストアプローチ

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