2011年12月11日日曜日

戦略とは何か?(その1)



太陽がある所の空気を温めると、そこの気圧が高くなり、他のところと気圧の差が生まれる、そして気圧差を埋めようとしてそこに風が生まれる。

独り言


今日は、「戦略とは何か?(その1)」と題して少し書いておきましょう。

戦略とは何か?

オックスフォード英英辞典で「戦略(Strategy)」を検索すると以下のような記述が存在しています。[1]


1 a plan of action designed to achieve a long-term or overall aim:


戦略とは、「長期的、もしくは包括的な目的を達成するために設計された行動計画。

それで、戦略が成立するための隠れた前提を考えると1) 目的が存在する 2) 現状が分かっている、3)目的が達成された望ましい状態が分かっている、ということが必要であることが分かります。


さらに目的(aim)について辞書を引くと以下の記述があります。


1 a purpose or intention; a desired outcome:
our primary aim is to achieve financial discipline
2 [in singular] the directing of a weapon or missile at a target:
his aim was perfect


目的とは、「ねらい、意図、もしくは望ましい結果」、あるいは「ミサイルや兵器をその的に方向付けること」。

それで、目的というところを考えると、理念なり、ビジョンなり、使命というような上位概念が存在し、それを演繹するような形式で目的を導く必要があるでしょう。

例えば、営利企業では企業理念があり、その下位概念の目的の一つとして「将来にわたってお金を稼ぎ続けること」を設定することになるでしょうし、エコロジーに配慮する企業では「地球環境を最大限に配慮しながらお金を稼ぎ続けること」のようにあえて禅問答のように矛盾した目的を設定することもあるでしょう。

こういったことから、戦略とは、長期的、もしくは包括的な目的を達成するために、現状から、目的が達成された望ましい状態への道筋を描くことと定義出来るでしょう。


         画像はイメージです。


個人的には会社員時代のトレーニングでこの道筋について少なくとも3つ考えるようにしなさい、と教わった覚えがあるわけですが、やはり現状から目的へ向かういくつかの道筋を描くことそのものが戦略思考と考えて良いでしょう。

余談ですが、戦略がより具体的になった下位概念として「戦術(Tactic)」、「業務、オペレーション(Operation)」が存在していていますが、戦略は、複数のオペレーションを積み上げた戦術を更に束ねた概念と言って良いでしょう。

もちろん、実際の経営やプロジェクトでは戦略に立てて、それを戦術、オペレーションとブレイクダウンして日々のタスクを通して戦略上の目的の実現に向けて努力していく必要があります。

戦略思考のコーチング

上の説明のように、会社経営やプロジェクトマネジメントなどのコンテクストで「戦略」を考えると少し大掛かりになってしまいますここで少し視点を変えてみましょう。

ブリーフ・セラピーに目を転じると「短期・戦略・システム療法」と戦略という言葉が使われていたり、これを応用した「戦略的な」コーチングがあったりするように、ここでも「戦略」という言葉が使われています。


 もちろん、ここでも戦略と使われている理由は、自分自身の信念、価値観、使命を演繹する形式で 1)目的を決めて、2) 現状を知り、3)目的が達成された望ましい状態をイメージして、そして、現状と望ましい状態のギャップを埋める道筋を思い描くということになるわけです。


もっとも、コーチングの場合は、目的は何か? 現状は? 望ましい状態は何か?を明示するところから始めるということになるでしょう。

それで一旦、これが決まるとそのギャップを埋める方法を思い描くことになるわけですが、この方法については、現在→未来に向かってフォーワード・スケジューリングを行う場合と、未来→現在に向かってバックワード・スケジューリングを行う場合があることについては、以下のリンクで述べた通りです。


 それで前置きが長くなりましたが、ここからが本題です、コーチングの場合は基本的に生身の人の知覚や認識を扱うということになります。つまり、企業経営の場合は売上のような定量的な数値で状況を把握することが多いわけですが(現場の情報は必ずしも定量的な情報だけはなく定性情報も重要です)

、個人の目標についてはやはり五感の知覚や認識といった定性的な情報を使うことが多くなってくるわけです。

そこで、現状を五感で観察し気になることをメモしておく、望ましい状態について、それをまずは定性的情報で想い描き、必要に応じてそれを言葉や記号のような定量的な情報でクリッピングしておく、つまりメモしておくというようなことを行います。

 このプロセスについては一般意味論で説明すると「構造微分」のモデルが示している通りですが、このようにして現状と望ましい状態についての定性情報、つまり五感で体験した暗黙知を含んだ情報と、定量情報つまり五感で認識して気になったところを言葉で形式知にした両方の情報が得られることになります。


もちろん、五感で認識した情報の「なんとなく」を言葉するということは、それを意識させるという意図が存在しています。

つづく 
   
文献

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