2011年12月14日水曜日

問題思考と解決思考



多くの問題のパターンを見ると、総論賛成、各論反対のような部分と全体の不一致になっているような気がする。

独り言


今日は、「問題思考と解決思考」と題して少し書いておきましょう。

問題思考と解決思考

まず、言葉の定義から、ここでは「問題思考」とはその問題がどのように起こっているのかというようにその現象から根本原因を探るために「問題」に焦点を当てた思考。

また「解決思考」とは、その問題がどのように解決されていれば良いのか、あるいはどのようなアウトカムを得ることができていれば良いのかに焦点を当てた思考としています。



もちろん、「問題思考」と「解決思考」は個人的には観察者の焦点がどこに強く当たっているのかといった相対的なバランスの問題であり、「問題思考」と「解決思考」を包含するより大きな目的を持つことが出来れば、必ずしも二項対立にはならないと考えています。

それで、「問題思考」についても「解決思考」についても、スコープが大きいか、小さいかは別にして何らかの目的や意図をもって取り組むことになると思われます。


それで、まずは「問題思考」について考えてみることにします。


おそらく普通に言われている「問題思考」は、事実がどう連鎖してその問題が起こったのかという原因の追求、あるいはそれに関わった人の責任の追求自体が最優先されるといったちいさな目的が設定され、この目的を追求するための活動のみが行われるために、最終的にどのように問題解決が解決されるのかといったより大きな目的を達成するための活動につながっていないといった構造的な問題が内包されているように思えてきます。

言い換えれば、目的の大きい小さいということも相対的な問題なのですが、問題の根本原因が何であるのかを追求する、という小さな目的を大きな目的とすり合わせる、


また、組織の賞罰に関わるような問題であれば、解決に一定の目処をつけた段階で責任の追求といった小さな目的を大きな目的とすり合わせる、というような全体と部分とのバランスを取ることが重要ではないかと思っているわけです。

問題思考と解決思考を質問に還元するとどう違うのか?

それで、「問題思考」と「解決思考」の違いを質問に還元するとどうなるのか?について説明されていた興味深いエッセーがあったので、まず、以下のリンクを見てみましょう。


このエッセーの何が良いのかというと?

 個人的には問題思考と解決思考の違いが具体的な質問の違いで示されている点で、この質問の違いを認識するとこれが直感的に理解できるところと言っても良いと思います。

  このエッセーにもあるように以下の文章を読みながら、自分自身の経験などから問題の起きた状況をイメージしそこから起こる気持ちにも注目し、そこに意識を向けてみたらどんな違いがあるかを観察してみても面白いでしょう。

まずは「問題思考」の質問から、


 Question Set I: Think of your problem and answer questions below.

1. Why do you have this problem?

2. Who caused this problem?

3. Who is to blame for this problem?

4. What are the roadblocks or obstacles to solving this problem?

5. How hopeful are you that this problem will be solved?

問題思考の質問

1. なぜあなたはこの問題で困っているのか?

2. 誰がこの問題の原因なのか?

3. 誰がこの問題の責任を取るのか?

4. この問題を解決するための障害は何か?

5. この問題が解決されることにどの程度望みを抱いているか?



これについて、以下のリンクでも書いたのですが、


相手に質問する場合は、避難のメタ・メッセージを伝えないように気をつける必要があるでしょう。(例「なぜあなたはこの問題で困っているか?」といったメッセージに「この程度の問題で困っているなんてしようのないヤツだな」のようなメタ・メッセージを含んでしまうことがある。)

また、「問題思考」の質問をしても、されても、この質問によって引き出される気持ち、(感情、情動)というところを考えると、困っている時の気持ちや相手を非難する気持ち、あるいは相手から避難されて萎縮したり、反発したりする気持ちが引き出されることになりそうで、これを使う場合細心の注意が必要であるように思えてきます。

 もちろん、何かの問題を回避したいというモチベーションにはなるのでしょうから、ミルトン・エリクソンが用いたユーティリゼーション・アプローチからすれば、これはこれで使えることもあるのでしょうけれども。

次に「解決思考」の質問


Question Set II: Think of same problem and answer questions below. 

1. What do you want instead of this problem? (Your response will be your desired outcome.)

2. How will you know you have achieved this outcome? What will you see, hear, and feel to know you have achieved this outcome?

3.Imagine it is sometime in the future and you have the outcome you want. What have you gained by achieving this outcome?  What have you lost?

4. What resources will you have to activate or acquire to achieve this outcome?   

5. What is the first step you will take to achieve this outcome?

解決思考の質問

1. 問題の代わりに何を望んでいるのか?(この質問の応答は望ましいアウトカムとなるだろう)

2. そのアウトカムが達成されたことはどのようにして分かるのか? そのアウトカムが達成された時、何を見、聞き、そして感じるのか?

3. アウトカムが得られた将来のある時点を想像しよう。 このアウトカムを達成することにより何を得、そして何を失うのか?

4. このアウトカムを達成すためにどのようなリソース(資源・資質)にスイッチを入れるかもしくは獲得するか?

5. このアウトカムを達成するために最初にどのような一歩を踏み出すか?

 
 
 「解決思考」の質問の場合、解決のほうに焦点を切り替えていることになるわけですが、少なくとも、問題を解決しようとする気持ちを引き出すことを考えると、最初はこちらのほうの質問を使ったほうが安全なように思ってきます。

もちろん、ここで引用したエッセーには、アウトカムの深層に潜む高次のアウトカム、つまりアウトカムについてのアウトカムであるメタ・レベルのアウトカムの引き出し方もきちんと書いてあるので、「問題思考」も「解決思考」も包含するようなより大きな目的であるメタ・アウトカムが利害関係者間で共有されると、「解決思考」と「問題思考」の両方それぞれ生きてくるように思ってきます。
 
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