2011年12月22日木曜日

メタ・モデリングの力(その2)



企業の教育でOJTというのがあります。

それで、OJTの課題は、誰か特定の人につくと、色んな意味で当たり外れがあるし、優秀だと言われている人についても、乱暴な言葉遣いだけを真似るとか、酒癖が悪いというところだけ真似るといった、本質じゃなくてOJT元の変な癖だけが増幅された人材が生まれることが多いのですよねぇ。

逆の言い方をすると、メタ認知能力が低くてメタ記述して本質を素早くつかもことができない新人さんにありがちな失敗と言えるのかもしれませんがねぇ・・・

独り言


今日は、「メタ・モデリングの力(その2)」と題して少し書いておきましょう。

ベスト・プラクティスとは?

今日は、以下で書いたメタ・モデリングの話の続きを少し書いておきます。

 
経営やITの世界でベスト・プラクティスという考え方が存在します。

Wikipedia によると 「ベストプラクティス(英: best practice)は、ある結果を得るのに最も効率のよい技法、手法、プロセス、活動などのこと。最善慣行、最良慣行と訳されることもある。また、仕事を行うために最も効率のよい技法、手法などがあるという考え方をいう。すなわち、適切なプロセスを確立し、チェックと検証を行えば、問題の発生や予期しない複雑さを低減させて、望ましい結果が得られると考える。」と定義されています。[1]

この定義によると、まず始めに、それがなぜなのか?よく分からないけれども結果を出している個人やチームが居るということを前提にしています。 例えば、なぜかはわからないけれども、目標以上に販売してくる営業や営業チームが居るとか、なぜかはよくわからないけれど遅延やリスクを回避してプロジェクトを上手く運営しているプロジェクト・マネージャが居るという具合です。

もちろん、これを大学の先生に頼んで分析してもらって理論化するというようなことも大切なことだと思うのですが、経営や現場レベルではもっと単純に考えるわけです。

l       何を(What)どうやっているか(How)?について、そのプロセスをモデリングして、同じことを行うと同じ結果が出るのではないか?と。

ただし、ここでいくつかの疑問も起こってくるわけです。その一つは、特定の個人やグループのプロセスを取り出して来るとして


1.      その個人やグループの優秀なところはどこなのか? 優秀な個人やグループとそうでない個人やグループの違いは何か?


ということがあります。つまり、何が、あるいはどういったやり方がその個人やグループを優秀にしているのか?それをどうやって見分ければ良いのか?という疑問です。

逆に言うと、本人達もそれを無意識に行なっており、自分でもどこが優秀なのか?わかっていない可能性も大いにあるわけで、何かそれを明示的に見分ける基準が必要になってくるように思います。 

そして、次の疑問は以下です、


2.      それは、たまたま特定の状況や条件の元にあったため、その個人やグループが優秀だったわけではないのではないか?という疑問です。


逆に言うと、優秀な個人やグループは状況意識せよ無意識にせよ、状況に上手く対応しており、具体的にどのように対応しているのか?また、その状況をどのような枠組みで物事や状況を捉えているのか?を明示する、もしくはベストプラクティスとして取り出されたプロセスには含まれている必要があることが分かってきます。

 その意味では状況やコンテクストに関する条件を加味してメタ記述されたメタ・モデルが必要になってくるように思います。このあたりは昨日書いた学習のレベルと関連してきます。

それで、個人的には最終的には、

l       状況を見極めるにはどこを見れば良いのか?のそのやり方
l       行動するかどうか? 何をするか? の判断基準
l       何が上手く言っていて、何が上手く言っていないか?の判断基準

を含むメタ・モデル、もしくはそれを加味したプロセスを作れば良いのだろうなと思ってきます。もちろん、ここで状況やコンテクストを明示的に分析するといったことが考えられますが、現場で使うには、トヨタ生産方式が言う自働化のように暗黙の前提としてプロセスの中に入れてしまったほうが面倒臭くないように思ってきます。

メタ・モデルの作り方

メタ・モデルを学んでメタ・モデルを利用してモデルをつくるのは簡単だけれども、モデルをいくつか抽出してメタ記述してメタ・モデルをつくるのは結構難しいということは以前書いたところです。

それで、人の行動と認知についてどうモデルをつくるのか?については、個人的にはパロアルトのMRIで研究されていたコミュニケーションの公理やコミュニケーションのメタ・モデル他が役に立つのではないかと思います。

http://ori-japan.blogspot.com/2011/08/blog-post_08.html


 このモデルは、人の行動を観察するだけではなく、人の認知を主に言葉を、1)意味論 2)統語論 3)語用論の切り口からそれぞれメタ・モデルが提供されているような格好になっています。

もちろん、メタ・モデルは上で書いたような、優秀な人と優秀で無い人の違いはどこが違うのか?といった観点から、状況の見極め方、行動するかしないか?の記述、あるいは何をどうするか? それが上手く行ったいかないの判断基準、やり方などが示されているだけのモデル駆動のアプローチで、必ずしも学術的な理論に厳密に即していないことには注意してください。 

それで、上のモデルは基本的に心理療法から派生していますが、コミュニケーションの観点から見れば、人材育成や会社でのベストプラクティスの抽出などの判断基準として十分利用可能だと考えています。

それで、メタ・モデルの作り方を書こうと思ったのですが、話したとしても概要でも小一日はかかるくらいの内容なので今日は参考図書を上げるだけにしておこうと思います。

l       語用論からのアプローチ


l       変形生成文法からのアプローチ


l       意味論(認知言語学)からのアプローチ


文献
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