2011年12月24日土曜日

フレームについて



あえて空気を読まない、というのも大事ですねぇ。

独り言


今日は、「フレームについて」と題して少し書いておきましょう。

認識の枠組み(Frame)とは何か?
 
  人間は無意識に外的世界の出来事に対する、認識の枠組を構築して、その出来事を認識しています。 それで、場合によってはその認識対して、意識的にせよ無意識にせよ何らか反応したり外的世界に言動を介して何かの働きかけを行なっています。 


http://www.csun.edu/~rk33883/Framing%20Theory%20Lecture%20Ubertopic.htm

  これは誰もが無意識にやっていることであり、ほとんどの人は何か問題が起こっても、どういう枠組みの下で問題が起こっているのか?を考える人はほとんど居ないと思います。

それもそのはず、一般的には、(身体感覚を伴った非二元論的な)視点を枠組みの外に出して、メタ認知することで、始めてこの枠組自体を問題にすることが出来るからです。  

 それで、このように人間が無意識にやっていることをAI(Artificial Intelligence)やコンピュータに実行させようと考えた途端に浮上してくるのがいわゆる「フレーム問題」です。[1][2]

 つまり、AIやコンピュータは、枠組みを自ら学習して構築することが苦手だということがあります。 つまり、ほとんどの場合、認識の枠組みが予め用意されることになります。 

それで、AIやコンピュータの場合、予め用意された枠組み自体がその状況にマッチしないと、ベイトソンの Leaning 0のように、コンテクストを無視した形式で、何か予めプログラムされたことだけをひたすら実行するという状態に陥ってしまうことになります。  

  逆に、人間の場合、最初に参照可能な枠組みとして経験の中から適当なフレームを引っ張ってきて、それを無意識に使ってコンテクストに適応する、あるいは場合によっては新しいコンテクストを学習するということになります。これについては以下のリンクの「学習のレベル」を参考にしてください。


それで、人間は、AIやコンピュータ上にプログラムとして人工的に実装とすると途端に頭を悩ませる「空気を読む」つまり、枠組みの下に状況を読む、コンテクストを読む、という作業をいとも簡単行なっている優れた学習マシンということが出来るでしょう。  

もっとも、これについての余談ですが、山本七平著「空気の研究」によるとこの空気が集団の思考や行動を支配し、第二次大戦の日本の軍部のように、独裁者が居るわけではないのですが空気が極端な行動に走らせることがあるため、これを破るために「水を差す」重要性が語られているところでもあります。[3]

人はものごとを認識するために参照枠(Frame of Reference)を使っている
 
  さて、人間の場合は基本的に自分の経験から身につけた物事の見方の枠組みである参照枠を使っています。

このことを、認知科学や心理学では、参照枠(Frame of reference)と呼んでいます。[4]

個人的には、コンテクストにあわせて最も適当なフレームを使って物事を認識する、あるいはそれが無い場合は新しいフレームを構築する能力が、そのコンテクストで卓越性を発揮できるか、あるいはできないかを分ける要因の一つだと考えています。

 逆に言うと、参照枠を持っていないし、構築も出来ないと、認識、理解、意味付け、評価自体が出来ないため、ある出来事を見ても、何が起こっているのか?わからないままになってしまうということになるでしょう。

 また、過去構築された参照枠にこだわってしまうと、いつも過去の経験に引きずられた認知バイアス[5]のかかった参照枠の枠組みで物事を知覚、認識してしまっているということになってしまいます。
 
 それで、細かい話をすると、認知心理学?言語学?文化的?形而上学的?のどのフレームを使ったら良いのか?という問題が頭に浮かびます。[6]

もっとも、「何が目的なのか?」という問を立てると。

その答えは、「認知バイアスをできるだけ低減したやり方で物事を見たい」、あるいはもっとこの考え方を進めて「現在、持っている認識の枠組みを変えることで一種のパラダイムシフトを起こしたい」ということになるのでしょう。

個人的にはそのやり方の一つはMRIのポール・ウォツラィックが提唱した家族療法の技法であるリフレーミング[7]を活用すれば良いのだろうなと思っているところです。

もっとも、枠組みを変えるには当然、その枠組の外に出る必要があり、MRIの研究でも明らかなように、これを行うためには禅問答のようなダブル・バインドが必要だということになってきます。



文献
[7] http://en.wikipedia.org/wiki/Reframing 

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