2012年1月28日土曜日

Lose your mind and come to your senses



日常生活の課題でも、ビジネス上の課題でも良いのですが、何か手詰まりだと感じる時は、その課題の現場に戻って(あるいは、戻ったと想像して)、只々、眺めたり、感じたりするだけで良いアイディアが浮かんでくることもありますねぇ。

もちろん実現可能性とかコンプライアンスとか、その他もろもろのことに関しては後でチェックすることにはなるわけですが・・・

独り言


今日は、「Lose your mind and come to your senses」と題して少し書いておきましょう。

こころの中のおしゃべりを止めて、只々、五感の世界に戻ってみる。

個人的には、心理療法というよりも、ビジネス上のアイディア出しや問題解決といったところで使っていることが多いわけですが、ゲシュタルト療法[1](≠ゲシュタルト心理学)について少し書いておきましょう。

以下にフレデリック・パールズのゲシュタルト療法についてのエッセーが非常によくまとまっています。


このエッセーを読むと、ゲシュタルト療法に影響を与えた、1)身体志向の心理学 2) 欧州実存的 3) 現象学 4)60-70年代の米西海岸のカウンター・カルチャー から始まって、その概要、そして具体的なテクニックということが非常に簡潔に網羅されています。

それで、このエッセーについて書かれていた言葉で個人的に気に入っているのは、「Lose your mind and come to your senses」という言葉です。

何かに行き詰まったり、閉塞感を感じたりしている時には、自分の頭の中で起こるおしゃべりを止め、そして見たり、聞いたり、感じたりできる、五感の感覚にだけ注意を向けなさい、そうすると、何かに気づくから・・・と言っている言葉になります。

これは、同じパールズの著作「記憶のゴミ箱―パールズによるパールズのゲシュタルトセラピー」[2]の中でもかかれていますが、一つは禅の影響があるように思ってきます。

本書で、パールズは米国西海岸から東海岸へ旅をすることになりますが、普通に陸づたいで行っても面白くないので、地球を反対側に一周して、太平洋を超えて、日本、中国・・・という経路を取ることを思いつきます。このあたりがパールズの少し他人とは違う変なことでしょうし、それが好奇心や創造力につながっているようにも思ってきます。

それで、途中、経由地である、日本にやってくることになるのですが、パールズが何をしたかというと、一つは京都の大徳寺(臨済宗  禅問答を行う)で禅の修行を行ったこと。そして、もうひとつは大阪でストリップを鑑賞したことなどが「記憶のゴミ箱」に書かれていたと思います。

 ゲシュタルト療法は禅の影響も受けていると言われていますが、確かに、「今、ココ」この瞬間に焦点を当て、そして純粋経験に戻るべく、頭の中のおしゃべりを止めて、五感の感覚にだけ着目するというのは禅のようにも思ってきます。

 もちろん、上のエッセーに戻ると、これを現象学でも説明してあることに気がつきます。 つまり、何か課題に対して、現象学的還元やエポケーと言われているように、自分の中で起こる意味を保留して物事を見なさいということになります。

 通常、私たちは物事を無意識に、何かの「枠組み」のもとに見ていて、「判断基準」を適用し、「良いだの悪いだの」「正義だの悪だの」「怖いだの怖くないだの」・・・と色々な意味を作り出しているというわけです。 もっとも、これは感情や情動とも一体になってある意味、バイアスやフィルターとしても働くため物事を非常に限られた側面からしか見えなくしているということもあります。

 そこで、ここに現象学的還元やエポケーを行なって純粋に見たり、聞いたり、感じたりできる純粋経験に戻りましょう・・・それすれば、普段見えないものが見え、聞こえないものが聞こえ、感じられないことを感じられ、かつこの「枠組み」や「判断基準」に気がつくかもね・・・といっているわけです。

 それで、この気づきということがゲシュタルト療法の中心になるのだと思いますが、このエッセーに書かれているエクソサイズを実際に行なってみると、普段はあまり意識していなかった色々なことに気がついてくるように思ってきます。
 
 個人的には心理療法ではなくて、問題解決や、創造的発見の手法ということでちょくちょく使っているわけですが、「Lose your mind and come to your senses」のモードになると、日々色々なことに気づいて行けるように思ってきます。もっとも、実際には、一旦意図を設定した後にこのモードを取るということになると思いますが。 

それで、個人的にはこういった直感だけではなくその後ロジックで一応それなりに検証しているわけですが、結構斬新なアイディアがどんどん出てくるのは面白いところだなと思っている今日この頃でもあるわけです。

文献

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