2012年1月22日日曜日

知覚が全てを含む「場」から立ち上がってくる時Primary Knowing : When Perception Happens from Whole Field



場というと、西田幾多郎のような京都学派の哲学だし、空気というと山本七平の「空気の研究」のような見えない雰囲気みたいな感じになりますけれど、私たちの知覚、認識、行動に影響を与えている見えない何かという点では、何か似たものなのでしょうねぇ。

独り言


今日は、「知覚が全てを含む「場」から立ち上がってくる時Primary Knowing : When Perception Happens from Whole Field」と題して少し書いておきましょう。

純粋経験に戻る

さて、今日は「Primary Knowing: When Perception Happens from the Whole Field」と題された以下のリンクにあるインタビューについて書いておきましょう。


まず、この記事の登場人物から、

この記事で、COSと書かれているのがMIT Sloan School of Managementの先生で組織や個人に変化をもたらす方法論である「Theory U[1]の提唱者であるオットー・シャーマ先生。

Eleanor Roschと書かれているのが、認知言語学のプロトタイプとカテゴリー化の理論を体系化し、フランシスコ・ヴァレラとの共著「身体化された心」でも有名なUCバークレーで認知心理学を教えているエレノア・ロッシュ先生となります。

それで、この記事は、1999年にシャーマ先生がロッシュ先生に色々インタビューしている様子が書かれています。 

 内容は記事を読んでいただくと分かるように、シャーマさんが「Theory U」の構想を温めている Heros Journeyの途中、メンターであるロッシュ先生に教えを乞いにいっているような構図になっています。
最初は、ロッシュ女史の生い立ちや、女史の業績である認知科学のカテゴリゼーションやプロトタイピングの話から始まり、知識とは何か? わたしたちは知識をどのようにして知るのか?というような話題から、いつしかField「場」の話へと展開していきます。

 Fieldについては、ゲシュタルト心理学を社会学への適用を試みたKurt Lewin[2]の話から始まり、 中観の話から、瞑想、からデカルトの二元論を超え、後に「身体化された心」でエナクティブという形式で語られていた「Primary Knowing」の話になっていきます。

 ここで、「Primary Knowing」というのは個人的には西田幾多郎が言った「純粋経験」から何かを知ることと同じようなことだと考えています。

 純粋経験とは、主観というフィルターによって知覚される直前の経験を示しています。つまり自我が立ち上がってきて、全ての物事を主観-客観に分けて観察している以前の状態に戻り、場と一体になって、事象をありのままに観察するというような状態であるといえるでしょう。

 例えば、流れいく川という対象について主観を伴わないで純粋な知覚のみで認識している本質直観をとおして純粋経験にあるとします。 ここで、この純粋経験を自覚したとします、これを自覚した瞬間からこの純粋経験の状態は消えてなくなり、主観における意味が付与されます。そして自分の内部で言葉にしたとたんその事象に対する客観としての意味が与えられてしまいます。

 それで、このインタビューでは、主観-客観が分かれる前の状態に一旦戻ってみて、現象学的還元をかけた状態とも言える、主観-客観が分かれる以前の純粋経験で事象を知覚することの重要性ということが語られています。

 以下のリンクでも少し書いたのですが、


この純粋経験の状態は、途中VoJ:判断の声」、自分の情につながった時に聴くVoC:嘲笑、皮肉の声」、そして意につながった時に聴くVoF:恐怖の声」に対処しながらU底まで降りて行って、何かの根源である「場」につながって知識、知恵を得ることの出来る状態ということになると思います。

 それにして、MITの先生とUCバークレーの先生の話がなんらかの理論やエビデンスに基づいているにして、ちょっと西海岸のニューエイジなノリも入ったスピリチュアルな話になっていくというところがこのインタビューのもう一つの面白さなのでしょう。   

文献
[2] http://en.wikipedia.org/wiki/Kurt_Lewin  

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