2012年2月2日木曜日

ゲシュタルト心理学の認識論


 
人は、ほおっておくと物事を極力単純化して考える傾向があるようですねぇ。ある意味これは認知バイアスのようにも思えますが、これが良いか悪いかの判断は保留しておきます・・・。

独り言


今日は、「ゲシュタルト心理学の認識論」と題して少し書いておきましょう。

プレグナンツの法則

ゲシュタルト心理学の要点をまとめた法則に「プレグナンツの法則」というのがあります。[1]  

プレグナンツの法則は、「視野に与えられた図形それぞれのが、全体として、最も単純で最も規則的で安定した秩序ある形にまとまろうとする傾向のこと」を言います。

また、それぞれの要素と要素の関係をどのように認識し、そしてどのような全体として認識しているのかが私たちの認識の中でどのような意味をつくっているのかに直接関係していると言われています。

個人的には、この法則はジョン・バートン博士の著作「Understanding Advanced Hypnotic Language Patterns A Comprehensive Guide[2]を読んで面白いなと思ったわけですが、この著作を読むと、プレグナンツの法則に従って視野に与えられた図形の関係性をどのように認識しているかで、私たちがその認識からどのような意味をつくっているのかに迫ろうという試みでもあることが分かってくるわけです。

それで、プレグナンツの法則は具体的に以下のような項目からなります。


I.Proximity : 情報の近接に関する認識 (距離の近い情報をグループとみなす)

II.Figure-Ground:図と地に関する認識

III.Similarity : 類似に関する認識(色、形の近い情報をグループとみなす)

IV.Closure:閉合(要素の体系化は閉じた図形になる傾向がある)

V.Simplicity:単純性(必然的に要素は単純化される)

VI.Cognitive Dissonance Reduction(認知の不調和を行動で解消するように動機づけられる)[3]

VII.Continuation :連続(切れ目や変化のない線は体系化に重要)



それで、基本的には、自分のゲシュタルトがどのように構成されているのか自分自身の知覚/認識のバイアスをメタ認知することで自分の認識の傾向に気づき、途中のプロセスを変えることで、その対象に対する意味づけが変わってくるということになります。

例えば、「距離が近いからといって本当にその要素は同じグループとして考えて良いの?」とか「地と図を反転させて見ることはできないの?」とか「色や形が似ているからといって、それぞれの要素は本質的に同じと考えて良いの?」という具合にやっていくと、目の前にある景色も随分と違ったものになって見えるというわけです。

もっとも、この法則が直ぐにでも活用できるのはパワーポイントでスライドを書くような場合だと思われます。

プレグナンツの法則からすると、同じ本質を持つ要素を近くに配置するとか、同じ色や形にするとスライドが非常に整理され分かりやすくなってきます。

また、現状を表すスライドに認知的不協和を入れ、これが解決されたスライドにその認知的不協和がそれとなく解消された文言や図を入れると、要は「使用前/使用後」のような形式で何が変化するのかが明確になってきます。

もっとも、個人的には先に書いたピアジェの認識論における認知バイアスと併用するような形式で用いていますが、


プレグナンツの法則は、直観的で分かりやすく、ある意味楽しい法則ですので、活用方法次第で仕事や日常生活で結構役に立つのではないかと個人的には考えています。
 
文献

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