2012年2月9日木曜日

一般意味論と認知行動療法


 
実際のやり方だけではなく、その根幹にどのような考え方、哲学を含んでいるのかを知っておくことは非常に重要ですねぇ。

独り言


今日は、「一般意味論と認知行動療法」と題して少し書いておきましょう。

一般意味論と認知行動療法との関係

日本の医療機関でも20104月から、健康保険適用が適用されるようになった心理療法として認知行動療法があります。[1]

 もちろん、私は医療資格を保有していないので当然、心理療法といったことはおこなっていないのですが、実際に効果の検証された認知行動療法の背景にどのような考え方、哲学があるのか?を知るというのは非常に興味があるところです。

それで、米国に「The Institute of General Semantics[2]という団体が存在しており、「地図はそれが示す土地そのものではない」という言葉での有名な、一般意味論の創始者であるアルフレッド・コージブスキーを記念して行われる、「アルフレッド・コージブスキー・メモリアル・レクチャー」と呼ばれる基調講演の中で、認知行動療法の創始者の一人であるアルバート・エリスが講演した内容が興味深いです。


この中で、エリスは、認知行動療法が一般意味論の影響を受けているということを語っています。

もちろん、以下のリンクで書いたように一般意味論は1933年に書かれたコージブスキーの著作「Science and Sanity(科学と正気)[3]に依っているところも多く、批判がないわけではないことも認識しています。


ただし、エリスが独自の心理療法を発展させた時代は、今ほど認知科学が発展しておらず、しかも認識ではなく五感による知覚がどのように表象を構築しているのか?というモデルがなかったことを考えると、一つの説明原理として一般意味論を採用したという経緯は十分理解できるところです。



認知行動療法と言えば、あるコンテクストにおいて行われる無意識の自動思考によって引き起こされる反応が問題であり、この自動思考は誤った信念から来ていると考えてこの信念を探っていくわけですが、このあたりは、認識論をベースとするコーチングとも共通点が深いので個人的には非常に面白いと思っているところです。 

以下、モノマネのデフォルメが少し極端ですが、ABCモデルと呼ばれるモデルについてよく理解できます。


それで、おまけとして、Youtubeを覗くとエリクソン財団の理事であるジェフリー・ザイク博士がこのアルバート・エリスについて語っている映像を見ることができます。

ちなみに以下でも書いてのですが、MRIからの分派としての短期療法という流れ分類するとザイク博士の心理療法はエリクソン直系になるわけですが、短期療法にも、言葉と思考そして行動がどのように相互作用するのか?に対する説明原理として一般意味論がベイトソン経由で持ち込まれていることが知られています。

[Jeffrey K. Zeig, PhD Reflects on Legacy of Albert Ellis, PhD]
アルバート・エリスについて語るエリクソン財団のジェフリー・ザイク博士


それで、この映像の中でザイク博士がプロボカティブ(Provocative)と語っていますが、エリスのスタイルのスタイルもご多分に漏れず言葉によってクライアントのもつ信念のフレーム、誤った信念を言語でメッタ切りにするような挑発的なところがあるのは面白いところなのでしょう。

もっとも以下で書いたようにプロボカティブなスタイルは二次的変化を誘発するための条件でもありました。



文献

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