2012年2月14日火曜日

言葉と言葉の結び方


 
言葉、特に単語には注意を払っていても、言葉と言葉の結び方には普段あまり注意を払っていないのかもしれないなぁと思っています。

独り言


今日は、「言葉と言葉の結び方」と題して少し書いておきましょう。

ロープの結び方

数年前に、旅行でカリフォルニア州のモンタレー・ベイに行った時のことから少し書いておきましょう。

モントター・ベイには、ノーベル文学賞の受賞者であるジョン・スタインベックの「Cannery Row」の舞台となっている文字通りニシンの缶詰工場のあたりをウロウロしていた時のことです。

私は、その缶詰工場の近くにおみやげ屋を兼ねた書店があったので早速入ってみることにしました。そして、店の中きょろきょろと見回してみて、これは面白そうだなと手に取ったのが、「Handbook of Knots[1]という本だったこと思い出したわけです。



Knot」という単語は、日本語に直すと、ロープなどの「結び目」という名詞ですし、自動詞だと「もつれる」、他動詞だと「結ぶ」「もつれさせる」という意味を持っています。

それで、この本はヨットや釣り、キャンプなどで活用するロープとロープやロープと何かの結び方を100種類ほど扱っていた書籍でした。

 一口に結び方といっても、目的と用途に合わせて、中々解けない蜜結合の結び方、あるいは反対に一次的にとめておくだけの疎結合の結び方が書かれていたわけです。

 例えば、命がかかっているような時の確実な結び方、それほど緊急でない時の一次的な結び方・・・やはり目的や用途によってかなり違っているというわけです。  

言葉と言葉の結び方

それで、普段私たちは言葉を使って五感の感覚や概念の「結びつけ」を無意識に行なっていますが、ここにはあまり注意が払われていないように思ってきます。

これは、一般意味論的には、外的出来事である「外在的な意味」を認識主体の中にある「内在的意味」の結びつきが言葉という補助線を使って行われると言っても良いでしょう。

難しいことを書きましたが、例えば


あの人は薄ら笑いを浮かべて私を見ている、ということは、私をバカにしているに違いない。


というようなことがこれにあたります。実際にその人は単に微笑を浮かべただけなのかもしれませんが、あなたはそれを薄ら笑いと解釈し、そしてそれをさらにバカにしている証拠だと考えているとする、色々問題が起こってくることも考えられるでしょう。

もっとも、これを言葉の結び目に注意しながら事実を確認していくと。


あの人は微笑を浮かべて私を見ている、ということは、私に好意を寄せているに違いない。


というようにまったく同じ外的な事象からまったく異なった意味が導かれることになってくるということになります。

これは、構成主義的な考え方でもありますが、外的な世界で起こるニュートンの法則のような物理学的な因果関係によって説明される世界と、それを認識した認識主体のつくる意味として解釈される心理学的な世界には、因果関係は存在せず、逆に言うとその関係は幾通りも考えられるということになるでしょう。

それで、催眠療法家のミルトン・エリクソンの場合は、言葉の結び方を変えることで、この関係についての認識を変えることが出来たことが研究されています。

言葉と言葉の結び方は色々な研究者によって研究されていますが、シンプルなものだと。[2]


(1)   Conjunction - use of the connectives and, but
(2)   Implied Causatives - use of the connectives as, while,during, before, after,
(3)   Cause-Effect - use of predicates which claim a necessary connection
between the portions of the speaker's experience such as: make, cause,
force, require, etc

(1)   単純な接続詞 、そして~、しかし~
(2)   因果を暗に含む、その間、その前~、その後~
(3)   因果を明示する、そのため~、それが原因で~、それが~させる、



があります。

もちろん、前にも述べたように外的世界で起こっている物理的な現象と、認識主体の解釈するその意味には、因果関係は存在しませんが、言葉を補助線として上手く使うことで認識上の(因果関係を含む)関係性はどうにでも変えられるということになってきます。

文献

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