2012年2月12日日曜日

エリクソニアンの「ブルース」パターン:The Blues Patten of Hypnosis


 
事実から推論された、少し抽象的なパターンというところを見ると、一見、まったく関係ないと思われるところに共通性が見つかるのは非常に面白いことですねぇ。

独り言


今日は、「エリクソニアンの「ブルース」パターン:The Blues Patten of Hypnosis」と題して少し書いておきましょう。

ブルースの基本パターン


個人的には、ブルース[1]と言えば、ジャズ・ブルースを真っ先に思い出してしまうのですが、12小節を以下のようなコード進行で繰り返す楽曲をブルースと呼んでいます。[2]

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もちろんジャズなどでは1小節のコード進行をさらにⅡ-Ⅴに分割してアレンジを行ったりするわけですが、基本的に12小節の基本的なパターンを繰り返すことには変わりありません。

それで、ブルースは南北戦争あたりにアフリカからアメリカに奴隷として連れてこられた黒人労働者が辛い作業を紛らわす時に歌ったゴスペルをルーツにしているような説が唱えられていたりもしますが、実際にはそれ以降の自由公民権運動などの歴史の流れの中でどん底におかれた状況から壁を突破する勇気を奮い起こす時、いつもその傍らにブルースがあったといっても良いでしょう。[3]

それで、ブルースは単に脳天気なポジティブ思考というのではなく、どん底とも言える辛さの中でも、生きる希望を見出していこう・・を少し陰鬱な感じのするフレーズで紡ぎ出していっているという独特の感じで成り立っています。


エリクソニアンの基本パターン
 
それで、John Burton Bob Bodenhamer両博士の共著の「HYPNOTIC LANGUAGE Its Structure and Use[4]があり、この中で、催眠療法家のミルトン・エリクソンが行った心理療法のパターンが幾つも取り出されていることになりますが、この中で紹介されている「The BluesRelieving Depression」というパターンがブルースと同じパターンとして考察されているのが非常に面白いところでしょう。


1.      Associate the client into her problem statefully experiencing herself.
2.       Dissociate the client from her problem statestepping outside oneself by seeing oneself in the picture.
3.      Discover resourcesrecalling past experiences of resources and/ or imagining having them.
4.      Associate the client to her resource statestepping into the resource state and fully experiencing it.
5.      Associate resources to the problem statestepping back into the problem state all the while maintaining the concept of the resource state.
6.      Future pace the resource stateimagining moving forward and experiencing the future taking the resources

(少し意訳)
1.     問題の状況を当事者の視点からイメージしてもらう。状況をプロセスに戻す、五感の知覚に注意をあてる。(一般意味論の内在的意味を探る)
2.     その状況をメタ認識してもらう。(一般意味論の外在的意味を探る)
3.     その状況で有効なリソース(資源、資質、心身状態)を探してもらい、そのリソースを持った所をメタの視点から思い描いてもらう。
4.     リソースを持ったところを当事者の視点からイメージしてもらう、それをもった五感の知覚に注意をあてる。
5.     そのリソースを持って問題の状況に当事者として入り込む。
6.     そのリソースをもった状態で将来の成り行きを想像してもらい、そのリソースが有効かどうか確認してもらう。


このパターンはエリクソニアンの間では、ジャズのブルースにあたるような非常に基本的なパターン、つまり型(カタ)にあたるわけですが、このパターンを読みながら思ったのは、ジャズの基本でもある 12小節を、トニック/ドミナント/サブ・ドミナントと決められたコード進行で繰返すブルースも、問題や課題を解決するために使う心理療法のパターンもまったく、同じような心遣いで”演奏”するのだろうと思ったというわけです。

文献
[4] http://www.amazon.co.jp/dp/1845902858/

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