2012年3月22日木曜日

ミルトン・エリクソンの言語パターン(その16)解釈的副詞、形容詞



あなたにとっては幸運でも、私にはあまり幸運なことではないのだ、とか言って目くじらを立ててはいけません。(笑)

独り言


今日は、「ミルトン・エリクソンの言語パターン(その16)解釈的副詞、形容詞」について書いておきましょう。

その言葉の主体は誰か?

 解釈的副詞、形容詞(Commentary adverbs and adjectives )の言語パターンが導出されたのは「Patterns of the Hypnotic Techniques of Milton H. Erickson, M.D volume 1[1]です。

個人的には本書を旅行で訪れたカリフォルニアの専門書店で上下巻の2冊を入手した記憶があるわけですが、穴の開くほど読み込んだため、結構ボロボロになっています。


追記:来月出版から36年経ってやっと春秋社さんから日本語訳が出版されるらしぃです。

 本書では、昨日の形容詞と副詞(adjectives and adverbs)と同様、この上位概念である前提(Presupposition)に分類される7つの前提のうちの一つの言語パターンです。

 ここでは、「解釈的」というところが理解の鍵となりますが、基本的にはエリクソンの解釈を元に(必ずしもクライアントの解釈とは限らない) happily , innocently , luckily , fortunately ,necessarily , usefully ,curiously, などといった形容詞、副詞が使われているというところがポイントです。
 
l       使用例その1


 "Curiouslychange can occur in a single session. "

(意訳) 不思議なことに、変化は一回のセッションで起こすことができます。


上のCuriously はその後の文にかかるわけですが、ここでは文字通りエリクソンの解釈をクライアントにそれとなく伝えて、それがクライアントの思考フレームに前提としてセットされていることになります。

もっとも、日本語でも「不思議なことに」の前置きは、そのあと理屈が通らないことを喋るための枕詞になっているわけであり、これは英語でも変わらないというわけです。

それで、change は名詞化で、can は様相演算子となっています。


l       使用例その2


"Happilygoing into trance is easy"

(意訳) 幸いなことに、トランスに入るのは簡単です。


上のHappily も同じようにその後の文にかかりますが、ここではエリクソンの解釈として、「幸いなことに」と言われているのがポイントとなるでしょう。 また、easyは、以下のリンクで書いた、評価の基準とそれを行う主体を曖昧にする、遂行発話の欠落のパターンです。


l       使用例その3


"Usuallycommunication can be at many different levels and ways. "

(意訳) 普通は、コミュニケーションは多くの異なる水準、方法で行うことができます。


上の Usually はその後の文にかかるわけですが、Usuallyは普通80%くらいの頻度で当てはまる事柄を差すことになり、相手が何らかのコミュニケーションの問題を抱えているとすると、Usually を使って、少し話を一般化し、「おそらく今行なっているのとは違う方法があるように思える。でも、もしかしたら2割くらいは違うかもね」というように相手の抵抗を押さえて上手く伝えているように思ってきます。

(つづく)

文献
[1] http://www.amazon.co.jp/dp/091699001X



記事の内容の正誤について、執筆者は一切保証いたしません。また、本書の内容、エクソサイズなどを実行した結果被った被害などについて著者は一切責任を負わないこととします。本ニュースレターの内容は、以下クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに従うものとします。但し、引用元の著作権は引用元に所属します。ご意見、ご感想は次へ tritune'`@''gmail.com

0 件のコメント:

コメントを投稿