2012年3月26日月曜日

ミルトン・エリクソンの言語パターン(その20)暗示



青竹を割ったような単純明快な話より、分かったような分からないような話のほうが、興味を惹くのはどうしてなのだろうか?


独り言


今日は、「ミルトン・エリクソンの言語パターン(その20)暗示.」について書いておきましょう。

エリクソンの暗示

 今日は、ミルトン・エリクソンが用いた暗示(Suggestions)について書いておきましょう。

 エリクソンは日常行われるコミュニケーションを考える場合にも非常に良いロール・モデルを提供してくれているように個人的には考えているわけですが、エリクソンが用いた暗示というのもこの一つだと思います。

 Oxford 英英辞典で「Suggestion」を検索すると以下のような定義が見つかります。[1]


1.an idea or plan put forward for consideration:[検討されたアイディアや計画]2. something that implies or indicates a certain fact or situation [ある事実や情報を暗示、示す何か]3. the action of calling up an idea in someones mind by associating it with other things[ある人のマインドにある何かに関連付けられたアイディアを思い出すように仕向ける行為]


 個人的にはミルトン・エリクソンの場合、上の3.の意味が適当のように思うわけですが、クライアントに何かの考えをイメージしてもらうように、それとなくほのめかす行為が、エリクソンが用いた暗示というわけです。

 一般的には、暗示は、クライアントとセラピストの間でラポールが構築され、その多くの場合は、トランス状態でクライアントのクリティカルな思考が停止した状態で使われることを前提としています。

また、直接暗示( Direct Suggestion)と間接暗示(Indirect Suggestion)に分けられるわけですが、エリクソンの場合は、間接暗示を用いる頻度のほうが多かったと言われています。[2]

 直接暗示とは、例えば、禁煙を目的にした場合「タバコを吸い始めると、すぐに気分が悪くなってきます」とか「タバコを吸い始めると、その匂いの強烈さが気になって仕方なくなるでしょう」というように暗示を行うような場合です。

 一方間接暗示とは、「呼吸が楽になって、部屋にある花の良い香りに気づくことができるでしょう」などと間接的に暗示を行うような場合です。

 暗示は日常生活のような場面でも使えると思っているわけですが、相手の面子や抵抗を考えると、単刀直入にズケズケとものを言うよりも、間接的に暗示、示唆したほうが有効な場合があるのも納得できるところです。

 もちろん、こういったことを言い始めると、間接暗示が優れているのか?直接暗示が良いのか?といった単純な二元論に陥りやすいのですが、コンテクストがどれだけ共有されているのか、あるいはクライアントとセラピストの関係性がコンプリメンタリー/シンメトリカルの何れかが強いか、などで使いわける必要があると個人的には考えているわけです。


文献

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