2012年5月5日土曜日

言語力-認知と意味の心理学



一般意味論はコージブスキーの言ったとおりに「地図はそれが示す領土にあらず」のように地図と領土の区别をつけるところに主眼が置かれている、一方、エリクソン催眠は逆に、場合によっては「地図はそれが示す領土と同じ」と良い意味での混乱はあり、と言っているように思ってきますねぇ。

 それにしても、言葉と知覚、認識の相互作用、それに認識主体がそこにどのような意味を見つけるか?というのはライフワークになりそうなテーマですねぇ。

独り言


今日は、「言語力-認知と意味の心理学」について書いておきましょう。

言葉と知覚、認識はどのように関係するのか?

 はじめに、一般意味論の話を少し書いておきましょう。[1] 


 一般意味論を端的に言えば、言葉が人の知覚や認識にどのような影響を与えているのか?を探求する学問です。

 一般意味論の始まりは1933年に初版が出版されたアルフレッド・コージブスキーの「Science and Sanity (科学と正気:未邦訳)」です。個人的に所有しているのは第五版ですが、今から80年近く前に出版された随分古い書籍です。

 それで、1960年代に一世を風靡した一般意味論ですが、現在は、社会科学的な分野にはありがちですが、その仮説が古いのではないか?とされて現在ではその役割が認知科学に引き継がれ、古典となった感も否めません。

 もちろん、以下のリンクでも書いたように、一般意味論は、論理行動療法のアルバート・エリスに影響を与えていたり、


 トニー・ブザン氏の開発したマインド・マップの元になるアイディアを提供していることが知られています。


 したがって、個人的には、言葉が人の知覚や認識にどのような影響を与えているのか?という課題については、使い方を間違えなければ、現在でも日常生活のコミュニケーションなどに役に立つ何がしかのヒントを与えてくれる有益な理論のように思っています。

 それで、一般意味論をちょっと勉強してみようと思った場合、日本語で出版されている一般書店で手に入る書籍がほとんどないという問題があります。

おそらくコージブスキーの弟子だった米国の日系人サミュエル・I・ハヤカワ[2]の名著「思考と行動における言語」[3]を除くと手に入れるのが難しく。それ以外の場合は、英語の原著を読むしかないという状況になっていたように思います。 

 それで、もう少し、このあたりのことが端的にまとまっている著作がないのかということで個人的にお薦めなのが、「言語力-認知と意味の心理学」というわけです。



 タイトルこそ、「心理学」と書かれていますが、言葉がどのようなモデルや仮説でもって、知覚、認知に働きかけ、そして認識主体にとっての意味を構築するのか? 中味はまったく一般意味論の話で、このあたりがコンパクトにまとまっていて非常に良書のように思った次第です。

余談ですが、もし英語で一般意味論の入門書を読んでみたいと思われた方は、以下「Drive Yourself Sane: Using the Uncommon Sense of General Semantics.



がお薦めです、本書はコージブスキーの言う「地図はそれが示す領土にあらず」のとおりに、地図と領土の混同、地図の中の抽象度の混同をなくすことで正気を保って楽しい日常生活を送りましょうというテーマで書かれた著作です。

何れにしても、言語と知覚、認識、そして意味がどのように相互作用しているのかを観察する上では一般意味論というメガネは個人的には結構気に入っているわけです。

(つづく)

文献

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