2012年5月17日木曜日

リーダーシップは今・ココにある小さな芽に気付くこと




未来が知りたければ、今・ココの瞬間に戻ること。

未来は今・ココを起点に創発するものなのだろうから。

独り言


今日は、「リーダーシップは今ある小さな芽に気付くこと」について書いておきましょう。

他人に見えない未来を思い描く方法

他の人には見えない未来を見るためにはどうすれば良いのか?

これは経営者やリーダーが未来を思い描く上では非常に重要な問題のように思ってきます。もちろん、ここでは科学的に考えると未来は未定であり確率的に予測することが出来るだけ、ということになるでしょう。

それで現実的には、未来を予測するために「今・ココ」に着目するという方法が考えられます。これは、5年後に花を咲かせそうな植物の芽は既に存在しており、ここではあたりの雑草に隠れているその芽を見つけることが何より重要だ、という具合です。

 それで「流れを経営する」[1]の中で本田宗一郎氏が今・ココの純粋経験から未来を思い描く方法が城山三郎の小説を引用する形式で紹介されています。


宗一郎氏は現場を重視したが、それは単なる経験主義ではない。ただ現場を見るだけではなく、そこでいかに深く考えるのかという「行為の只中の熟慮(contemplation in action)」が重要なのである。

 「マシンを見ていると、いろいろなことがわかります。あのカーブを切るには、ああやれば、こうすればと・・・・。 そして次のマシンのことを考える。こう考えていれば、もっととばしてくれる、などど。次の制作過程へ自然に入っているんです。」と宗一郎は述べている(城山、1984 マシンの細かな動作を五感で感じ取りながら、その一つひとつの現象が何を意味するのかを洞察して未来を思い描いているのである。


 また、何かとイノベーションの代表格として取り上げられるものに iPhone iPadがあると思います。

 もちろん、iPhone iPadを画期的な発明だという人がいるけれども、個人的には過去の要素技術の動向をきちんと押さえておけば、この製品が登場することはある程度予想できたことのように思えてきます。

 iPhone iPadの技術的な話をすると、その要素技術には、オブジェクト指向の技術を取り入れた NextStep、商業的には失敗だったけれども手書きの技術を実装したPDANewton 、カーネギー・メロンで開発された MACHをカーネルにBSDのユーティリティを実装し Next GUIとそのオペレーティングシステム・・・・

 市場的には、HP 200LXあたりから技術的なマニアの人だけに盛り上がりを見せたPDAという市場があまり大きくならなかったにも関わらず、マイクロソフトがPDAと携帯電話を結びつけ Windows Mobile Phoneを発売していたことにも大きく関わってくるでしょう。

 このあたりの動向をきちんと見極めておけば数年後にiPhoneiPadが登場する可能性を予測することも不可能ではなかったでしょう。

 もちろん、企業として新しい製品を開発し市場に投入しそしてその市場をリードしていく上では経営者が将来のビジョンを想い描き社員に対してリーダーシップを発揮し、顧客やパートナーを巻き込んだ形式で生態系となるエコシステムを構築する必要があるでしょう。

 「Alpha Leadership[2]を読むと、リーダーは本田宗一郎のように将来を想い描き、そして、ありたい未来を創りだすためのプロセスが以下のように表現されており、PDCAサイクルを回す要領で繰り返していく重要性が強調されています。


1.     Anticipate (予測する/五感で感じる)
2.     Align (自分の内面を含めすり合せを行う)
3.     Act (行動する)



これはオットーシャーマのつくったU理論[3]が、1) Co-initiating 2) Co-Sensing 3) Presensing 4) Co-Creating 5) Co-Evolving というプロセスを経る、特にPre-Sensing 「予めー知覚する」というところが強調されていることに非常に似ているところも面白いところなのでしょう。

その意味では、本田宗一郎が今・ココから未来を思い描いたように、スティーブ・ジョブスが禅をイノベーションの源泉としていたように、それがハイテクの分野であれ、そうで無いにしても、只々今・ココにある純粋経験に戻るということが非常に重要なことのように思ってきます。

(つづく)

文献

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