2012年6月25日月曜日

ミルトン・エリクソン関係の2種類の著作



技法について書かれている本はどうしても無機質なマニュアルのようになってしまうわけだし、もう少しマクロな視点から思想や生き様を学ぶということになると物語やメタファーという形式で学ぶような感じなってくるわけだけれど、こっちだと技法が足りないし。

もちろん、両方から学ぶ必要があるのでしょうけれどねぇ。

独り言


今日は、「ミルトン・エリクソン関係の2種類の著作」について書いておきましょう。

メタファーの解釈は受け手によって色々

個人的な意見ではありますが、心理療法家のミルトン・エリクソンの手法について書かれた著作には2種類あるように思っています。今日は、それについて少し書いておきましょう。

もちろん、これは、本物と偽物といったような単純な二元論の話をするつもりはなく、ここで対象にしているのは、きちんとエリクソンのことを学んで博士号を持っているようないわゆるエリクソニアンの先生の方々の著作に限っての2種類ということになります。

さて、これについて説明する前提としてエリクソニアンたちが言うメタファーに「エリクソニアンが電球を交換したら?」があります[1]元ネタは電球ジョークというもののようですが。[2]

例えば、1986年にスティーブン・ギリガン博士がエリクソニアンカンファレンスで行ったプレゼンテーションの中にこのメタファーのバリエーションがあります。


「電球の玉が切れたので交換したい。電球を交換するためには一体何人のエリクソニアンが必要か?」

「答えは、8人」

「なぜ8人なのか?」

「最初のひとりが自分の手を動かして電球を変える。そして、残りの7人が最初の1人がいかに上手く電球を交換したのかをメタファーで説明する」(笑)


 もちろんこの話自体がメタファーですから、受け手があれこれ類推して解釈すれば良いのだと思います。

 それで、個人的には、エリクソンが行ったのか弟子たちが行なっているのかの違いはあるとしても「具体的な電球の交換方法」について書かれた本。もう一つは、基本的にはエリクソンがいかに上手く電球を変えたかについて「メタファーで説明した本」の2種類があるように思ってきます。

 もちろん、どちらが良いのか?というのではなく両方読む必要があると思うのですが、
具体的な電球の交換」について書かれているのが、ヘイリー、ロッシ、ギリガン、オハンロン、ランクトンらが書いた具体的な技法の本。個人的に特にお薦めなのが「Therapeutic Trances[3]です。こちら側の本は結構細かい技法について書いてあるため、多少無機質な感じもするのですが、正確な技法を学ぶという上では外せないように思ってきます。

一方、エリクソンがいかに上手く電球を変えたのか?を「メタファーで説明した本」が シドニー・ローゼンの「私の声はあなたとともに~」[4]「ミルトン・エリクソン書簡集」[6]などになるように思ってきます。

個人的には両方共英語版しかもっていないので日本語版は読んでいないのですが、物語の背景にあるエリクソンの思想や生き様を知る上では非常に役に立つように思ってきます。もちろん、こちら側だけを読んでも細かい技法については知ることはできないのでその点は注意が必要だと思います。

余談ですが、ジェイ・ヘイリーの「アンコモンセラピー」[6]個人的にはこれも英語版しか持っていないのだけれど、これをどちらのカテゴリーに入れるか考え始めるとどちらにも入りそうで良い意味でちょっとしたダブル・バインドに入って少し悩ましい状態になりますねぇ。(笑)もちろん、英語版を読む限りではやはりこの本は「メタファーで説明した本」となるのでしょうけれど。

また、英語版を買いますか?日本語版を買いますか?それとも両方という考え方をするのは、ミルトン・エリクソンの技法ということでは「スプリット」ということになるのでしょうねぇ。(笑)もちろん、この場合は英語版は日本語版の約1/4の価格だったということだけが英語版を購入した理由です。

 (つづく)

 文献

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