2012年6月26日火曜日

Externally focused Ericksonian self hypnosis



ベティ・エリクソンの自己催眠のプロトコルが教えているのは、トラウマティックな記憶を癒すのに、過去に原因を探るのではなく、自分の外側にある「今・ココ」にある世界に知覚を開きなさいといっているわけであり、巷で言われているような退行催眠を安易に使うなということなのでしょうねぇ。

 個人的にはトラウマティックな記憶を癒すといった用途だけではなくインスピレーションや問題の解決のヒントが欲しい時にも使えるし、禅的なので結構好きなんですけれどねぇ。

独り言


今日は、「Externally focused Ericksonian self hypnosis」について書いておきましょう。

「今・ココ」にある世界に知覚を開く

エリクソン催眠の基本形として、ミルトン・エリクソンの妻のベティ・エリクソンの催眠があります。


それで、この発展系である「Externally focused Ericksonian self hypnosis」があります。このタイトルからすると自分の知覚を通して今・ココにある自分を取り巻く世界に焦点を当てなさいということになりますが、概ねこういった解釈で間違いありません。

 これについては、ジェフリー・ザイク博士の著作「Ericksonian Methods: The Essence Of The Story[1]を読むとこれについて少し詳細に解説された記述が見つかります。


I first learned of the self-hypnosis technique while attending a workshop taught by Stephen Gilligan and Paul Carter , who referred to it as the Betty Erickson Technique , respectfully named after Ericksons window.

 I have adapted it to utilize the sexual abuse survivors understandable tendency toward vigilance and awareness of external surrounding in order to comfort and relaxation. 

The focus is kept on present surroundings rather than utilizing associations to the past or more random associations that  would carry a higher risk of traumatic material bleeding thought into the experience .

In using this technique with sexual abuse survivors , one should emphasize the external orientation , and also invite the client to use the option of keeping the eyes open , either the entire time or until experiencing a sense of comfort and security and a pleasant little urge to close the eyes .


要点だけをまとめておくと、性的虐待を受けた女性に対してこの Externally focused Ericksonian self hypnosisを活用した事例について書かれています。

この技法で面白いのは、記憶の中を退行させると悪い記憶が結びついて余計酷い記憶をつくってしまう可能性があるため、「今・ココ」にある外的環境に知覚を向けながら変化のためのリソース(資源・資質、心身状態)を探すということにあるでしょう。


要は、巷で言われているように安易に退行催眠を使うことを戒めているようにも思ってきます。

ここではこの続きに書かれている手順やプロトコルはここには書きませんが、サマリーは以下を参照していただくと良いでしょう。

http://www.lpac.ca/main/PDF/4%20Step%20Process%20for%20Flashbacks.pdf


余談ですが南直哉著「賭ける仏教: 出家の本懐を問う6つの対話」[2]の中に禅を組みながら知覚を視覚、聴覚、体感覚へとシフトさせていくベティ・エリクソンの自己催眠と同じようなプロトコルについて書かれていたことを思い出したわけでもありますが、ワシントン派の重鎮であるジェイ・ヘイリーが禅とエリクソンの心理療法との間に共通点を見出したということを考えると、これはこれで興味深いことのように思ってきます。


 文献

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