2012年7月19日木曜日

癒しのメタファーのつくり方(その1)

                                     

ミルトン・エリクソンがクライアントに癒しのメタファーを語ったことはよく知られた事実ですが、実際にエリクソンのようなメタファーをどのようにつくったら良いのか?を考えるとやっぱり法則めいたものを理解する必要があるのですよねぇ。

独り言


今日は、「癒しのメタファーのつくり方」について書いておきましょう。

 エリクソンのメタファーはセラピストがつくるメタファー

心理療法家のミルトン・エリクソンが非常に洗練された癒しのメタファー(Therapeutic Metaphors)をクライアントにデリバーし、クライアントの認識や行動を変化させたことは良く知られていますが、実際にこのメタファーをどのようにつくったら良いのか?また、そのどこに魔法のようにクライアントの認識を変化させた秘密があったのか?を考えると興味の尽きないところです。

 この前提として、エリクソンの場合はセラピストがクライアントの状況を聴きとり、そしてセラピストがつくり、そして提供するという形式のメタファーになります。

もちろん、この逆のパターンとしてクライアント自身がメタファーを考えセラピストはその支援だけを行うという形式のリチャード・コップのメタファー[1]やクリーン・ランゲージ&シンボリック・モデリング(Clean Language & Symbolic Modeling)[2][3]、メタファーズ・オブ・ムーブメント(Metaphors of Movement)[4]などが知られています。

余談ですが、メタファーの分野についてはやはりレイコフ&ジョンソンの認知言語学の進展が心理療法分野のメタファーの発展に寄与している部分が大きいと思いますが、それまで単に不思議だと思われていた分野に認知科学が併用されていることで非常に洗練された進化を遂げているように個人的には考えています。


http://ori-japan.blogspot.jp/2012/06/blog-post_30.html
 それで、今日はエリクソンのようにセラピストがつくるほうのメタファーを紹介しておきたいと思います。

以下のリンクのエッセーを読むと、具体的にクライアントの置かれている状況を把握し、その状況にあったメタファーをどのように構築すれば良いのかが非常に簡潔にかかれています。

このエッセーの要旨のところを読むと


1.      クライアントの抱えている問題と人間関係を明らかにする
2.      クライアント抱えている問題を取り巻く状況と特徴的な出来事を明らかにする
3.      クライアントの望む結果を明らかにする
4.      セラピストはクライアントが過去の同様な課題にどのように対処してきたか、未来のリスクにどのように対処するのかを明らかにする手助けをする
5.      クライアントの課題、人間関係の課題で登場する人物、状況などを反映した形式でセラピストはメタファーを構築する。(最終的には望む方法に解決されるような解決法を含んだ・・・めでたし、めでたし・・・の物語をつくってデリバーする)

 
というようなことが書かれています。

それで、個人的に面白いなと思ったのはクライアントの抱えている課題や登場人物、そして状況を反映した形式で構築されたメタファーの実例がこのドキュメントに書かれている部分です。

 これから分かるのはクライアント自身がそのメタファーを聞いた時、例えば、ある登場自分のことを聞いた時には「これはきっと◯◯さんのことだなぁ。」とか「この事件はきっと△△のことだなぁ」というような感じでそのメタファーに入り込んでもらう必要があるというわけです。

 そのようなわけで、クライアントの状況に沿っていれば、そのメタファーはドラえもんでもサザエさんでも良いのでしょうが、まずはこのドキュメントのプロセスに沿って何かメタファーをつくってみるのが良いのだろうなと考えていたわけです。 

(つづく)


 文献

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