2012年8月3日金曜日

組織の問題解決のためのリフレーミング(その5)


                                     

このレベルってそのあたりの普通の戦コンさんとかエグゼクティブ・コーチでも結構難易度が高いレベルなので、方法論だけ公開したって誰でも出来るわけじゃないのですよねぇ。

 もちろん、お前は出来るの?って聞かれると、よほど変な条件がつかない限りファシリテーション可能、でミルトン・エリクソン並にトランス・インダクションをサービスしておくっていうオプションもありますよと答えますけれどねぇ。(笑)まぁ、グループだと集団催眠になっちゃうかもしれないけれど(笑)。

独り言


今日は、「組織の問題解決のためのリフレーミング(その5)」について書いておきましょう。

何をリフレーミングするのか?

まず、リフレーミングを行う対象について考えてみましょう。ここでの問は、「対象として何をリフレーミングすればよいのか?」というそもそも論から始めます。

これは、星一徹がちゃぶ台をひっくり返すのに似ているところがあります。この行為をサイバネティクス的に考えると「ちゃぶ台をひっくり返す」という行為の反対側には「ひっくり返されるちゃぶ台」が存在しているという当たり前のことに気がつくというわけです。 

しつこいようですが、柔道でも合氣道でも相手を投げるためには、当然投げられる相手が存在していることになります。

つまり、元々家族療法の概念であるリフレーミング、例えば、セラピストによって行われるリフレーミングという行為を考えると、その反対側にリフレーミングされるフレーム、つまり、クライアントの思考の枠組みが存在しているということになるわけです。

もちろん、この思考の枠組みはクライアントの心の中に存在しているわけであり、表面から見ることはできません。

では、この思考の枠組みをどのように見つけるのか? リフレーミングの重要な鍵になると考えています。

 ここでクライアントさんの心の中に存在している思考の枠組みを知るヒントになるのがクライアントが話す、言葉、ジェスチャー、表情、生理現象(顔の紅潮、冷汗、呼吸・・・)といったことがヒントになるでしょう。

 もちろん、単純に言葉尻を捉えるだけではなくリフレーミングを行うには、以下のリンクで書いたようにクライアント話に耳を傾け、そして事実と思考を分離し、思考の中にもクライアントの信念・価値観を反映した思考のフレームを聞き分ける必要があるというわけです。


 これを聞き分けることで始めてリフレーミングを行う候補としてのフレームが抽出されることになってきます。

 ここで候補と書いたことには理由があります、それは言葉から推測されたクライアントの信念・価値観を反映した思考フレームにもレベルがあって、ベイトソンのマインドの理論からしてより上位の論理階型にあるコアとなる思考フレームをリフレーミングしないと効果が薄いと考えられるからです。もちろん、この前提としてはクライアントが喋る言葉がクライアントの持つ思考フレームをきちんと反映している必要があることは言うまでもありません。

 つまり、当たり前ですが、人の心に関することなので、◯◯すると必ず△△という結果が得られるということはなく、候補としてのフレームからできるだけ論理階型の上位にあるメタ・レベルの思考フレームを見つけこれを上手くリフレーミングして効果が確認できるまで行う必要があるということになります。


また、個人でもグループでも良いのですが、特にグループの問題解決の時に有効なのが、数日前から書いてきたリフレーミングされる対象を二項対立で明示したTOCの「対立解消図」の形式で構造化して整理、明示する方法です。もちろん、こういう言い方をすると構造主義的ですが、ここでは構成主義を志向しています。 


ちなみにこれは現在起こっている問題を外的世界の行動と内的世界の認識の循環を考えてそれを構造やパターンとして記述している格好になっており、外的世界にせよ、内的世界にせよ問題の原因を分析しているわけではないところには注意が必要です。



ゲシュタルト心理学者のレヴィンによれば二項対立は以下の3パターンに分類されるようですが、ここではこの考え方を引用しておきます。ここでは基本的に行動レベルの対立に適用することとします。

対立のパターン
説明
近接-近接
やりたいことが対立している
近接-回避
やりたいこととやりたくないことが対立している
回避-回避
やりたくないことが対立している

 また、それぞれの要素の定義は以下を参照していただくとして、ここでのポイントは、各要素は実は何らかの暗黙の前提、仮定によって関係付けられていることになります。もちろん、構成主義的には行動と認識の間には因果関係は存在しませんが、ここで何らかの暗黙の仮定を伴って認識主体の主観的な世界観ではまるで因果関係が存在しているように認識されるのがこの図を理解する鍵となります。

項目
説明
目的(ゴール)
ニーズを満たすことで得られると期待されること。
必要条件
(ニーズ)
やりたいことを行うことで満たされること(手放すことができること)。
行動/決断
(ウォンツ)
気持ちや心身状態を伴っている欲求。  やってみたいこと/避けたいこと。

 それで、実際には各要素を明示した後、それぞれの要素の間に存在する暗黙の仮定、前提を明示してこれをリフレーミングすることになります。つまり、冒頭の問である「何をリフレーミング」するのか? に対する答えは、この要素の間にある暗黙の仮定、前提がリフレーミングの対象ということになります。


  また、この仮定のフォーマットとしては一般意味論の E-Prime でない動詞を使った形式で AB、あるいはABの原因という形式で記述する形式になります。


 それで、ここから以下のリンクで書いたように二項対立について、行動レベルにおいて 1)Either A or B 2) A and B 3) Neither A nor B のいずれかの解決策を目指してリフレーミングを行いならが解決策を考えることになってきます。


 それで以前紹介した非常に簡単な例が以下のリンクとなります。


また、このトピックの最終記事までには別の事例を示す予定です。

(参考リンク)
  
(つづく)

 文献
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