2012年8月4日土曜日

組織の問題解決のためのリフレーミング(その6)

                                     

どのような関係性でもってそれが起こっているのか? 今ココで起こっている問題のパターンを見るというのは結構重要なことなのですよねぇ。特に、事実と認識がどのように相互作用しているかっていう・・・・

これって「過去に起こってしまったことが、どのように起こったのかに焦点を当てる」原因分析じゃないのだろうけれどねぇ(笑)

独り言


今日は、「組織の問題解決のためのリフレーミング(その6)」について書いておきましょう。

問題を起こしているより大きな関係性のループに気付く

 ここで、クライアントに対するコーチングを通した問題解決の手段としてリフレーミングを活用した具体的な例を考えてみましょう。

 ここでの制約事項として:個人的にはコンテクストを重視する「文脈派」で、文字通り問題解決のためには文脈や背景を深掘りする必要があると考えていますが、ここではこの部分を非常に簡素にしています。

 また、ここでは何らか困っている現象、つまりコンサルタント的に言うと「イッシュー」から出発している形式になっていますが、根本的な問題解決のためには、局所最適な考え方でこのイッシューに対処するのではなく、これがどのような構造になっているのか?を原因分析ではなく、もう少し大きな関係性のループで捉まえる必要があると考えています。

 つまり以下のリンクでグレゴリー・ベイトソンの言葉「世の中の主たる問題は、自然の摂理と人の思考の差異によって生じる結果である。」のように主に物理学の法則で動く外的世界の法則(Logics)と主に心理学や認識論の原則( Phycho-Logics)で動く内的世界の循環のパターンを見る必要があるということになってくるわけです。


とは言ってもまずは非常に簡単な例です。

ここでは次のような状況を設定しています。あなたはある企業の営業マネージャーです。最近の景気低迷とあいまって仕事の負荷は高くなっています。いくつもある課題のうち一つが「顧客先での会議と社内での会議の日程が重複して両方に出席することができない(ことが多い)」というありがちな問題について少し考えてみましょう。

もちろん、中には「誰かに頼んで日程調整を緻密にやってもらえばいいんだよ」とおもわれる方もいらっしゃると思いますが、やはりこれだと 物理的な制約と認識的な制約がどのように現在の課題を作り出しているのか?というところに焦点が当てられていない解決策でかつ局所最適な解だと思われるため個人的には却下ということになります。

さて、以下に対立解消図を書いています、この場合、あくまでも営業マネージャーとして葛藤を抱えているという構図になっています。


 それでこの図の面白いところは、本来は構成主義的には因果関係は無いとかんがえられる、外的物理空間に具現する形式で行われる行動、あるいは決断と、認識主体の内的世界で行われる認識の相互作用による循環のパターンを明示しているところでしょう。

この図について、次に重要なことは、それぞれの要素を関連付けている暗黙の仮定、前提について考えることです。基本的にここでは一般意味論の E-Prime を使わない Be動詞の形式で A=B ABは等価である、と考えている)あるいは、AB (Aの原因がBにある)という形式にしています。そして、いままで暗黙だった仮定、前提を明示化したものがリフレーミングの対象となります。

余談ですが、従来のTOCの対立解消図ではこのリフレーミングの発想がなかったために TRIZの「矛盾マトリック」と比較するとイマイチ使い勝手が良くなった感があるわけですが、個人的にはここにリフレーミングを加えることでTRIZの「矛盾マトリック」が陳腐化するくらい使い勝手を向上したと考えています。もちろんこれは冗談ではありません。

さて、この場合は、一つの例として以下のようになりますが、現在の枠組みに囚われた思考から抜け出すヒントがここに存在していることになります。

仮定
仮定
D1- E1
時間:顧客打合せと社内打合せが同じ時間になることが多い
場所:顧客のオフィスが社から遠い
B1- D1
顧客情報を正確に取るには直接会わなければならない
顧客に直接会うことが顧客を重視していることである
ある程度役職の高い人が出席していなければならない
C1- E1
    定型的な社内プロセスだけでは顧客のニーズを満たせない
    顧客の要求を正確に伝える必要がある
    都度リソースを調整する必要がある
A1 B1
    収益を上げるには顧客のニーズを正確に把握しなければならない
A1 C1
収益を上げるには社内プロセスを顧客のニーズに合わせなければならない

それで、この枠組の制限に気付くリフレーミングを具体的にどうするのか?については、次回以降で取り上げることにしたいと思います。

(参考リンク)

 (つづく)

 文献

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