2012年9月28日金曜日

オントロジカル・コーチングのAOR+BELモデル


                                     

オントロジカル・コーチングはシステム論で言うとチリの神経科学者であるウンベルト・マトゥラーナの(ほうの、ヴァレラではない)オートポイエシス論がベースになっているのだけれども、このコーチングについて書いてある「Coaching to the Human Soul[1]がまだ手に入っていないので、オートポイエシス論からリバース・エンジニアリングで解明を進めている状態。(笑)

もっとも、なぜオントロジカル・コーチング[2]なの?と聞かれると、個人的な解答は「単にオートポイエシス好きだし、ベイトソンとかラディカル構成主義が自分の趣味にあっているから」としか言いようがないのだけれども・・・・

独り言


今日は、「オントロジカル・コーチングのAOR+BELモデル」について書いておきましょう。

 AOR+BELモデル

一般的に言われているそのあたりコーチングは個人的にはどうも目的指向に偏っている感じがして好きになれないところがあります。つまり、「何を手に入れたいのか?」というところにあまりにも目が行きすぎていて、クライアントが人格としてどう成長するのか?あるいは自分自身の在り方としてどのような状態を追求するのか?(もちろん、これを構成主義的やオートポイエシスの基本となる概念に照らし合わせて表現すると在り方 Being というより成り方 Becoming ということになると思います。)相対的ですがあまり強調されていないような気がするから。

もちろん、こういった成り方というところを追求していると、「じゃあ、心を沈めるために瞑想をしましょう」というような世界になってしまうのでしょうけれども、これだと自分の認識している世界に行動を通して働きかけて何かを実現していくというような部分がおろそかになっているような気もしているわけです。

そこで、オントロジカル・コーチングで登場するのがAORモデルつまり OBSERVING-ACTION-RESULT のモデルつまり、1)観察者、世界を観察し、世界を知り、そして世界の中に在るという視点から世界を眺め、2)行動する、世界に働きかける 3)結果を得るというようなモデルからなります。もちろん、ここでは、行動からのフィードバック、と結果からのフィードバックが観察者にもたらされるわけですが、観察者は武道家ではないですが、AORと組み合わせたBELモデルで身体と気持と言語(意識)が調和するように心身状態を保ち、再び世界に働きかけるというようなモデルになっています。[3][4]


もちろん、ここで身体―気持-言語が一致するように調整を行うということになりますが、少なくとも気持というのは何か出来事が起こった結果としての現れとなるため一般的にはこの関係性が調和するように働きかけるために1)言語から表象のイメージや知覚に働きかける、もしくは2)身体操作、ダンスやヨガのように身体から働きかけるようなことになるでしょう。もちろん、オントロジカル・コーチングは基本コーチングですから基本的には言語、つまり質問を使ってクライアントの身体―気持―言語が一致するように働きかけることになります。

それで、全体の流れに即してコーチが使う質問は、1)観察する時の、世界を記述することを支援する質問、結果を記述する質問2)思惑の質問、何を期待しているかをまとめる質問(一般的なコーチングのアウトカムを聴く質問に近いと考えられる)3)どのように行動するのか?を聴く質問、の3つのカテゴリーに分かれるようです。

それで、個人的に思うのは、このコーチングは、クライアントに観察者になってもらって世界を記述するところから始まるわけですが、この時既に、クライアントは過去の経験から身につけた思考の枠組みの元に世の中を観察している時があるため、このあたりはコーチがクライアントの言語パターンと言葉と表情の不一致などを観察して、思考の枠組みから出てもらうように導くのか?あるいは認知バイアスを補正して世の中を観察できるように支援する必要があるのだろうなと思っているところでもあるわけです。それで、個人的にはここでやはり心理療法家のミルトン・エリクソンのスプリッティング&リンキングの方法を使うなり、ダブル・バインドの禅問答を活用する必要があるのだろうなと確信しているところでもあります。

それで、上の AORBELモデルにエリクソンの技法であるスプリッティング&リンキングを組み合わせたモデルが以下になります。



  もちろん、AOR+BELモデルは排他的なモデルではないでしょうから、以下のリンクで書いたダブル・バインドを活用したコーチングのモデルをこの中で回せば良いのだろうなと考えているわけです。


(つづく)

 文献

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