2012年11月13日火曜日

今日から使えるソリューション・フォーカス技法(番外編6)ゴールまでのイメージを行動計画に落とす



 心理療法だと、クライアントさんがある状況になった時、そのクライアントさんの視点から見て不都合な情動が軽減され、その状況に落ち着いて対処できるようになれば目的のほとんどは達成されるように思ってきます。

それで、おいらはちょいと胡散臭いコンサルタントなので(笑)、クライアントが物理的世界に製品やサービスを具現化することで新しい未来を切り拓くために、具体的にどのような施策を打ったら良いのか?プロジェクトを起こしてどのようにプロジェクトを進めていくか?という話になるので、ちょっと面倒くさい話になってきます。(笑)もちろん、ここで必要になるのは思い描いたイメージを具体的な行動計画に落とすということになってくるわけですが、ここいらあたりは結構コツが必要なのだと思ってきます。まぁ、認識論的な情報の世界→物理的な行動の世界と2つの世界をブリッジングすることになりますからねぇ~

 独り言


今日は、今日から使えるソリューション・フォーカス技法(番外編6)ゴールまでのイメージを行動計画に落とす」について書いておきましょう。

TRT(移行ツリー)をちょっとカジュアルにカスタマイズ

昨日の続きを少々・・・・
 
  TOC 思考プロセスのバイブル的な著作であるリサ・シェインコフ著の「Thinking for a Change[1]によれば、何か行動計画をつくる場合、パラダイムを超えていくような結構重たい問題だと PRT(Prerequisite Tree)をつくる必要があるし、もっと軽い問題だったらいきなり TRT(Transition Tree)から書き始めても構わないということが書かれていました。

 個人的にこの本を読んだ時に、CRT(Current Reality Tree)を書いて現状分析からきちんと行わないのはどうしてかなぁ?という疑問があったわけです。それで、TOCとはまったく関係ないけれど、その裏にシステム思考があるということでは結構つながっているソリューション・フォーカスト・アプローチを学ぶと、以下のようなことが分かったというわけです。

·        現状の問題に焦点を当てて、嫌な気持になったり、その問題にスタックしたりするよりも、とりあえず、ありたい姿を描いて、ゴールのイメージが描ければ、それで解決に向けての行動計画はできる
·        普段の仕事はいつも厳密な分析で、パラダイムを超えなければいけないような問題ばかりではないので、直感だけでは難しいけれど、厳密に分析するまでのことはない、ちょっとした問題だったらこっちのほうがうまくいく

と気づいてきたわけです。

それで、ここでは、ソリューション・フォーカスト・アプローチも併用した、ゴール・イメージをつくっていきなり TRTに落とすという方法を書くことにします。

なお余談ですが 2010年版の「Theory of Constraints Handbook[2]を参照すると、同じリサ・シェインコフの改訂版のTRTが登場しますが、TRTのフォーマットが以下のように変更されていることが書かれています。



 それで、TRTを書くプロセスにソリューション・フォーカスト・アプローチのプロセスを重ね併せてみましょう。もちろん、通常のプロセスと少し変えているため厳密なやり方は上で紹介した「Theory of Constraints Handbook」を参照ください。


TOC 思考プロセスのTRTTransition Tree)+ソリューション・フォーカスト・アプローチを併用して作成するステップ。

TRTを書く目的:ゴールを達成するための中間目標とPRTなどから導き出されるアクションについて、どのアクションをどの順番で実行するのか?明確にすること。

1.    ゴール・イメージを描き出す
(a)    SFAでゴール・イメージを引き出す
     ミラクル・クエスチョン
     エクセプション・クエスチョン
(b)    ゴール・イメージを書き出しTRTの最上部に貼る
     達成されていることをポストイットに書き出す
2.    アクションをステップで書き出す
(a)    必要なアクションをすべて書き出す
     現状-ゴール(フォワード・スケジューリング)が基本
     ゴール-現状(バックワード・スケジューリング)でも良い
     コーピング・クエスチョン
(b)    書きだしたアクションを実行される順番に配置する
     PART/CPM図のようなイメージ
(c)    もし、アクションが出てこない場合→重たい課題
     PRT(前提条件ツリー)などに戻ってを使って中間目標を再定義する
3.    エンティティの追加
(a)    望ましい状況を書き出し貼り付ける
     次のアクションを行うための望ましい状況を考える
·        次のアクションを行う能力を持っているか?
·        次のアクションから不都合な効果が生まれないか?
     質問「もしも、一つ前のこのアクションを行わないとしたら次のアクションでどのような不都合が生み出されるか?」
     不都合な状況が生み出されないようなアクションは?
·        コーピング・クエスチョン
     もっと良い上手くいった例外のアクションを探し、代案として別のアクションがないかどうかを探す
·        エクセプション・クエスチョン
     このアクションを行ったことで向上した能力を書く。これが次のアクションにつながりゴールまでの達成を可能にする、あるいは不足している能力を明らかにし、仮にそれが向上した場合にどうなるのかを聞く
·        スケーリング・クエスチョン
(b)    アクションの必要性のエンティティをポストイットに書き出す
     このアクションの必要性を聞き書き出す?
·        このアクションを行わなかったら何が起こる?
     このアクションがどの程度重要なのかを書き出す
·        スケーリング・クエスチョン
     このアクションを実行する意味を聞く?
     このアクションをよりモチベーションを持って取り組むにはどうしたら良いか?
·        スケーリング・クエスチョン
(c)    アクションの仮定についてのエンティティをポストイットに書き出す
     どのようにして必要性が安全に保たれるのか?
     このアクションが必要性を満たすために仮定していることは何か?
4.    それぞれのクラスターのロジックを確認する
(a)    次の条件をつくりだすために適切なアクションが取られているかをチェックする
(b)    適切な状況は明示できないことがある。
5.    全体を通してネガティブ・ブランチをチェックして適切な修正を加える


 それで、仕事としてこういったことをやり始めると、ゴールのイメージに対して、どうしてもありたい姿(Want to)を描くというのではなくて、やらなければならないこと (have to )になっていることがわかってきます。

もちろん、途中のプロセスでも、もっと効率的だけれども楽しめるやり方を探していなかったり、途中のプロセスで自分がどれだけ成長しているのかを感じていなかったり、あるいはもっと良い代案を探していなかったりするわけで、逆に、もう少し能力があったらもっと先に行けるじゃないかとか、と結構色々気がつくことは色々あるなと思ってくるわけです。

特に五感でありありとイメージできるゴールのイメージ、あるいは途中のマイルストーンのイメージをつくりあげていって、それは「必然的に起こる」のような、認識の中に確信をつくりあげて、それをつなげていく作業というのは重要なことなのでしょう。

その意味では仕事や日常の場面でももう一度ゴールのイメージとその途中のプロセスを見なおしてみるのも悪くないなと思っている今日この頃だったわけです。
(つづく)

 文献

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