2012年11月17日土曜日

今日から使えるソリューション・フォーカス技法(番外編10)ゴール設定の構図

                               

ゴールはそれが実現しているところをリアリティを持って感じることが大事で、紙に落とす落とさないというのはそれを記録するかしないかだけの違いしかないのだと思います・・・

未来の目標設定は、決して「わくわく」して楽天的過ぎるゴールを設定することではなく、心を静めて「今ココ」から、未来の自分が具体的に体を動かしてやっていることが研ぎ澄まされた五感でイメージできて、はじめて設定できるものなのだと思います。

 独り言


今日は、「今日から使えるソリューション・フォーカス技法(番外編10)ゴール設定の構図」について書いておきましょう。

未来のゴール設定は、よい心身状態がつくれるようになった後で・・・

まず、方法論としてのソリューション・フォーカスト・アプローチの一般的な場合を少々。初回のセッションで、クライアントの問題あるいは心身状態を伴った悩みから始めることを前提にしています。



ペーシング&リーディング:もちろん、ここでコーチやセラピストはラポールをとって、心理療法家のミルトン・エリクソンばりにクライアントに対してペーシング&リーディングを行い、セッションを進めていくことになります。

ミラクル・クエスチョン:典型的なソリューション・フォーカスト・アプローチの場合はここでミラクル・クエスチョンを使って、現在クライアントが抱えている悩みが解決された状態を五感の実感をともなってイメージしてもらうところから始まります。[1]


「あなたが眠っている間に奇跡が起きたとします。その奇跡とは、この面説で相談しようとしていた問題が解決するということです。でも奇跡は眠っている間に起きたので、あなたは奇跡が起きたことに気付きません。さて、次の朝、あなたはどうやって奇跡が起きたと気づくでしょうか?」

それで、個人的には、ミラクル・クエスチョンの目的は、クライントの意識や心身状態を、人工知能でいうところの問題空間(Problem Space)から解決空間(Solution Space)[2]に出る支援のために使うのだろうなと考えています。

つまり、クライアントの心身状態も考えた視点から考えると、当初の問題に気を取られ「この悩みがずっと続いたら、自分はいったいどうなってしまうのだろう・・・」という思考パターンから「この悩みは案外簡単に解決できることで・・・さて、実際どうやって解決したものか?」というような思考パターンに切り替えてもらうための質問だというわけです。

もちろん、このような心身状態を伴った思考パターンへの転換がクライアントの考え方の枠組の転換であり、この転換を行うことで将来もっと難しい問題を解決したり、あるいは将来のゴールを設定したりするにふさわしい心身状態になれるということになります。

また、近い将来にその問題が解決されたということをありありとイメージし、そこから現在までを俯瞰した視点をとり、「とりあえず、ゴールに着いちゃったけれど、途中、どのようなプロセスを通ってそこまでたどり着いかのか?」のように、解決の順番を解決地点から現在へ反対に見て具体的なタスクを考えることでゴールまでの道筋がより明確になってくるでしょう。余談ですが、このことを通常のプロジェクト・マネジメントではバックワード・スケジューリングと呼んでいます。[3]

この手法は米国の心理学者のチャールズ・サンダー・パースの言う「アブダクション」[4]のロジックを使っているところもあり、現在から将来を考える時に比べ、思考の枠組を超えた解決策が出やすい方法だと個人的には考えています。

ゴール設定:さて、ソリューション・フォーカスト・アプローチのミラクル・クエスチョンを活用したセッションを何回が繰り返し、クライアントが日常の問題や悩みをいくつか解決できるようになったら、あるいは問題解決に対してより適当な心身状態が作れるようになったらなら、あるいはセンタリングができるようになったならば、「自分どのようにして自分になりゆくのか?」もう少し遠い将来のゴール設定に移ってくることになります。


さて、ここまで書いた今日のまとめは、ゴール設定を行うにはそれに最適な心身状態があり、おそらくこれは自己啓発の言っている「わくわく」とか言ったものではなく、もっと心が静まり自分の中心につながって未来に自分が何をしているのか?研ぎ澄まされた五感でありありと感じられる状態なのだろうなと思ってきます。

余談ですが、将来のゴールを考えるとすると、今悩んでいなくても、ほとんどの人は過去の延長で将来を考えてしまうのでしょうから、あえて今抱えている問題をテコにして、過去の延長から未来のゴールを考えるという枠組から出て考えるという意味では、ミラクル・クエスチョンの技法は非常に役立つのではないかと考えいます。

(つづく)

 文献

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