2012年11月24日土曜日

今日から使えるソリューション・フォーカス(番外編17)ミラクル・クエスチョン:サンタ・クルーズ・スペシャル

                               

 要は、メタファー、で小難しいことを言うとアブダクティブなロジック、日本語でいうと「なぞかけ」で思考の枠組を超える・・・というお話・・・・

 ソリューション・フォーカスト・アプローチのミラクル・クエスチョンを真面目にやっていくと最初はどうしても今抱えている問題の裏返しで解決した状態を思い描くようになってしまいます。つまり単純に、今抱えている問題が起こっていない状態がゴールや中間目標という具合です。

 それで、「災い転じて福となす」ではないですが、現状その問題に遭遇したゆえに、よい意味で過去の延長で考える枠組が外れて、当初考えてもみなかったようなゴールを思い描けるようになる、となるためには少しばかり工夫が必要なようにも思えてきます。もちろん、昨日のようにSFAをTOCの3クラウドのように使って現在の枠組を出てもよいでしょう。

 そのようなわけで、ここでご紹介したいのは、ミラクル・クエスチョンと併用してメタファーを使って枠組を超え、当初考えてみなかったようなゴールを思い描く取り組みをしてみたらどうか?ということなのですが・・・・
 
   独り言


今日は、「今日から使えるソリューション・フォーカス(番外編17)ミラクル・クエスチョン:サンタ・クルーズ・スペシャル」について書いておきましょう。

最終的なゴールは過去の延長では考えない・・・

 ソリューション・フォーカスト・アプローチのミラクル・クエスチョンのプロセスについて以下で書いています。

 それで、現在抱えている問題を解決することでクライアントは問題空間から解決空間でゴールを描けるようになってくるように思ってきます。

 もちろん、通常のミラクル・クエスチョンを否定するわけではまったくないのですが、例えば、ミラクル・クエスチョンで奇跡の状態をイメージした場合も何か過去の延長を意識した枠組のもとに奇跡をイメージしているようにも思ってきます。逆の言い方をすると、ここでのテーマは「過去の延長で考えない」あるいは「問題の裏返し」で考えないゴール設定となります。



 つまり、問題解決に慣れてきたら、奇跡をイメージする場合の枠組自体を超える努力をするような形式になると、ゴールが創発的なゴールになるため、イノベーションを志向しているような場合は特によいのだろうなと考えているわけです。

それで、これに役に立つのがActive Dreaming [1]の技法(個人的にベイトソンが晩年を過ごした地名からサンタ・クルーズ・スペシャルと勝手に呼んでいます)だと個人的には、考えています。

 この手法は人類学者のグレゴリー・ベイトソンの得意としていたアイソモルフィックなメタファーを当該状況に持ち込むことで、パターンとパターンがぶつかりそこから新しい情報パターンを創発させようとしている取り組みとなります。[2]

つまり、この背景にあるのはベイトソンが言った「The Pattern that Connects.」になりますし、更に云うとベイトソンの生誕100周年記念の論文として寄稿された「The Patterns that Connect that Patterns .」[3]ということになります。もちろん、このActive Dreamingのパターンはグレゴリー・ベイトソンと心理療法家のミルトン・エリクソンの強い影響下にあります。

それで手順を少し書いておくことにしましょう。

意図の設定:今後決断しなければならないこと、あるいは解決したい問題について言葉に出して宣言します。例えば、起業するかしないか?の決断です。

センタリング:以下で書いたようなセンタリングを行います。この時、宮本武蔵の五輪書ではないですが、中心視野を緩め、周辺視野を強めて見るようにします。


安全な場所で歩き始める:上のセンタリングの状態を保ったまま、頭の中の思考を止めて、ゆっくり歩き始めます。部屋の中でも可能ですが、できるだけ色々な物品がおかれているような場所のほうがよいでしょう。それで、心を沈め5-10分ほど歩き始めます。この時、視野、感覚、音などで何か心にひらめく気になるものを捉えるようにします。これがひとつのシンボルとなります。例えば、花、橋、川、窓・・・・

シンボルになりきって感じてみる:ここで、このシンボルを当初設定した意図、決断、問題に関係があると仮定します。つまり、このシンボルと意図、決断、問題の間にアイソモルフィックなメタファー的な関係が設定されたことになります。それで、少し変な話ですが、このシンボルになりきります。例えば、目に入って気になったシンボルが橋だとしましょう。私は橋だとして、「この橋の特徴は何か?」を自分が橋になったつもり、擬人化して少しイメージしてみましょう。そして、その答えは、「深い谷を超えて何かをつなぐ」といったことだったりします。

映画の観客になった視点で:映画の観客になりきった視点で、映画の中に、自分の決断しなければならないこと、あるいは問題とこのシンボルの間にどのような関係があるのか(あまりロジカルにならず)考えてみましょう。要は、「起業の決断」とかけて「橋」と解く、そのこころは?という形式になります。

この場合、起業するかしないか?の決断で、シンボルは、私は橋ということでした。これには色々な解釈が考えられますが、この関係性に着目すれば、例えば、お客さんと製品やサービスをつなぐ人になれるかということが課題。というようなアイディアも出ますし、逆に、顧客とサービス/製品をつなぐような具体的なアイディアが出なければ起業は少し待ったほうがよいというような結論になるのかもしれません。

 もちろん、メタファーのロジックは通常の帰納法や演繹法ではなく、チャールズ・サンダー・パースの言うアブダクションというロジックであり、演繹法のように前提が正しいので結論が正しいというわけにはいかないため、ある意味、ちょっとした高級な占いのような感じで参考に留めるほうがよいでしょう。

 もちろん、このアイディアを How のロジック・ツリーに具体的に落として施策や意思決定を検証することで当初考えていなかったような、現在の枠組を超えたアイディアや決断も出てくることも多いですし、ベイトソンの言う自分の無意識から出てきている自分の本当に望んでいる解に近づいているとすると、案外バカに出来ないとこもあるなと考えている今日この頃だったわけです。

 もちろん、ここでは、この手法をミラクル・クエスチョンの一部として活用して、過去の延長上に無いゴールを思い描くという場合に活用していることになります。それで余談ですが、思い描いたイメージを習慣化する場合はミラクル・クエスチョン、過去の延長にとらわれないゴールを描く時のヒントにするための Active Dreaming とこれはこれで併用すればよいように思っています。

(つづく)

 文献


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