2012年11月29日木曜日

今日から使えるソリューション・フォーカス(番外編21)メタの視点

                             

 「そこにあるものを、見えるままに見る」、「そこにある音を、聴こえるまま聴く」、「そこにある感覚を、感じるままに感じる」・・・ということを、意識しないにしろ、意識するにしろ、やろうと思うと、日常的に練習していないと案外難しいのですよねぇ・・・・もっと言うと、ある意味、これが「メタの視点」で問題が外在化された心身状態ですかねぇ、たとえそこが修羅場だったとしても・・・・(笑)

 知り合いの(かなり優秀な部類に入る)外人のコンサルタントに面白い人がいて、コンサルティングを受けるかどうか?を判断するために、機密保持契約を結んで、まずは、工場やオフィスを徹底的に歩きまわることにしているのだそうです。

 それで、チェックリストとか持って、何かを調べ回るようなことをやっているのだろうと思ったら、本当に心を鎮めて、ただひたすら「そこにあるものを、見えるままに見て、そこにある音を、聴こえるままに聴いて、そこにある感覚を、感じるままに感じているだけ」しかやっていないのだそうです。

 それで、情報を収集した後に「身体知」みたいなものまで使って良い結果がイメージできそうな時は、そのコンサルティングを受けるし、できそうにない時は受けないそうなのですよねぇ。でも、そのやり方から始めて、かなり良い結果を出して日経関係の雑誌で取り上げられていたりするのである意味面白いですよねぇ。

 もちろん、全然不思議じゃなくて、私も再現性を持って、これと同じことをやる方法は分かっているし、実際にやっていますけれどねぇ。(笑)

 独り言


今日は、「今日から使えるソリューション・フォーカス(番外編21)メタの視点」について書いておきましょう。

「見る」、「聴く」、「感じる」・・・で一次情報を取ることの難しさ

 内容的には昨日の記事の続きです・・・・それで、気軽にソリューション・フォーマット・アプローチについて書き始め、当初は20記事も書けば十分だろうなと、ある意味甘く考えていたのですが、書けば書くほど深みにハマっていって、実質、いつこのテーマが終わるのか?まったく先が見えない状態になっています。(笑)

 もっとも、個人的には、こういう状態も案外面白いと思っているところもありますので、どこまで行けるのか?それは誰にも分からないのですが、当面、このネタで引っ張ってみることにしたいと思います。

 さて、コンサルタントという仕事をしていて、ふと考えることがあります。「これって一次情報?」あるいは、「現場の感覚とだいたい合っているの?」というようなことです。一般的に、コンサルティングを行う場合の最初の出だしが、何らかの紙情報ということも少なくありません。つまり、一次情報か二次情報か?の定義からすると一次情報であるのでしょうが、五感の感覚で観察されたことや実際に動いているお金やモノがデジタルな記号に変換された後の情報ということになります。

もちろん、ここである程度加工された情報を出発点にして始めると「トロの鮨を観察しながら、海で泳ぐマグロを想像している」といった構図になり、「マグロって美味しいの?」の質問には答えられても「マグロはどういう生態で、何を食べているの?」の質問に事実の観察をベースに答えられないということが起こってくるわけです。

それで、事前に収集する情報がすべて無駄だということは無いのですが、やはり、取り扱う課題なりについて、「先入観を持たない状態で」できるだけ現場の観察から始めるのが良いのではないかと考えています。

例えば、「新製品の企画を考える」といった場合も、「既存の製品がどのように造られているのか?」「どのように売れているのか?誰に?」「どのように使われているのか?どこで?」のような質問から実際にその場を観察するにはどうしたら良いか?と考えるといった具合です。

しかし、ここで一つ課題があるとすると、「トンカチを持った人は、すべてが釘に見える」、あるいは、逆に以下のリンクで書いたように、「何か、意図や目的を設定するとそれ以外のものに盲点が出来る、ここではバスケットのパスに集中し過ぎてゴリラが見えない」というようにきちんとした観察が出来ない可能性があるということになってきます。


 そうすると、案外、「そこにあるものを、見えるままに見る」、「そこにある音を、聴こえるまま聴く」、「そこにある感覚を、感じるままに感じる」、そしてそれを記述して文字情報にするというのは結構難しいことのように思えてきます。

只々「見る」、「聴く」、「感じる」、を練習する・・・

 もちろん、ここでは観察者のバイアスを出来るだけ廃した情報を収集する、また、出来事などに対してもそれを外在化して捉える練習を行うことをねらいとしています。

http://ori-japan.blogspot.jp/2012/10/blog-post_12.html

もっと言えば、経営者やリーダー、プロジェクト・マネージャなどの重要な立場にあって非常にストレスのかかる場面で、重要な決断を行う前に事実を観察する習慣を強化するといったこともあるでしょう。

 そのためここでは、以下の練習を2つご紹介しておきましょう。余談ですが、これは仏教のヴィパッサナー瞑想[1]に近い概念だと個人的には考えているのですが、「現代催眠原論」[2]を読むとトランスと瞑想状態には違いがあるということが書かれていました。それで、ここでは心理療法家のミルトン・エリクソンの妻ベティ・エリクソンの自己催眠、それともうひとつは、一般意味論な報告文の作り方から考えたエクソサイズをご紹介しておきましょう。

·        ベティ・エリクソンの自己催眠


詳細な手順は以下のリンクに書いていますが、ここでは事実を観察する「一次経験」の部分だけを使います。


 見えるもの、聴こえる音、感じる感覚を言葉で記述するような形式になっています。



·        一般意味論の報告文のフォーマットを使う



自分の視点から事実を観察する。言葉にして出してみる。この場合は他人が何か行動する様子、特に表情からこういった気持であるに違いないなど、相手の気持を勝手に推測しないように気をつけて、事実を記述するようにしてみましょう。案外、今日は1日「メタ記述」して過ごす日など設けてみたら面白いかもしれませんねぇ。

    主語を「私は」にする
    時制は「過去形」にする
    ビデオ映像で示せるように、行動の言葉で記述する
    形容詞、形容動詞を使わない
    引用をしない

 
 もちろん、「そこにあるものを、見えるままに見る」、「そこにある音を、聴こえるまま聴く」、「そこにある感覚を、感じるままに感じる」が出来るようになると事実が分かってくる、あるいは問題、課題などがある場合は、外在化ができつつあるということになるわけですが、まずは、問題をどう解決しようか?と思案する場合も、理想のゴールをつくる場合も、まずは、こういった観察が出来るようになってからということになると思います。

 また、併せてセンタリングの練習も・・・というところでしょうか?


 それにしても案外こういった基本的なことが難しいのですが、この練習をして困難な状況、敢えて言えば修羅場に強くなっても、そこで何をやるの?ということはあるのですけれどもねぇ。(笑)

(つづく)

 文献

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