2012年11月8日木曜日

今日から使えるソリューション・フォーカス技法(その16)リフレーミングとメタ・パターン


                                  

 ソリューション・フォーカスト・アプローチが非常に巧みにつくられていると思う点。

明示的に、言語によるリフレーミングを行わないでも、ミラクル、エクセプション、コーピング、スケーリングなどのほんの少しのクエスチョンを使ってセッションを進めていくプロセス自体に暗黙的なリフレーミングが組み込まれていること。

クライアントは問題にスタックしている状態から、そうではない例外のパターンに目を転じ、いつの間にか達成したいゴールや問題の解決方法を身体感覚の実感を伴って思い描いているわけです。つまり、プロセスに即して質問していけば、セラピストもクライアントも気づかないうちにリフレーミング行われ、一般的な言語によるリフレーミングを明示的に行う必要はない、ということになります。

 認知科学的にはどのようにリフレーミングされ、認識や行動に変化が起こるのか?を説明することが出来ますが、この手法は、小難しい概念をまったく意識しないで実践し、望む変化を起こすことができるミルトン・エリクソンのエッセンスを煎じつめて極限まで簡素化された手法だと思っています。

 独り言


今日は、「今日から使えるソリューション・フォーカス技法(その16)リフレーミングとメタ・パターン」について書いておきましょう。

 セッションのプロセス自体がリフレーミング

禅に、

只座って五感だけが今ココにある純粋経験に戻って、囚われている枠組から自由になりなさいと言っている流派があります。また、禅問答によって、囚われている枠組を超えて自由になりなさいと言っている流派があります。

短期療法の世界でも、

五感の世界に戻って囚われから自由になりなさい、と言っている流派があり、また、ダブル・バインドなどのパラドクスを含んだ問答を駆使して枠組を超えることで自由になりなさい、といっている流派があるように思ってきます。

もちろん、心理療法家のミルトン・エリクソンはこれらの両方を行なっていると思うわけですが、そこから派生したソリューション・フォーカスト・アプローチのほうは(いくつかの基本的な質問は使うのでしょうが、フレームを明示して直接扱うことはない・・・)五感だけの世界に戻って、囚われをすり抜けて自由になりなさい、ということに徹しているように思ってきます。

 それで普通は認識を変えてもらい、行動に変化をもたらたすために、家族療法で言う言語によるリフレーミングを活用することになってくるのでしょうが、ソリューション・フォーカスト・アプローチの場合は、ミラクル、エクセプション、スケーリングの各質問を使ってゴールのイメージを五感の実感を伴ってつくりあげていくプロセス自体にリフレーミングが含まれていると個人的には考えています。もちろん、ここでは、うまくいっているエクセプション(例外)を探すのがポイントとなってきますが・・・・

http://ori-japan.blogspot.jp/2012/11/blog-post_5.html

 それで、個人的には心理療法というより、もっぱら仕事や日常生活における問題解決手法として活用しているわけですが、その取っ掛かりはソリューション・フォーカスのセッションのプロセス[1]を活用していることも多いです。(もちろん、単純なウォーター・フォールモデルのように書いていますが、実際には前後、行ったり来たりの反復になります。)



 もちろん、ここでのポイントは問題が解決された望む姿を五感の感覚をともなってできるだけありありと描くこと。

 また、そこに到達するための道筋を描くこと、そしていくつかのタスクを行うことがゴール達成に必要だと確信を持つこと、そして次のセションまでにゴールを達成に関係するタスクを宿題としてこなしておくこと。

 結局は、クライアンにセッションを通じて、一見、困難だと思える状況でもその中から例外として少しでも上手くいっているパターンを見つけてもらい、それを広げていくというメタ・パターンを身につけてもらって、これ自体を習慣化してもらうこと自体が目的のように思ってきます。

http://ori-japan.blogspot.jp/2012/09/blog-post_17.html

 もっと細かい話をするとセッションを通じた、問題、課題の外在化ということが言えるでしょう。

http://ori-japan.blogspot.jp/2012/10/blog-post_12.html

上手くいけば、このメタ・パターンを実際のコンテクストへ演繹的に適用することで、たとえば困難な出来事でのその中から上手くいっているパターンを見つけ、それを広げることができるようになることで、オセロの駒が問題から解決へパタパタひっくり返るようななんらかのチェイン・リアクションが起こり始めていることに気がつくことになるでしょう。

 余談ですが、ビジネス上の小難しい問題解決、例えばコア・コンフリクトを見つけこれを利用した問題解決を行うには個人的には言語を使ったリフレーミングが有効だとも思っています。

http://ori-japan.blogspot.jp/2012/08/blog-post_6.html
 
(つづく)

 文献
[1]http://donpugh.dyndns.org/Psych%20Interests/counselling/brief%20therapy/Introduction%20to%20brief%20therapy.pdf


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