2012年11月9日金曜日

今日から使えるソリューション・フォーカス技法(その17)メッセージ


                                  

 心理療法家のミルトン・エリクソンは、「それぞれの人はユニークである」と考えていたわけですが、個人的にはこの考え方を踏襲したいなと考えているため、どっかのコーチング会社のように後生大事にタイプ分けをやるのは好みでありません。もちろんこの裏には人は変化できるものであり、何とかタイプというのは所詮一次的な属性でしかないと考えているわけです。

それで、ソリューション・フォーカスト・アプローチにもビジター/コンプレイナント/カスタマーといったタイプが提供されているわけですが、これを、クライアントにどう対応して、どういった課題を出すのか?の見立てを行う時のおおまかな指針として使うのであれば、ソリューション・フォーカス・アプローチに限らず、日常生活や仕事の場面でもある程度は参考になるなぁと個人的には考えているところです。

それで、このフィルターを通してみたらセラピストが今後のタスクを考えてあげないといけないのはカスタマーだけってことになりますから、セラピスト側から見たら作業負荷の削減という意味で、非常に付加価値の大きな分類法ということになりますねぇ。その意味では、タイプ分けというよりマーケティングの顧客セグメントに近いですよねぇ。セグメント毎の施策が違うからねぇ。(笑)

 独り言


今日は、「今日から使えるソリューション・フォーカス技法(その17)メッセージ」について書いておきましょう。

ブレイクは、コンプリメント、ブリッジ、タスクを考える時間

昨日一般的なソリューション・フォーカスト・アプローチのセション(初回)の概要について書きました。



それで、このセション全体を1時間と考えると、ミラクル・クエスチョンなどを使って30分―40分程度を使ってある程度ゴールのイメージが描けたところでブレイクが入るということになってきます。この5分―10分程度のブレイクの間に、セラピスト、コーチは席を外すような形式で今回のセッションのまとめを行い、メッセージ:コンプリメント、ブリッジ、タスクを考え、席に戻ってきてクライアントにメッセージを伝え始めるというイメージになります。[1]

コンプリメント:ここではセッションの内容を振り返り、クライアントにあうやり方で労ったり、褒めたりすること。直接的コンプリメント、間接的コンプリメントがある。
ブリッジ:コンプリメントがどのようにタスクにつながるのかを説明すること。
タスク:セッションの後で行なってもらう課題、観察課題と行動課題がある。

それで、ここで、コンプリメント、ブリッジ、タスクを考える場合に、ビジター/コンプレイナント/カスタマーの類型を使うと、コンプリメント、ブリッジ、タスクについての指針が立てられると思います。ある意味、カスタマー以外は次回までのタスクを考える必要がないため、見立てというより見切りをつけるという感じになるのかもしれませんが・・・・

これについて少し説明してきましょう。

ビジター:ただ面接に連れてこられただけで問題も変化の必要性も感じていない。
コンプレイナント:問題を詳しく語り、具体的な不満を訴え、問題を解決したいとも考えている。しかし、問題は自分の外で起こっており、自分以外の人や物事、状況が変化することで問題が解決されると考えている。
カスタマー:問題は自分も関係して起きていると自覚しており、解決に向けて、自分が変わる必要性があると認識している。

個人的にはのべ2500人くらいの方を対象に企業研修をした経験がありますが、確かにこの分類から見えてくるものも簡単にイメージできるところがあり、後でやってもらう課題を意識しながらこの切り口で見てみるのも面白いなと思っています。

それで各タイプの大まかな方針

ビジター:
コンプリメント(褒める、ねぎらう)
ブリッジ(雑談に興じる)
タスク(特にタスクをアサインせず帰宅してもらう)

コンプレイナント:
コンプリメント(褒める、ねぎらう)
ブリッジ:コンプリメントから自分以外の人を観察する行動課題へつなげる
タスク:自分以外の人に対して例外を観察するタスクを宿題とする。基本的にソリューション・フォーカスト・アプローチの認識パターンを身につけてもらうようにする。

カスタマー:
コンプリメント(褒める、労う)
ブリッジ:コンプリメントからタスクへのつながりを説明して行動課題を抽出
タスク:行動課題を実行してもらう

それで、おそらくビジターは二回目以降のセションには進まないということになると思います。つまり変化を志向している人だけが残っているようなフィルターになっていると思います。

もちろん、個人的にはこれはタイプ分けというより認識が変化し、行動によって望むものや状態を手に入れるためにどのフェーズにあるのか?といったクライアントの成長段階を示しているようにも思っています。つまり、ヤル気な無いビジターは1回目のセッションではねて、コンプレイナントにはソリューション・フォーカスの認識パターンを身につけてもらってその効果を実感してもらう、そしてコンプレイナントがカスタマーになったところで、具体的な行動タスクをアサインして外的世界に働きかけていく・・・という具合です。

もっとも余談ですが、コンサルタントの場合はこちらで作業をする必要があるため、極力無駄な作業を行わないため、クライアントに対してこのような類型のフィルターを活用してみるというのはありのように思ってきます。まぁ、なんらかのフィルタリングをかけずに目的もなく多くの作業をやるとしんどいので・・・(笑)。

それとコーチングなどの基本健康な人向けなのだけれど、個人的にはアンビギュアス・ファンクション・アサインメントをどう使ったものか?と考えていることも多いです。(笑)

http://ori-japan.blogspot.jp/2012/06/blog-post_07.html
 
(つづく)

 文献

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