2012年11月3日土曜日

今日から使えるソリューション・フォーカス技法(その13)Yes セット

                                   

 比喩だけれど、ミルトン・エリクソンの心理療法が豪華絢爛な北山文化なら、ソリューション・フォーカスト・アプローチは東山文化みたいなシンプルさがある。

 江戸時代なら、ミルトン・エリクソンが元禄文化で、ソリューション・フォーカスト・アプローチは化政文化みたいな感じだろう。それで、後者は、ある種、「江戸っ子の割り切り」みたいな切り口で編集されたエリクソニアン・アプローチと言ったらよいのだろうなとも思ってきます。

もちろん、表面だけみると、どうしてもソリューション・フォーカスト・アプローチは「安・近・短」みたいな印象になるのだけれど、どのようなプロセスでもって、エリクソニアン・アプローチがそんな簡素で洗練された形式になったのか?を順を追って見てみると本当は結構深いところに行き着くのですよねぇ。(笑)

もちろん、こんな偉そうなことを言えるのも、純正エリクソニアンとMRIはある程度分かっているというのがあるのだけれど、真面目にエリクソニアン・アプローチを勉強しようと思ったら10年単位の仕事になるからなぁ・・・そこいら辺のセミナーでソリューション・フォーカスト・アプローチについてちょこっと語ることはあっても「僕といっしょに10年間エリクソンを勉強しましょう」とはとても言えないよねぇ(笑)

 独り言


今日は、「今日から使えるソリューション・フォーカス技法(その13)Yes セット」について書いておきましょう。

 技法その13:割り切りの Yes セット

 心理療法家のミルトン・エリクソンがクライアントとペースを合わせ、クライントが望む変化を起こすための暗示などへ導いていく体制をつくるための技法、いわゆるペーシング&リーディングの技法として Yes セットがあります。


 これに類する技法を漏れなくダブりなく整理すると、「Yesセット」「No セット」「リバース・セット」の3種類をあげる必要があると思います。

 No セット」はセラピストが、クライアントに自分が違うと思ったことについては遠慮なく No を言っても良いということを説明し、外交プロトコルの「お互いが同意していないことでは同意している」ではないですが、セラピストとクライアントがより上位の論理階型で「お互い違う意見を持っているということでは同意している」というよう、シンメトリーな関係がエスカレートしないために予め入れておくコンプリメンタリーな関係を築くための技法のようにも思ってきます。

 また、エリクソンの「リバース・セット」の実演を見れば、「Yes セット」にしても「No セット」にしても単にクライアントから言葉としての「Yes」もしくは「No」を引き出す以上の非常に深い関係を構築する必要も分かってくるわけです。

 
それで、ソリューション・フォーカスト・アプローチの場合はどうしているか? 

答えは非常に簡単で基本「Yes セット」[1]だけやる、ということになってきます。

 もちろん、仕事や日常生活の場面では「Yes セット」だけきちんと使えれば必要にして十分なのでしょうが、ソリューション・フォーカスト・アプローチを編み出したスティーブ・ド・シェザーやインスー・キム・バーグが「No セット」も「リバース・セット」のあると分かった上で敢えて省略したのはどうしてなのか?を考えると、興味の尽きないところでもあるわけです。

 余談ですが、「Yes セット」を使う時は相手に意識されないようにさり気なく使うのがポイントであり、いかにも営業トレーニングで習ってきました的なモードで多用すると相手はかなり興ざめな感じになるので、ここは注意が必要なのだと思います。 
 
 (つづく)

 文献

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