2013年1月16日水曜日

ネガティブ・フィードバックとポジティブ・フィードバック(再考)

                                  

 コーチングなどで思い切り主観が入った意見をフィードバックと言っている人たちがいるけれど、なんだかなぁ~と思います。(笑)

独り言


今日は、「ネガティブ・フィードバックとポジティブ・フィードバック(再考)」について書いておきましょう。

ネガティブ・フィードバックとポジティブ・フィードバック

 諸所の事情からプレゼンテーションを行うことになって、もう一度、サイバネティックス的なところを復習しようと思って「GREGORY BATESON, CYBERNETICS,AND THE SOCIAL/BEHAVIORAL SCIENCES[1]というタイトルのエッセーを読んでいたところなのです。

 サイバネティックスについては機械制御に活用した第一次サイバネティックス、人間に適用された第二次サイバネティックス、(社会システムに適用された第三次サイバネティックス)があることは以下のリンクで書きました。

http://ori-japan.blogspot.jp/2012/06/blog-post_27.html

 人類学者のグレゴリー・ベイトソンは心理療法家のミルトン・エリクソンやヴァージニア・サティアの心理療法の暗黙知を多分に含む技法を形式知化する際に認知科学、言語学などのフレームワークを活用したことが知られていますが、この時に併せて活用したのがサイバネティックス的な知見です。

 サイバネティックス的にはどうしても何らかの制御ということになりますがこの時活用したのがネガティブ・フィードバックとポジティブ・フィードバックという概念です。


Negative feedback signals the absence of deviation, or the absence of any perceived mismatch, between the system's actual behavior and its targeted goal(s). In effect, the negative message of "no problem" is reported back to the systems central regulatory apparatus (servomechanism, computer, autonomic nervous system, brain, etc.,) signaling that no change in the system's output is necessary. Thus, negative feedback stabilizes the system, allowing it to remain steady or constant within its prevailing course of trajectory.

Conversely, positive feedback signals a mismatch between the system's actual behavior and its intended performance.40 Positive feedback messages initiate modifications in the system's operation, until the feedback is again negative and the system is on target. In fact, within highly complex systems, positive feedback can actually modify the goal(s), and hence the aim(s), of the overall system, itself.


 簡単に書いておくとネガティブ・フィードバックはシステムの振舞いがゴールに対して外れていないという何らかのしきい値を設け、この閾値の間に入っている間は「現在問題はない」というような情報のフィードバックを返す方法でシステムが制御されることになります。そして、この「現在問題はない」という情報が返されている限りはシステムの出力は変更する必要はありません。また、この制御はシステムの「安定」につながってきます。

 一方、ポジティブ・フィードバックというのは、システムの振舞いがゴールに対してどれだけ違いがあるのか?いつもゴールを意識してシステムの現状の振舞いとゴールの違いを返すようなフィードバックです。一般的には「ゴールだかどれだけ外れている、近づいている」というようなフィードバックが返されることになります。この制御の場合は時に、ゴールやシステムの振舞い自体が変更されることにつながります。また、システムの制御が不安定になる場合があります。システムの振舞いがゴールに対してある範囲に戻るとネガティブ・フィードバックによる制御に戻ります。

 ここからは比喩ですが、仕事に適用した場合はこんなイメージです。例えば、勤務時間ということを考えた場合、標準の勤務時間を 9:00 17:30と考えた場合、これをネガティブ・フィードバックで行うと、遅刻していない、早退していない場合は「問題ありません」と管理職などが部下にフィードバックを返すような制御になります。

 また、ポジティブ・フィードバックになると、「そもそも営業がもっとも販売するために適当な勤務形態は?」のように問を立て、売上金額はゴールとして制御すると勤務時間はフレックスにして 11:00-13:00には基本会社に来ているか、連絡が取れればよしとしようというようなイメージになります。

 (つづく)

 文献
[1] http://www.narberthpa.com/Bale/lsbale_dop/gbcatsbs.pdf

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