2013年1月4日金曜日

動物のメタファー

                                 

 日本には昔から「鳥獣戯画」なんていうとても面白い絵画が存在していたりするわけですし、中国からやってきた干支(Oriental Zodiac)なんていうのを使って生活にリズムを付けていたりするわけですが、結構、昔から動物のメタファーを使うことには長けているのではないかと・・・・(笑)。

独り言


今日は、「動物のメタファー」について書いておきましょう。

メタファーを見つけてそれを変化させる・・・

 昨年の12月に米国カリフォルニア州のサンフランシスコで(心理療法家のミルトン・エリクソンの技法の普及と発展のために運営されているミルトン・H・エリクソン財団の後援で)開催された短期療法の学術大会である「ブリーフ・セラピー・カンファレンス」で配布された資料をネットからダウンロードしてこたつで読んでいる・・・というようなちょっとマニアックなお正月を過ごしているところです。(笑)

それで、この中でも「Animal Metaphors in Therapy (心理療法における動物のメタファー) [1]が中々面白いと来ています。もちろんこの中味はローリー&トンプキンスの「Metaphors in Mind[2]で紹介されていた、心理療法家のジェイ・ヘイリーさんの弟子のデイビッド・グローブさんの開発したビロービアン・メタファーを発展させた「Clean Language & Symbolic Modeling」という名前の手法を説明したプレゼンテーション資料となっています。

 それで、メタファーという話になると、このスライドにも記載されていますが、認知言語学者のレイコフ&ジョンソンは彼らの学派のどまんなかにメタファーを持ってきておりそのメタファーを「The essence of metaphor is understanding and experiencing one kind of thing in terms of another.」のように定義していたりするわけです。また、心理療法家のミルトン・エリクソンやナラティブ・セラピーのマイケル・ホワイトらの心理療法家は動物のメタファーに限らず、心理療法のコンテクストにおいてクライアントの認識と行動に変化をもたらすためにメタファーを活用していたことが知られています。[3]

 それで、ここでは、動物のメタファーに限ったことでもないのですが、普段の日常生活でも「ありゃぁ、前門の虎、後門の狼だなぁ」とか「猪突猛進しているなぁ」とか「まるで蛇に睨まれたカエルだなぁ」とか・・・こういったメタファーなしには成り立たないことにも気づいてきます。

 もちろん、ここでは一般的に使われている動物の入った辞書に出ている熟語や表現を覚えることが目的ではなく、自分が囚われている現在の枠組を超えて、この外から物事を捉え、そして行動するため、あるいは認識や行動に変化をもたらすためにメタファーが必要だということになってきます。

 その意味では辞書にのっている/のっていないというのは実はあまり重要ではなく、その人の認識の奥底に、その人一人ひとりが、どのようなメタファー(あるいはそのメタファーのスキーマみたいなもの)を持っているのか?そして、そのメタファー自体をどのように変化させるのか?ということが認識や行動を変化させてもらう場合の鍵となってくるように思ってきます。

 そこで、元のスライドの話に戻って、ここでは「Clean Langue & Symbolic Modeling」で活用する、相手からメタファーを引き出し、そしてどのようにそのメタファーを変化させるのか?を支援する9つの質問が書かれていて、認知言語学のカテゴリー化とプロトタイプ理論からは結構深い質問のような感じもするのですが・・・・・
 

Developing Question :

1.And is there anything else about [clients words]?
2.And what kind of ____ is that____?
3.And thats _____ like what?
4.And where is ____?
5.And whereabouts ______?

Moving time questions:

6.And then what happens?
7.And what happens next?
8.And what happens just before ______?
9.And where could _____ come from?


 メタファーを引き出してまるでアニメの絵コンテを書くように詳細化していくための Developing Questions と、それを時系列的に動かしていく Moving time Questions を使って引き出したメタファーを変化させていってもらうことになるわけです。簡単に言うと、「蛇に睨まれたカエル」→「カエルが蛇に睨まれないようにするためにはどんな物語にすればいい?」みたいな感じで・・・・・
 
(つづく)

 文献
[3] http://www.eftacim.org/doc_pdf/metaphors.pdf

記事の内容の正誤について、執筆者は一切保証いたしません。また、本書の内容、エクソサイズなどを実行した結果被った被害などについて著者は一切責任を負わないこととします。本ニュースレターの内容は、以下クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに従うものとします。但し、引用元の著作権は引用元に所属します。ご意見、ご感想は次へ tritune'`@''gmail.com

0 件のコメント:

コメントを投稿