2013年2月2日土曜日

「歩き回る経営」でなければならなかった理由

                               

 欠点は、それを欠点と評価している枠組出て新しい評価軸を見つけるか、もしくは、それが活かされる状況を見つけることが出来れば、欠点は強みにもなりうる。(笑)私が心理療法家のミルトン・エリクソンから学んだこと・・・・でも、まずは、現実を観察してきちんと事実を把握しないとね・・・・

 独り言


今日は、「『歩き回る経営』でなければならなかった理由」について書いておきましょう。

人と違ったことをしているのはそれなりの理由がある

  最近、色々本を読んでいて気がついたことを書いておこうと思います。

 経営の手法として『歩きまわる経営(Management by wondering around)』というのがあります。Wikipediaの経営戦略論[1]の項目を読むと以下のように書かれています。
 

ヒューレット・パッカード社を操業したウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードは、「歩き回る経営 (Management By Walking Around) 」を考案した。シニア・マネージャーが、自分の机に居るよりも、従業員や顧客や供給者を訪ね回ることを推奨する経営様式である。多くの人々との直接のコミュニケーションは、机上の空論で終わらない、実行可能な戦略を構築する際の確固たる基礎となった。

 
 この手法はマッキンゼー時代のトム・ピーターズの著作『エクセレント・カンパニー』に紹介され、一躍有名になったところがあります。

 ところが最近、認知科学に目覚めた私は「逆に何か問題があって『「歩きまわる経営』を取らなければならなかった理由がそこにあるのではないのか?」ということを考えるようになったわけです。

 それは、会社員時代に全社員に配布されたデビッド・パッカードの自伝である「The HP Way[2](英語版)を読んでいた時のこと。相棒であるウィリアム・ヒューレットがディスレクシア[3][4]かかえており、文字の読み書きがあまり得意でなかったことが書かれています。

 もちろん、ウィリアム・ヒューレットは独自の努力によってディスレクシアを克服し[5]スタンフォード大学に入学し、卒業することになるわけですが、個人的にたてた仮説は、ディスレクシアが幸いしてか「書類をこねくり回したり、文章を読むのは嫌いで、現場に出て自分の目で見て、耳で聞いて、触って、人と話しをするのが好き」というスタイルが形成されたのではないか?と考えてみたわけです。逆に言うと本を読んだり文章を書いたりするのは苦手だったのだけれど、物事を直接体験し五感で学習することにはなにより能力を発揮した、と。

 それで確固たる証拠というのはないのですが、IKEAの創業者であるイングヴァル・カンプラードも同じようにディスレクシアであり、そのマネジメントのスタイルも「歩き回る経営」であることが指摘されています。[6]

  つまり、「歩き回る経営」というのは何らかの問題があって、その必要性から出てきた手法ではないのか?と考えてみたところなのですが、これは当たらずとも遠からじなのでしょう。

 それで、話は違うけれど、アップルのスティーブ・ジョブス[7]も、シスコ・システムズのCEOジョン・チェンバース[8]、経営者ではないけれど、スティーブン・スピルバーグ[9]、心理療法家のミルトン・エリクソン[10]もディスレクシアであることが報告されています。

 もちろん人の障害を揶揄する意図はまったくなくて、むしろ逆に文字が読めると、書類ばかりをこねくりまわし、「こうあるべきだ」というフレームで現実を見る、ということしかやっておらず、自分の身の回りで起こっていることを素直にみてもいなければ、人の話しを先入観を持たずに聞いてもいないのではないのか?と考えてみたわけです。

 そう考えると「歩き回る経営」は、現場に出向いて、実際に身の回りで起きている現実を素直に見る、人の話しに素直に耳を傾けるということになるのでしょうが、案外難しいものであることに気がついてくることにもなるわけです。

 余談ですが、ジョブズの場合は既存の枠組、思い込みを超えるために、意図的に二項対立をつくりだして、禅の今・ココの純粋経験から既存の枠組を超えるようなことをやっているようなところがあるので、部下や相棒も漏れなく千尋の谷に突き落とされて大変な目に遭った感じはありますけれどねぇ。(笑)

(つづく)

 文献
[5]https://docs.google.com/viewer?a=v&q=cache:jALLDlSrZbcJ:www.nap.edu/html/biomems/whewlett.pdf+&hl=ja&gl=jp&pid=bl&srcid=ADGEEShVCsz_KO0W6pJEGmHW4b15bZHhoRzfiCW--oTA8fMJdU4Hrv3U7hcs0pVurtnaPsxZ_-V1bG9u_dEKGHEXbAM6ohLU81Y8lVEjUEfdar6K3td-6ZGleRQgYCwEWhcKI2P7kkzH&sig=AHIEtbQTZa1TpH0NF9gPF2l_d5GwipvJSQ
[10] http://en.wikipedia.org/wiki/Milton_H._Erickson


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