2013年3月10日日曜日

ミルトン・エリクソン流のゴール設定:解決策の構築、実行に抵抗を利用する

                               

 いくら英語がロジカルに議論できるコトバだと言っても、相手から「あれやって、これやって」と指示されると「大きなお世話だよ」となったり「シカト」されたりすることになります。もちろん、こういうのは万国共通なわけで、こればかりは英語にしても日本語にしても「ものは言いよう」というやり方でのりきらないと何ともならないわけですねぇ・・・・(笑)

  でも案外こういった「無言の抵抗」みたいなところを上手に観察して上手くリフレーミングしていくと割りときちんとした目標設定みたいなものにつながることは多いのですよねぇ~

 独り言


クライアントからの抵抗はゴールを知り解決策を立てそれを実行する推進力でもある

 心理療法家のミルトン・エリクソン関係の研究者や実践が定期的に集まって国際エリクソン会議が開催されています。今日は、ミルトン・エリクソンが晩年を過ごした米国アリゾナ州フェニックスで開催された2007年の会議の資料の中から「クライアントの抵抗を利用する」というテーマで書かれたクリフトン・ミッチェル博士資料をご紹介しておきましょう。

この会議の資料の中に「Slowing Down To Go Faster: Utilizing Resistance for Solution Development[1]というタイトルのハンドアウトがあります。この資料を読むと、タイトル通りにクライアントのセラピストに対する抵抗を利用(ユーティライズ)することで、ゴール設定を行ったり、あるいは、解決策を構築したりするにはどのようにすれば良いのか?について書かれた資料となっています。

個人的には心理学大学院を出たわけでもないので心理療法はやっていないわけですが、それでもこういったアプローチ日常生活や仕事の場面でも相手の抵抗を抑えたり、その抵抗をもっとよりよいものを得るために使ってもらったりすることが可能なわけであり非常に応用範囲の広いものではないか?と考えています。

それでこのドキュメントを読むと、

    抵抗をヒントにしてゴール設定につなげる方法
    クライアントが「よく分からない」という抵抗を示した時に対処する方法

などが書かれています。

 例えば、ゴール設定に関してもアメリカンな脳天気なコーチのように「What do you want ?」と聞いて答えが返ってくれば、これほど樂なことはないのですが・・・・世の中それほど単純なものでもないわけです。(笑)

この資料を読むと、最初にクライアントの「現状の問題をブツブツ語る」あるいは「そんなこと分かりませんよ」といった回答、あるいは「無言で黙ってしまっているような状態」を抵抗とみて、セラピストはそれをリフレーミングしながらゴール設定を支援することになります。もちろん、可能なら、単純に問題の裏返しをゴールとするのではなく、その問題が起こっている枠組を超える形式でゴール設定を行うことになります。

それで、この資料の最後のほうにセラピストがクライアントに上手に影響を及ぼすように受け答えをする方法というのが書かれており。これが英語環境に限らず、日本語でセッションを行う場合も非常に参考になるように思ってきます。

(基本的には)クライアントとの受け答えの中に以下を含めましょう。
    物理的、精神的、あるいは気持ちのペーシングを行う表現
    クライアントの名前
    相手と共感しているような表現(ペーシングの一部に含まれているかも)
    クライアントが気づいている悩み(それを肯定的に表現したり、埋め込みの暗示を含みます)
    「私たち」というコトバは入れない(代わりに「あなた」「クライアントの名前」)
    「もし~したら」というコトバは入れない(代わりに「~の時」「~している間」を使う)

となってきます。もちろん、こうやってリストを読むとしょぼいけれど、このリストに沿って添削された英文を読むとミルトン・エリクソン風味の喋りになってくるのが不思議なところですよねぇ。(笑)また、ブログなんかもこういった表現を使って書いたほうが良いのでしょうねぇ。

(つづく)

文献
 [1]http://www.ericksoncongress.com/IC10/HandoutCD/Presenter%20Handouts/Mitchell/SC%2035%20Clifton%20Mitchell.pdf 
[2]http://alcouncil.org/docs/2008Conference/handouts/mitchell/Handout_Mitchell.pdf(参考)


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