2013年3月16日土曜日

約束は必ず守らなければならない、という常識を疑う

                                  

 ある部分を引っ込めようとすると、また、別の部分が出っ張ってくるのだよねぇ。

まぁ、こういうのをある意味システム思考というのでしょねぇ。(笑)

 独り言


髪の毛とヒゲはゼロサムで連動する!?

 うろ覚えだけれど、随分昔に赤塚不二夫さんの「元祖 天才バカボン」の中にこんな感じのナンセンスな感じのマンガがあったことを覚えています。

 男が登場、最初、髪がふさふさ、でも、ヒゲだか鼻毛だか伸びるにつれて髪が縮んできて、鬱蒼としたヒゲになると、それに連動してなぜかあたまがツルツルのハゲになる。そして、ヒゲが縮んでいく、再度なぜか髪の毛がふさふさの状態に戻る。

 当然、子供の頃はこのナンセンスさが何となく面白いとは思ったのだけれども、髪と髭が連動しているナンセンスなつながりについての深い意味ついてはあまり考え方ことがなかったというわけです。

 それで、色々なプロジェクトに従事した、そしてこれからも従事してくるだろうということを考えると、「髪の毛とヒゲ」が連動しているというようなメタファーが思い浮かんでくるわけです・・・・

 例えば、日常生活や仕事の場面でもっとも重視されるのはこういったある意味疑うこともバカバカしいくらい自明の理になっている世の中のルールでしょう。

「決められた約束は必ず守らなければならない!」あるいは、「決められた期日は必ず守らなければならない」

 もちろん、私もこれを頭ごなしに否定する気はまったくありません。

しかし、システム論的に考えると、「決められた約束は必ず守る」という文化やしきたりみたいなものが強ければ強いほど、「出来ると確信があるところ以外やらない」ということになってくるわけです。少し大きな視点から考えると「決められた約束はかならず守る」という習慣があまりにも徹底されすぎると、何か新しいものに挑戦するというところがなくなってくるようにも思ってきます。もちろん、これがお客との約束なのか?あるいは社内の約束なのかで多少の温度差はあるでしょうけれども・・・・

また、「決められた期日は必ず守る」ということが強く作用すればするほど、実際に作業をする人達は「余裕をもった作業時間で日程を組むようになり、作業のスピードは上がらない」ということになってくるわけです。つまり、早く終わっても褒められない、でも遅れると怒られるのであれば最初から余裕をてんこ盛りにして仕事をするような習慣が形成されてしまうというわけです。

 それで、リクルート社の方が書いたアジャイル開発に関する資料を読むと[1]「決められたことはかならず守る」ではない別のやり方のひとつとして80%ルールというのが紹介されています。これは、おおよそ「80%の確度で判断する」ということになります。


MP(ユーザ部門)・システム部門・開発パートナーとも80%の精度でコミュニケーションをとり、間違いがあった場合はその都度、三者でフォローするようにする。
・判断に必要な情報を100%そろえて判断するのではなく、80%の情報で判断をして前に進む。
→あいまいな状況の中で判断をして前にすすみ、間違えていたらその都度軌道を修正。


というように、最初から20%の約束は守れなくなることを前提に、でも早く進むことを前提にプロジェクトを前に進めましょうというような発想になってくるわけです。

 また、「決められた納期はかならず守る」ではない別のやり方のひとつとしは、TOCのクリティカル・チェーンで[2]、おおよそ50%の確率で完成する期日を正直ベースで申告してもらって、プロジェクトのスケジュールを引くというやり方があることになります。もちろん、50%の確率で終わるところを仮の線にしてあくまでもこれを努力目標にしましょう。もちろん、これが遅れてもある程度の余裕が積んであるためその範囲で終わればペナルティはなし・・・といった感じでスケジュール・マネージメントを行うことになります。

 もちろん、こういった方法論は組織で支援する形式にはなってくると思うわけですが、冒頭に戻って、一般常識と思っているようなことも、髪の毛とヒゲがなぜか連動しているようなオジサンと同じで、この常識がどのようなところと連動しているのか?を考えて、この二項対立を外しにかかるもまた一興なのでしょう。

 そう考えると普段自分が「朝日は東から登る」と同じくらい自明の理と思っている「決められた約束は必ず守らなければならない」や「決められた期日は必ず守らなければならない」というような常識の前提にあるものを一旦疑ってみるというのも、たまにはありなのでしょう。

(つづく)

文献
[1] http://www.agilejapan.org/session/CT_Recruit.pdf
[2] http://pmk.minnie.ai.kyutech.ac.jp/20061019/Lecture1v1.pdf


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