2013年4月27日土曜日

一般意味論の概念を質問に落として日常生活で使ってみる(その15―2)

                                    

 個人的には一般意味論の方法論自体を金科玉条の如く押し付けるつもりはないのだけれど、コーチングにしても心理療法にしてもコンサルティングにせよファシリテーションにせよ、卓越した人たちが、言葉と知覚と認識と行動がどのように相互作用させているのか?を考える上では非常に使えるモノサシのひとつとしての一般意味論は役に立つことには違いないですねぇ。特に、意識の対象を何に当てている、どんな抽象度で?って考えるのには最適だなぁ~(笑)。

 独り言


抽象化過程の意識

 今日も、一般意味論を日常生活でどのように活かすのか?「Using General Semantics[1]15のフォーマットだけ借りて説明することにしましょう。

 それで、やっと15の項目のうち15にたどり着いたわけですが、ここでは抽象化過程の意識(Consciousness of Abstracting)の続きについて書いておきましょう。

 このあたりの話は個人的にはブリーフ・セラピーにも大きな影響を与えているグレゴリー・ベイトソンの「Theory of Mind[2]やダブル・バインド仮説にも繋がっていく概念のひとつとも言えるように思うわけです。

 さて、「抽象化過程の意識」の概念を説明するために、こんな場面を思い描いてみることにしましょう。

例えば、山でハイキングをしている時、ハイカーの頭の中では色々な思いがよぎっているように思ってきます。途中の出来事を色々楽しみながらも出来るだけリスクを低減し、無事出発点に戻ってくるために情報処理が行われているでしょう。そしてこのハイカーの注意がどこに向いているのか?五感で得られるリアリティのある感覚なのか?あるいは自分の思考や枠組自体なのか?といった抽象度の異なるベレルでの情報処理考えると非常に面白いことに気づいてくるわけです。

·        足元の感覚をどのように感じている?
·        その感覚から、これからどこに進むのが良いのかをどのように予測している?
·        過去の経験からしてこれから24時間の天気はどのように変化するのか推測している?
·        心の中に漠然として不安がよぎっているけれどこれはどこから来ている?
·        ・・・・など

一般意味論では認識主体が外的出来事を認識する情報処理のプロセスが構造微分という(階層)モデルで定義されていたわけですが、このモデルに即して自分がどのレベルでどのような情報処理を行なっているのか?知覚のレベル、思考での推論のレベル、枠組や前提のレベル・・・気持ち・・・・それ自体を対象としてメタ認知するような格好で確認するのがこのコンセプトということになります。

 自分の中で行なっている情報処理のレベルに気づく

·        私の中では何が起こっている?(どのように情報が処理されている?)
·        私は何について考えている?
·        どんな記憶を思い出している?
·        どんな仮定や前提をつくりだしている?
·        どんなことを信じている?
·        何をイメージしている?
·        どんなルールに従っている?

 違うレベルの情報処理を使ってみる

自分の情報処理のパターンに気づいたら意図的に違うレベルで思考してみるというのがこれにあたります。

·        知覚のレベルで行動が止められているか?思考あるいは枠組のレベルで止められているのか?
·        事実を推論してどのような結論や決断をしている?
·        推論や結論が正しいことを証明するためにはどのような事実が必要?
·        違うレベルで情報処理をしたら何が起こる?(例:考えずに感じる・・・直感ではなく考える・・・枠組に着目する・・・・など)

 (つづく)

文献
[2]http://www.narberthpa.com/Bale/lsbale_dop/gbtom_patp.pdf#search='theory+of+mind+bateson'

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