2013年5月12日日曜日

サイバネティクスの系譜:ハインツ・フォン・フォルスター

                                  

 なぜ、ベイトソン・グループがミルトン・エリクソンの心理療法を形式知化する時にサイバネティクスを使ったのか?を考えるととても示唆的ですねぇ。逆に言うとミルトン・エリクソンの心理療法はデカルト史観の心身二元論的なフレームワークで形式知化しても意味がないというのがあるのかもしれませんけれどねぇ。(笑)
 
独り言


 サイバネティクスをモノサシにミルトン・エリクソンの技法を観察してみる

 心理療法家のミルトン・エリクソンの技法を取り巻く状況を説明すると少し複雑な構図を理解する必要があります。

 ひとつはミルトン・エリクソンがその技法に対して形式知をまったくといってよいほど残していないこと。つまり、クライアントとのセッションの映像や会話録といったものは大量に残っているわけですが、自身で何らかの理論やフレームワークといったものをほとんど残していないということがその前提としてあります。もちろん、アーネスト・ロッシとの共著の中で多少「理論」というコトバが出てはきますが、形式知というほどではありません。


 それで、エリクソンの研究者達は、ざっくり言うとエリクソンの暗黙知を暗黙知として学ぼうと考えるネオ・エリクソニアンと何らかの学術的フレームワークを当てて形式知を試みるその他短期療法のグループに別れることになってきます。


 それで、1959年に設立されたカリフォルニア州パロアルトにあるMRIで研究を行なっていたベイトソン・グループがエリクソンの暗黙知を形式知化する際に当ててみたひとつのフレームワークのひとつが当時東海岸で始まったサイバネティクスだったというわけです。それで、もっと言うと、ここにはミルトン・エリクソンがサイバネティクスを使えと言ったわけでもないし、使うなといったことでもないという構造があるのが面白いところでもあるわけです。

 それで、こういった研究に先立って、1953年にサイバネティクスの研究者、例えば、ノーバート・ウィーナーやフォン・ノイマン、クロード・シャノン、マーガレット・ミード、そして身長196cm記念写真でやたらでかく写っている文字どおり巨人のグレゴリー・ベイトソンといった錚々たるが集まったメーシー会議が開かれているわけですが、[1]この中のメンバーのひとりがハインツ・フォン・フォルスターだというわけです。

 それで、Youtubeの映像に生前のフォルスターの映像が残っているのでリンクしておきましょう。ちなみに、最初の映像は人と人とのコミュニケーションがサイバネティクス的である語っているのが印象的ですし、次の映像で、最後に人前に現れて講演を行った場所がパロアルトのMRIだったというのがなんとも示唆的のように思ってきます。





 
(参考)

(つづく)

文献
[1] http://www.stanford.edu/group/SHR/4-2/text/interviewvonf.html
(参考)http://en.wikipedia.org/wiki/Heinz_von_Foerster

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