2013年6月10日月曜日

ダブル・バインドにはご用心(その15)

                                

 グレゴリー・ベイトソンは何回読んでも深いですねぇ~

独り言


ダブル・バインドへの対処(3/6) 

ダブル・バインド特に統合失調症の原因仮説として取り出された(Schizophrenic)ダブル・バインドを語るにはやはりグレゴリー・ベイトソン著「精神の生態学(Steps to an ecology of Mind)[1][2]を読み込む必要があるのだと思います。余談ですが、アマゾンでは日本語版は中古した存在しないような表示になっていますが、書店を探せばまだ在庫はあるようです。それで、個人的には、日本語版を1冊、英語版を1冊、それぞれ所有していて両方とも座右の書となっています。

 さて、それでこの中にダブル・バインドの例として母親と子供の間で母親が子供に


もうおやすみなさい。疲れたでしょう。ママはあなたにゆっくり休んでほしいの


という例が掲載されています。

 もちろん、この話には以下となる状況設定が存在しています


·        子供が彼女に近づくたびに生じる敵意に満ちた、あるいは子供から身を遠ざけるような行動。
·        彼女の敵意に満ちた、子供から身を引くような行動を、子供がそのまま受け止めたとき、自分が子供を避けていることを否定するためにとられる、愛の装い、あるいは子供へ近寄っていくそぶり。


そして、メタ・コミュニケーション的に、

子供が、母親の言動の不一致から

「お前にはうんざりだ、わたしの目に入らないところに消えておしまい」


というメッセージを受け取ると、子供と母親の相互の関係性の中で子供がダブル・バインドの状態に陥ってしまうということになってくるわけです。

それで、ベイトソンはこのダブル・バインドから逃れる状況について「子供が真にこの状況から逃れる方法はただ一つ、母親によって放り込まれた矛盾状況について発言できるようになることだ」とそら恐ろしいことを書いていることを発見することになります。

これは子供に現在のダブル・バインドの構図をその枠組みの外側に出てメタ認知できるメタ視点に立ってその関係性を記述できるようになることだ、と言っているに等しく、この子供が小学生だとするとまるで名探偵コナンのように、母親に向かって「あなたが私に近づくたびに生じる敵意に満ちた、あるいは自分からから身を遠ざけるような行動。そして、あなたの敵意に満ちた、私から身を引くような行動を、私がそのまま受け止め、あなたが、私を避けていることを否定するためにとられる、愛の装い、あるいは私へ近寄っていくそぶり、が私を惑わせる」・・・・というような発言を期待されていることになります。(笑)

もちろん、これは子供には無理なのでしょうが、大人だったら、まるで自分がダブル・バインドにハマっている状況を映画館の客席が見て、その客の視点から記述してみるような視点を持つことでダブル・バインドの構図に気づき、そしてそこから逃れられる可能性が示唆されていることになってくるわけです。

(つづく)

文献
[2] http://www.amazon.co.jp/dp/0226039056



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