2013年6月28日金曜日

コーチングでシステミックに質問する



  短期療法・戦略的家族療法をベースにしたコーチングが格好よいなぁと思う個人的な理由は何だろうなぁ?と考えることがあります。

 これは、単に今起きている問題を局所的に小さく解決することを志向するのではなくて、今起きている問題を「大きなシステムの中の小さな現れ」と考えて、自分の認識や行動を含め対処する習慣自体を身につけることを志向しているところなのじゃないだろうか?と思うわけです。

 だから、これを真面目にやっていくと、知らないうちに漏れなく、なんちゃってサイバネティストやなんちゃってベイトソニアンの養成に加担しちゃっている、わけですねぇ。(笑)

 独り言


システミックな質問

 一口にコーチングといってもクライアントの認識や行動の変化を志向するコーチングは短期療法や家族療法の概念、理論や技法などが持ち込まれていることが多いと思います。

 逆に言うと、オープン・クエスチョンやクローズド・クエスチョンとか承認とか言っているようなレベルだとMRIのポール・ウォツラウイックの言う認識や行動が根本的に変化する二次的変化を支援することは難しいでしょう。


それで、クライアントの認識や行動の変化を支援するためのシステミックな質問について書かれている「Reflexive questions in a coaching psychology context[1] とタイトルのついたエッセーは個人的にはお薦めです。システミックという言葉を定義すると、基本は、心ー体ー環境は相互作用する、あるいはこのシステムでおこる何らかの現象を「大きなシステムの小さな現れ」と捉えることになると思います。

このエッセーでは、短期療法家、家族療法の使った変化を促すシステミックな質問を1)直線的質問、2)円環的質問、3)戦略的質問、4)自己再帰的質問の4つに分け、その使い分けが紹介されています。

それでこのあたりの用途は、

直線的質問:起きている課題を事実に基づいて記述する時に使う
円環的質問:起きている課題がどのようなコンテクストや対象、人と相互作用することで起きているのかを明らかにする。また、今後自分自身がそこに何かを働きかけるとどのようにパターンが変わるのか?を予想する時に使う
戦略的質問:今もっている考え方や振舞いに挑戦して、新しい考え方や振舞いを考えてもらったり、得た時の状況をイメージする時の質問
自己再帰的質問:将来のあり得るシナリオ、ありたいシナリオに焦点を当てる時に使う

もちろん、このあたりの質問は一般意味論の構造微分のモデルをモノサシとしてあてると、どのあたりのことを聞いているのか?明示されることになるわけですが、少なくとも自分を取り巻く、環境や振舞いのパターン、思考パターンなどについてメタ認知を促しながら、問題を「大きなシステムの中の小さな現れ」と捉える習慣を身につける質問になっていることには間違いないと思います。

(つづく)

文献
[1] http://hilcoaching.com/pdf/HiekerHuffington.pdf

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