2013年6月7日金曜日

ダブル・バインドにはご用心(その13)

                               

 ダブル・バインドというのは外的出来事や状況と内的認識が相互作用して起きているのでその解決は少々複雑ですねぇ。
 
 例えば、そのダブル・バインドが気にならなくなっても、外的に起こっている問題は全然解決していない場合がある。コンサルティングやプロジェクト・マネジメントなどの場合は担当者の気持ちが軽くなっても、実際に外的世界で起こっている問題は解決されていないとやはりお話になりませんねぇ。

 あるいは、そのダブル・バインドを気にならなくなった時点で問題が解決ということもある。心理療法などの場合はこれですかねぇ。

 何れにしてもベイトソンではないけれど外的出来事や状況と内的認識と気持ち(情動)の円環的なループを考えていかないといけないのだろうし、ダブル・バインドが起きていることで今まで気づいていなかったより大きなループやシステムに気づけと言われているシグナルでもあるのだろうなぁと。

独り言


ダブル・バインドへの対処(その1/6)

 ダブル・バインドは、基本的な形式として「もし、あなたが◯◯をすれば罰せられる。同時に、もし、あなたが◯◯をしなければ罰せられる」を取っていたわけです。

 それで、以下のリンクで書いたようにダブル・バインドは何気ない会話の中でも起きているわけですが、ある意味、ダブル・バインドの二項対立の中に知らず知らずのうちに陥ってしまって嫌な気持ちとともに現状の小さな枠組みの中に囚われるのか?あるいは、ダブル・バインドの存在を認識したことで現状の小さな枠組みから出て、より大きな枠組の中で課題を解決していこうと考えるのか?は大きな分かれ目のように思ってきます。


 さて、そのようなわけで、ダブル・バインドへの対処方法(その1/6)について書いておきましょう。ここでの対処の要点は、ダブル・バインドにハマっている時、その主体は結構混乱していたり、うろたえていたりするため、まずは、心を落ち着かせるために、一般意味論で言うと外在的思考で問題を外在化する、認知科学で言うとメタ認知ということになると思います。


余談ですが、TOCを使うなら、自分の認識や気持ちを含め対立解消図[1]を書き始めることから始めるかもしれませんが、ある意味、自分がハマっているダブル・バインドの構造について、メタ視点を立てて冷静に紙に記述し始めるということがメタ認知につながってくるように思います。

それで、話を元に戻して、ダブル・バインドへの対処を考えてみましょう。これには、1)メタ認知する格好で自己という立場を認識する 、2)ダブル・バインドの構造の中で起こる情動を弱めて、事実を観察する、ということが重要のように思ってきます。[2]

事実認識から情動が起こるプロセスをメタ認知してみる

もちろん、これは特段難しいことを言っているわけではないのですが、まずは、いったん課題を保留して以下のようなフォーマットに従ってダブル・バインドの状況をコトバで記述してみることが重要だと思います。

私が ___(相手、あるいは出来事の特定の振舞いを)____ _____(具体的にどのように見たり、聞いたりして)______(何らかの感覚が生まれ)______、そして、_____ (気持ち、情動が生まれている)_____

この記述の面白いところは、一般意味論の構造微分に沿って考えると分かりやすいのですが、認識主体の地図として認識される、事実、認識プロセス、感覚、気持ち・情動というように認識論的なプロセスに還元してそれを対象としてメタ認知させるようなことを行なっている点でしょう。

心理療法家のミルトン・エリクソンのような手法で考えると、それぞれのプロセスの要素の間には因果関係はないとかんがえられるわけですから、そのプロセスがそうならないようにするための資源、資質を探していくことでひとまずは、そのダブル・バインドが起こっている状況を冷静に観察できる心身状態にはなることができるというわけです。

まずはダブル・バインドが解決された時の理想の気持ちを想像してみる

 これと似たような手法ですが、自分の気持ちをキーにして解決の方向性を見出すような場合です。同じようにダブル・バインドを前にして自分の気持ちを書き出し、そして理想的な状態として、その気持がどのような気持ちになっていれば良いのか?について考えてみるような場合です。

私は_____(否定的な××という気持ちを)____を感じています、(理想的には)____ (より肯定的な◯◯という気持ち)になっていたいとと思います。

もちろん、これは、ソリューション・フォーカスト・アプローチのスケーリング・クエスチョンと同じような構造になっていますが、まずは、外的世界における具体的な解決策は一旦保留して、自分の内的な心身状態を解決に向けて理想的な状態にしてみましょうという試みになってきます。

http://ori-japan.blogspot.jp/2012/11/blog-post_20.html
http://ori-japan.blogspot.jp/2012/11/blog-post_21.html

(つづく)

文献

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