2013年9月16日月曜日

時間結合についてのあれこれ



 人間の面倒なことは、五感で経験したいくつかの事実を一般化するような形式で、もっと抽象的なレベルで信念・価値観をつくっていること。

で、次回に同じような状況になると、この信念・価値観みたいなことが自動的に適用されて、ある気持が起こったり、あるいはある特定の反応をしてしまっていたりというところが良いところでもあり悪いところでもあるのでしょうかねぇ?

じゃあ、都合の悪い信念・価値観みたいなことを変えたいのだけれど・・・・これも時間結合の理論の中に書いてあったかなぁ・・・・・

まぁ、コージブスキーの時間結合(Time-Binding)ってアルバート・エリスのABCモデルの元ネタでもあるのですよねぇ・・・・・(笑)
 
 独り言


時間結合についてのあれこれ

 一般意味論に時間結合(Time-Binding)という概念がありますが、今日はこれについて書いておきましょう。

 一般意味論の定義によれば、時間結合とは、人は自分の経験を文字や抽象化された記号として表現することができるため、この文字や記号を通して、時間や空間を超えて次世代に情報を伝えることができる。これは人間だけが持っている能力だ・・・というのがそれにあたります。[1]

  例えば、現代に生きている我々は、「古事記」や「日本書紀」を読み、さらに「魏志」「隋書」などと比較し、さらに、考古学的な事実と突き合わせることで当時の状況がどのようなものだったのか?推定をすることができる、逆に言えば、世代を超えて情報が受け継がれていることになるわけです。

 もちろん、このような話をすると時間結合は歴史や考古学だけの問題か、とも思われてしまうわけですが、実はそうではなく、時間結合の概念は、個人の経験を対象として、その人が何を経験し、その結果、時間経過の中で、抽象的なレベルでの信念・価値観、あるいはスキーマと言われる物事の見方を規定する枠組みをどのように構築してきたのか?を説明する原理でもあるわけです。

 つまり、人間の厄介なところは、例えば、子供のころ犬に噛まれた、吠えられたという現実感を伴った経験があった場合、それが、「犬は怖い」とか「犬は危険な生き物である」というような抽象的なレベルでのスキーマが形成されるのが問題になるというわけです。

 この場合、自分自身の中で非常に抽象的なレベルのスキーマである、「犬は怖い」というのが形成される、このスキーマが時間や空間を超えて、この人の中で形成され、認識主体に犬が認識されると何らかの情動や振る舞いが喚起されることになるわけです。

 では、このあたりについてどのように対処するのか?について書かれたのが「PRACTICING CONSCIOUS TIME-BINDING[2]ということになってくるわけです。

 一般意味論には「抽象過程への自覚」という言葉がありますが、ここではもう一度五感の経験に戻って、時系列的な経過をたどりながら、どのようにその信念・価値観が形成されたのか?意識的に再体験しないさい、ということが書かれていることになるわけです。

 もちろん、この途中で、事実から生じる意味をリフレーミングするような形式になる必要があると思いますが、心理療法家のミルトン・エリクソンはこのあたりのことをクライアントがあまり意識しない形式でリフレーミングしているわけですが、こういうのを見ると、流石だなぁ・・・と思ってくるわけですねぇ。

  で、おまけですが、ネットに「コージブスキーの時間結合とフッサールの現象学」という講義が落ちていたので貼り付けておくことにしましょう。



Gad Horowitz [(r)GS] Lecture 21 - Korzybski’s Timebinding & Husserl’s Phenomenology from FastBodies on Vimeo.
 
(つづく)

文献

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