2013年9月6日金曜日

SWOTから SOAR へ



SWOTと言えば、自社を、強み、弱み、機会、脅威の視点から分析するMBAのケースやコンサルティングなんかで使う、よく知られた戦略構築のフレームワークのひとつです。

 で、最近は SWOTに変わる SOAR というのが提唱されています。

そもそも、SOAR と言えば、ハーバート・サイモンとアレン・ニューウェルが提唱した(コンサルタントがよく使う現状―理想を定義してそれを埋める道筋を示す FIT-GAPのフレームワークのもとになっている)人の認知を含む問題解決のアーキテクチャーです。余談ですが、トヨタに「ソアラ」なんていう車がありますが、語源は同じとなります。

で、最近、この名前を継承する、SOAR、つまり、強み、機会、野望、結果というようなソリューション・フォーカスト・アプローチを戦略構築のプロセスに落としたようなフレームワークが提唱されています。

これに関連して戦略の話をすると、「理想が実現するとしたらそれは何?」という具合に理想に焦点をあて、現状の枠組みの外側に理想を見出し、理想と現状とのギャップをポジティブ・フィードバックで埋める道筋を考えることが戦略をつくることですから、「成りたくない」ものに焦点を当てて(サイバネティックスで言う)ネガティブ・フィードバックで修正をかけても戦略の構築にはならないという考え方が背景にあるわけです。

逆の言い方をすると SWOTを真面目にやればやるほど問題修正に焦点があたるので、少なくとも経営戦略の構築には向いていない・・・・ということになってくるわけですねぇ。これは、実際にSWOTを使ってみるとこれはよく理解できますねぇ・・・・・

 独り言


SWOTから SOAR

Rapid Strategy Development . . .Get Engagement and Results Quicker[1]というタイトルのドキュメントを読んでいたのですがこれが中々面白いときています。

内容は、はじめに、MBAなんかで習ったり、戦コンや経営企画などの仕事に従事したりしている人が使う SWOTS : Strength W: Weakness O: Opportunities T: Threat)というフレームワークが取り上げられています。

でここでは、まず、ここで戦略構築において、既存の枠組みの元で「弱み」や「脅威」に焦点を当てて「どうしようか?」と考えても、も百害あって一理なしだよねぇ・・・・ということが語られています。

 それで、そもそも論に返って「戦略とは何?」と考えると、理想と現実のギャップを認識してそのギャップを埋める道筋を少なくとも3つ考えることだ、と昔勤務していた会社で習った記憶があるわけですが・・・・・(笑)

 でも、ここに落とし穴があって、たいていの人は、過去の体験から身につけた現状もっている認識の枠組みから理想というのを考えてしまうこと。つまり、普通の人間は、現在、普段は意識にのぼっていない何らかの前提条件が未来もずっと続くと考えて過去の延長で未来を考えてしまうという構図がここにあるわけです。

 もちろん、ここで「過去の延長でないやり方で未来の理想を考える方法があるのか?」という疑問が沸くのが人情というものでは、ことのひとつの答えが SOARのフレームワークということになってくるわけです。

 このフレームワークは、

S: Strength 強み「本当に強みとしているのは何か?(事実ベースで)」
O: Opportunities 機会「我々の総体として強みを生かせる、拡大できるのはどこか?」
A: Aspirations 野望「もし朝起きて望む奇跡が起きていたらそれはどこで分かるか?」
R: Results 結果 「目に見える形式で何を実現することが可能か?」

 で、成り立っています。

で、ここで非常に面白いのは、心理療法家のミルトン・エリクソンから派生した心理療法の一派であるソリューション・フォーカスト・アプローチとほとんど同じような形式になっていること。つまり、強みや実際に事実ベースで上手くいっていることに焦点を当てて、(サイバネティクスのポジティブ・フィードバックでもって)それをもっと協調するには具体的にどのようにしたら良いのか?という視点でこのプロセスが組み立てられていることが分かります。

それで、SOARのもう少し具体的なプロセスについては、「Appreciative Intent: Inspiration to SOAR A New Framework for Strategic Planning[2]を読んでいただくとよく分かるように思います。

で、余談ですがこういったフレームワークを使いこなせるかどうか?というのはマインドの問題であると思いますが、いつも経営者視点で「誰から何と言われようがオレはこうしたい」というのを考えている人でないと機能しないフレームワークのようにも思ってくるわけです。

(参考)

(つづく)

文献
[2]https://positivechange.org/wp-content/uploads/2011/12/Strategic_Inquiry_Appreciative_Intent.pdf

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