2013年9月22日日曜日

TOC 戦略&戦術ツリー(その3)



PMBOKでは基本的にはひとつのプロジェクトをどのようにマネジメントするのか?というプロセスしか想定されていません。

従って、いくつかのプロジェクトを束ねる形式でプログラムをどのようにマネジメントするのか?ということについてはプロジェクト・マネジメントとは別の視点が必要だということになってくるわけですねぇ。

それで、TOCの場合は、個々のプロジェクト・マネジメントをTOC-CCPM(クリティカル・チェーン・プロジェクト・マネジメント)で回して、それらのプロジェクトを束ねたプログラム・マネジメントについて全体最適化を考慮して S&Tツリーに数値目標を入れて5フォーカシング・ステップを回すという格好になっているわけですねぇ。

もちろん、このあたりになると、自社のこともさることながら、自社の製品やサービスを通して顧客の業績を伸ばすにはどうした良いのか?とか色々と考える必要があるので、結局「経営」というところになってきてしまうのですけれどもねぇ・・・・・・・

 独り言


個々のプロジェクトをまとめたS&Tツリー

 ここではプロジェクトに関するTOC S&Tツリー(戦略&戦術ツリー)[1]の例をあげておきましょう。ここでは、レベル3までしかブレイクダウンされていませんが、実際の場面ではレベル4、レベル5とブレイクダウンされて数値目標まで明確にしたより詳細化されたツリーを構築して活用する必要があります。



 それで、まず、このツリーで想定しているのは「プロジェクト」をサービスとして販売しているような会社を想定しています。例えば、受託でシステムを開発している会社、新薬のR&Dのように研究開発プロジェクトを請け負っている会社など、プロジェクトを売って生計を立てているような会社です。もちろん、消費財を販売している会社、機会部品を販売している会社などあると思いますが、この場合は別のテンプレートを使う格好になっています。

 それで、ツリーの各要素の中身は、最終的な目標として例えば、4年以内に現在の売上高と同じ額の利益をあげるというゴールの元、それをどのように実現すれば良いのか?を以下の要素に分解した


項目
質問
必要条件
なぜ変化が必要なのか?
戦略
具体的に計測できる変化のゴールは何か?
並行条件
戦略と戦術をつなぐための並行条件
戦術
変化の目標を具体的に達成する最適な方法(プロセス、ポリシー、測定方法などの変更)
十分条件
それが行われないと戦術の実行を危うくなるため、そうならないようなアドバイスや警告

ロジック・ツリーで繋がれていることになります。(余談ですが、こういった考え方の良い点は、目的合理性の元に具体的に何をするのか?何をしないのか?という話だけすれば良いので、逆に言うと、変な精神論に陥ることを防いでくれるというのは良いところなのでしょう。笑)
 
 もちろん、こういった総合的なツリーが提供されると、どうしてもERPのビッグバン・アプローチのように現状を否定する形式で押し付けられた理想形に一気になんでも変えようとする輩が現れるわけですが、ここで重要なのは、このツリーをモノサシとして企業の業績向上の最も制約となっている現状のボトルネックは何か?を仮説ベースで特定し、業績を向上するためにレバレッジ・ポイントとなり得るのはどこか?現状の強みをもっと生かすには?あるいは伸ばすのは具体的にどうするのか?付き合っている顧客のビジネスを伸ばす提案は何か?・・・・・を考えながら使うという形式になってきます。

 もちろん、この過程では実体を良く観察し、考えに考えて考え抜いてツリーを構築し展開していかなければいけないところもあるため、テンプレートをちょこっと適用すればなんとかなる・・・とは単純に行かないところもあるように思います。
  
(つづく)

文献
(参考)https://www.harmonytoc.com/What-Is-TOC-Strategy-and-Tactic-Trees

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