2013年10月27日日曜日

クリティカル・シンキングとE-Prime(一般意味論)



 クリティカル・シンキングとひと口に言っても、生身の人間が自分の神経を使ってやるわけですし、特に、五感の感覚を言語化するプロセスにおいて何らかのバイアスがかかる落とし穴がてんこ盛りになっているわけであり、五感→言語→概念のような抽象化、反対に、概念→言語→五感、のような具体化のプロセスにおいてバイアスがかからないようにすることは一苦労というわけです。

で、ここでのポイントは「あまりのも早く一般化しない」ためのテクニック、あるいは「概念的なことをきちんと五感の感覚の事実として認識する」技法としてアルフレッド・コージブスキーの創始した一般意味論の概念としての E-Prime が示されているわけですが、日本語でやってみてもきちんと当てはまるのが非常に面白いところなのだろうなぁ・・・と考えているところだったわけです・・・・まぁ、ひと口にクリティカル・シンキングと言っても人の認知のプロセスについて考えておかないと上手くいかないというわけですねぇ(笑)。

 独り言


五感の感覚で事実を描写することから始めるのは案外重要かも・・・

10年くらい前からビジネス・パーソンの間でクリティカル・シンキング[1]と呼ばれるような方法論が流行っている!?イメージがあるのですが、個人的にはこれが中々曲者のように思ってきます。

クリティカル・シンキングを行う場合、まず、事実をじっくり観察し、それの事実から正しい推論を行って一般的な法則を導く、といった思考プロセスを回す必要があるわけですが、自分の持っている一般的な知識から、観察した事実や現象をあまりにも早く一般化してしまうと、そこに含まれる何か重要な事実を見逃してしまう恐れがあるといったことになるわけです。

それで、アルフレッド・コージブスキーの創始した一般意味論の概念の中に E-Prime という概念が存在しています。これは 物事を表現する場合 TO-BEのような BE動詞を廃して、事実を、目で見て、耳で聞いて、感じた・・・といった五感で観察した動詞で表現しましょうという概念ですが、実際に TO-BEを止めて E-Prime で表現すると面白いことが分かるのも事実のように思えてくるわけです。

それで、「TO BE OR NOT TO BE:E-Prime As a Tools for Critical Thinking[2]という一般意味論の E-Prime をクリティカル・シンキングのツールとして使おうというタイトルのエッセーを読んでいたわけですが、この中から少しこの概念をご紹介しておきましょう。

それで、TO-BEの使い方には以下の2つが示されています。

·        名詞句1 + TO-BE + 名詞句2  (アイデンティティ)
·        名詞句 1  + TO-BE + 形容詞句 2 (叙述)

それで、特に重要なのが(アイデンティティ)のほうですがこのエッセーでは以下のような例が示されています。

·        彼は農家だ

もちろん、これは「あまりにも早く一般化」、あるいは世間一般言うところのレッテル貼りがなされているようなところがあるので、実際には E-Prime を使って

·        3エイカーの狭い土地を耕して暮らしている (ところを見せてもらった)
·        2000エイカーの土地を保有していて自分で耕作している(と本人か聞いた)
·        国から補助金をもらって何も実際は何もしていない(と本人から聞いた)

のように表現してみる必要があるという具合です。

上の表現を読むとひと口に「農家」といってもそこには一般化される前の色々な事実が存在しているわけであり、単に「農家」というキーワードでクリティカル・シンキングをはじめてしまうと議論がトンデモ方向に言ってしまうこともあるということになるわけです。

もちろん、余談として、あえて相手を混乱させるような方向として心理療法家のミルトン・エリクソンは BE 動詞を使い話の抽象度を上げて ( Is of Identity)でおしゃべりするようなこともあるわけですが、まずは、E-Prime を使って自分が観察した事実を五感の言葉で正確に表現してみるのは非常に重要なことのように思えてくるわけです。

(参考)
http://ori-japan.blogspot.jp/2013/01/blog-post_21.html

(つづく)

文献

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