2013年11月2日土曜日

サイバネティクスとステークホールダー・マネジメント



 ステークホールダーはそのまま訳すと「利害関係者」ということなのですが、プロジェクト・マネジメントなどのコンテクストでもこのステークホールダーのマネジメントというのは最も頭の痛い問題のひとつでもあるわけです。

 それで、もっと的確にテークホールダーの語源である「株主」と訳してしまうと、その株主が株の値上がりによりキャピタル・ゲインの短期保有なのか?あるいは配当ねらいの長期保有なのか?は別にしても、結局は、何らかの金銭的価値に還元される「金の切れ目が縁の切れ目」という関係ということになってしまうわけです。

 で、このあたりの関係を金銭的なことも含めるにしても、もっと文化的なところでつながっているとか共通の価値観でつながっているとか(新興宗教みたいな感じではなくて)もう少し別の切り口からその関係性を定義できないのだろうか?と考えると、やっぱりサイバネティクスに行き着くのですよねぇ・・・・・もちろん、実践は理論通りにはいかないので、ステークホールダー・マネジメントの実践は結構ベタな感じで結局は「政治」になっちゃうと思いますけれどねぇ・・・・(笑)。

 独り言


ステークホールダー・マネジメントの理論

プロジェクト・マネジメントの知識体系である PMBOK の第五版から、ステークホールダー・マネジメントは別の知識領域として別立てで取り出されているのはご存知のとおりです。[1]

もちろん、何らかの方法論やプロセスを演繹的に実体に当てはめたからといって上手くいかないのがこういった方法論の難しいところでもあるわけでが、個人的には、もう少し大上段にかまえて、国や企業(間)の文化の違いなども考慮されているモデルをあたってみる感じになります。

それで、まずは利害関係者の組織―組織との関係を考える上でのサイバネティクスモデルがあります[2]。サイバネティクスをベースに構築されたこのモデルを見ると、4つのドメイン(文化、戦略、構造、オペレーション)と6つのプロセス(文化のガイダンス、戦略の実装、構造のガイダンス、パフォーマンスの評価、シングル・ループ学習、ダブル・ループ学習)から構成されており、組織のダイナミクスをこの枠組で見てみることになるわけです。

このモデルの特徴を少し書いておくと、文化的(文化人類学的)な要素が考慮されていたり、組織のパフォーマンスを向上させるだけはなく、以下に組織自体が学習し続けるためにはどのようにすれば良いのか?というところが考慮されていたりするところでしょう。

また、別の切り口から利害関係者間の関係がどのようになっているのか?あるいは利害関係者間の関係を今後どのようにしていったら良いのか?について書かれたモデルも存在しています。[2]

それで、結局は、経営者なりプロジェクト・マネジャーはステークホールダーの意識をゴールの達成に向け、具体的にどのように協力してもらうのか?のようなところに持っていくことになるのでしょうけれども、実際には「政治」の世界になってくるので、中々苦労するのも事実なのだろうなぁ・・・・と思うところでもあるわけです。

(つづく)

文献
[3]http://www.business-systems-review.org/BSR.Vol.2-Iss.2-Symposium.Valencia.Sciarelli.&.Tani.Network.Stakeholders.pdf

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