2013年11月9日土曜日

一般意味論:21世紀をサバイバルするためのクリティカル・シンキング



 コトバは創造性を引き出す源泉ともなるし、人を惑わす要因ともなる

自治体や企業の研修などを実施して受講者の方々にはロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングを随分やってもらったことがあります。

で、こういう場面を重ねるうちに、受講者の方々が、参加者の企業文化や経験などに裏付けられた(良い意味でも悪い意味で)ヒューリスティックスや認知バイアスからくる「暗黙の前提」を置いて考えていることを理解することになるわけです。

もちろんクリティカル・シンキングではこの「暗黙の前提」が何か?に着目しますが、「暗黙の前提」がどのようにつくられたのか? あるいは、前提がどのように認識それ自体や行動に影響を及ぼすのか?ということにはあまり着目していないわけです。

逆の言い方をすると、自分でこのヒューリスティックスや認知バイアスに気付いて、これを補正するプロセスを持っていないと、少なくともバイアスの影響を極力小さくした純粋なロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングは難しいことになってきます。

それで、研修だけではなくコンサルティングやプロジェクト・マネジメントなどに従事する中、私がたどりついたその答えの一つが一般意味論ということになるわけです。

一般意味論について、特に、現実の出来事が認識主体にどのように知覚されて神経系に取り込まれ、コトバや記号としてどのように抽象化されて概念をつくっているのか?そのプロセス自体を追うことで自分のヒューリスティックスや認知バイアスに気づこうというのが「地図はそれが示す領土にあらず」でお馴染みの一般意味論の試みのようにも思えてくるわけです。

もっとも、本当のところは「地図はそれが示す領土にあらず」というよりも「領土がどのように地図になっているのか?」そのプロセスを自覚するのが一般意味論の要諦ということになるわけですが・・・・

ひとり言


ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングのベースとしての一般意味論

今日は一般意味論の研究者であるケネス・ジョンソン博士の「CRITICAL THINKING
FOR SURVIVAL IN THE 21st CENTURY」[1]をご紹介しておきましょう。

 簡単に言うと、私たちは、子供のころから、書き方とか文法とか読み方とかコトバについて色々習うわけです。

しかし、コトバがどのように知覚や認識に影響を及ぼしているのか?とかコトバが抽象的な概念を理解する上でどのように役に立っているのか?を習うことはないということになってくるわけです。

それで、ジョンソン博士は、コトバ自体に私たちの知覚や認識を惑わす機能がてんこ盛りになっているわけですが、このあたりのことを理解するために一般意味論を学んだらいいのでは?と奨めていることになるわけです。

一つ例をあげておきましょう。内容は以下のリンクで書いたのと同じようなことなのですが・・・・

http://ori-japan.blogspot.jp/2013/03/blog-post_7.html

さて、こんな感じでよいおとなになったとしても、コトバは人を迷わせているものでもあるわけです。

例えば、職場に「トーダイを出た新人が配属される」ということになったとしてみましょう。

その人を採用する時、その人個別の能力を調べるのではなくブランドで取っているのであれば過度に一般化された枠組みを適用しているのかもしれません。この場合、一般意味論が奨めているインデックスを付けることです。トーダイ卒1はトーダイ卒2にあらず。

あるいは、優秀な先輩のトーダイ卒1とトーダイ卒2から導かれた法則を候補者のトーダイ卒3にあてはめているのかもしれません。トーダイ卒1とトーダイ卒2に共通な特徴はトーダイ卒3にはあてはまらないかもしれません。

もちろん、一般意味論が奨めているのが、先入観を廃して、事実を観察し、どのように枠組みがつくられたのか?そのプロセスをもう一度確認してみることに尽きるわけです。

その意味では上の例でいうとトーダイ卒というのは一つのカテゴリーであり、枠組みであるわけですが、世の中、その人のその状況における働きっぷりそのものをみるのではなく、案外なんらかの色眼鏡を通して見ているということがよくあることだというわけです。もちろん、トーダイ卒を揶揄しているわけではなく、その人個人の人間性を見ないで単なるトーダイ卒という枠組みだけから見ているとするとそれはそれで問題なのでしょう・・・・というのが一般意味論でもあるわけです・・・・・・
 
(参考)

(つづく)

文献


記事の内容の正誤について、執筆者は一切保証いたしません。また、本書の内容、エクソサイズなどを実行した結果被った被害などについて著者は一切責任を負わないこととします。本ニュースレターの内容は、以下クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに従うものとします。但し、引用元の著作権は引用元に所属します。ご意見、ご感想は次へ tritune'`@''gmail.com





0 件のコメント:

コメントを投稿