2014年1月13日月曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:癒やしのメタファーのつくり方(その12)



   声は愉快に表情は怒った状態、あるいは、声は怒って、表情は愉快な状態のような場合、相手にはどういったメッセージとして伝わるのでしょうねぇ?(笑)。

ひとり言


癒やしのメタファーのつくり方(その12)
 
さて、昨日の続きを書いておきましょう。


 よく自己啓発書の中で「人を動かす」とか「自分の思うとおりに相手に命令する」ために催眠言語を使う、などと書いてあるアホな書籍が後を絶たないわけです。もっとも、ある意味「相手が自分の思い通りに動いてくれたら世の中の悩みのほとんどは解決する」的な考えで生きていたほうが悩みは少ないのでしょうけれども、それだけで世界征服ができるか?というとやはり世の中そういう単純な問題でもないように思えてくるわけです(笑)。

それで、ミルトン・エリクソンの技法を形式知化したエリクソニアン・ダイアモンドの提唱者であるジェフリー・ザイク博士のこのフレームワークを参照すると、こういったことがいかに的外れであるか理解できるでしょう。


 エリクソニアン・ダイアモンドでは、はじめに相手が何を望んでいるのか?といったゴールを引き出し、そのゴールを達成するために必要なリソースを引き出すために、ギフト・ラッピングされた暗示を、相手の状況に応じてテイラーメイドに仕立て、そして手を変え、品を変えて繰り出す・・・ということになっているからです。

 さらに、ここでパラドクス介入を行う場合も出てくるのでしょうが、これはあくまでも相手の望むゴールを達成するための目的合理性のもとに行われるということになってくるわけです。


 もちろん、日常生活ではセラピストやコーチとしてではなく、一人のひととして、直接の利害関係者と向き合う場面も出てくるでしょうが、こういった場面でも基本は win-win のゴールを探り、そしてゴールに向けて、こういった技法を使うということにもなってくるでしょう。
 
 さて、そのようなわけでベティ・アリス・エリクソン女史のドキュメントを読んでみましょう。[1]

 ここでは、間接暗示と直接暗示がわけのわからない状態でまぜこぜになっているところがあるわけですが、一番重要なところは、クライアントがセラピストから何かやらされていると感じることなく、あくまでも自発的に何かを選択し、そして行動しているというところを演出する必要があるということになるわけです。

 それで、

(翻訳は適当)

Tone of voice, the emphasis, the sequencing of the suggestion all give direct but
 indirect messages.

声のトーン、強弱、暗示のシーケンスすべては直接的だが間接的なメッセージとなる。

 And now you can close your eyes any time you want, now.

そして、今、あなたはいつでも好きな時に目を閉じることができます。今すぐ。

As you listen without even having to hear, you know youre understanding

音を聞き流している時にでも、あなたは理解しています。

There are ways, different ways, ways youve not even thought of, so many
ways for you to feel really comfortable,
 方法はあります、違う方法が、あなたが考えてもみなかった方法が、あなたが本当に快適だと感じる多くの方法が・・・・



(つづく)

文献
[1] http://www.ericksoncongress.com/IC11/handouts/FH08-AnecdotesAndMetaphors.pdf

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