2014年1月3日金曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:癒やしのメタファーのつくり方(その2)



  「~しなければならない」とか「~したほうがよい」と相手に直接アドバイスをしても、相手から抵抗を受けるのは、英語圏でも日本語圏でも同じというのは非常に興味深い点でもあります。

 では、相手の世界観に即して、自分のゴールに気付いてもらったり、自分の資源・資質に気付いてもらったりするにはメタファーや物語をつかったほうが抵抗を回避できるというのも英語圏でも日本語圏でも同じ・・・・というのは非常に興味深いところです。

 もちろん、こういった技法は心理療法のコンテクストだけではなく、日常生活や仕事の場面(プレゼンテーション他)、あるいは小説や物語を書く場合にも非常に応用範囲が広いように思ってくるわけです。

 それで、仕事の場面でも一応ロジカルであるのは重要なことだと思うわけですが、そんなことは分かった上で、こういった間接的なメタファーの技法を使えるようになると結構、格好が良いようにも思ってくるわけです。
 

ひとり言


癒やしのメタファーのつくり方(その2)

 ミルトン・H・エリクソン財団の後援で、2年に1度開催されている会議にエリクソン国際会議があります。2008年に開催されたこの会議で配布された資料に、ミルトン・エリクソンの次女でエリクソン財団とは別のエリクソン・インスティチュートに所属しているベティ・アリス・エリクソン女史の「Constructing Therapeutic Metaphors and Stories (癒やしのメタファーと物語のつくり方)」が非常に簡潔に良くまとまっていたのでこれをご紹介しておきましょう。[1]

 ミルトン・エリクソンはクライアントの認識や行動の変化を支援するためにクライアントに物語やメタファーを語ったことで知られていますが、具体的これをどのように構築するのか?と考えると非常に悩ましいところがあるわけです。


 もちろん、このメタファーはジェフリー・ザイク博士のエリクソニアン・ダイアモンドで言えば、1)ゴールが引き出され、2)ギフト・ラッピングされ、3)テーラメイドに仕立てられて、セラピストからクライアントに対してデリバーされるということになってきます。


それで、ベティ・アリス・エリクソン女史の資料に戻って少し眺めてみましょう。

メタファーを使う目的:クライアントに脅威を与えることなく、間接的に心地よく、簡単に記憶でき、愉しめるように癒やしのメッセージを与えるために使います。

 癒やしの物語は、
1.   クライアントによって定義されたゴールを持つ
A)     クライアントは別のゴールを選択することになるだろう
B)     クライアンは自分のゴールに変化させることになるだろう
   2.(資源、資質を)ゴールに結合するメッセージを提供する
         A) それはあなたとあなたを取り巻く人について話している
        B) それは真でなければならない
        C) それは、読んだり書いたりできることである

      3. メタファーは他のことに注意をそらすような側面を持っている
      4. メタファーは時には滑稽である
      5. メタファー教訓めいたものを含んでいる
      6. メタファーは状況をノーマライズする役割がある
      7. メタファーは有史以来用いられてきたものである


文献
[1] http://www.ericksoncongress.com/IC11/handouts/FH08-AnecdotesAndMetaphors.pd

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