2014年3月2日日曜日

ミルトン・エリクソンの技法(その7)



  非常に単純に言うと、「その時が来れば・・・事実として、そうなっているのが分かる(事実として、そう振舞っているのが分かる)・・・」・・・で、それが起こっていないのは何らかの必要条件が不足している・・・・というような暗示・・・



(2)時間利用のトゥルーイズム

 心理療法家のミルトン・H・エリクソンの技法について書かれている少し素性の分からない Web PDFを読んでいたのですが[1]案外、これがよく出来ているように思います。で書かれている内容は以下の項目で、

  1. トゥルーイズム
  2. 時間利用のトゥルーイズム
  3. Not Knowing / Not Doing 無知の知、無為の為
  4. オープン・エンドの暗示
  5. 全ての可能性をカバーする
  6. 複合的暗示
  7. Yes セット
  8. 否定形の利用
  9. 質問の利用

 元ネタは、以下のリンクで書いた著作ですが、少し解説しておきましょう。


 時間利用のトゥルーイズムについて。

 1976年ミルトン・エリクソンとアーネスト・ロッシの共著による Hypnotic Realites の中に以下のような記述があります。

Milton Erickson noticed that the statege of unconscious search and processing leading to hypnotic response require varying lengths of time in different patients .

ミルトン・エリクソンは、催眠的な反応を導く無意識の検索や処理のステージがそれぞれのクライアントによって異なる時間を要することに気がついていた。

 これについて、極端なことを言えば、例えば、催眠の暗示によって頭痛が10分で解消されるクライアントも入れば、治るまでに2-3日かかる、あるいは解消されないクライアントも居るということになります。それで、2-3日かかるクライアントに「あなたの頭痛はすぐ治ります」というようなことを言ったと仮定すると、クライアントからするとまったく現実味のない、つまり「トゥルーイズム」に即していない暗示や示唆を受けたことになってしまって「すぐには治らなかった」という認識になってしまうわけです。

 また、1979年に書かれたエリクソン、ロッシの共著による Hypnotherapy の中に以下があります。

Consequently, he thought it appropriate to allow the patient's own unconscious to determine the appropriate amout of time required for any response.

結果的に、彼(エリクソン)は、任意の反応に対して適切で十分な時間を患者自身の無意識が決定することを許可することが適切であると考えていた。

 つまり、エリクソンは「準備が整った時が治る時」のように形式で、クライアントが事実として認識できることを、ある意味、スケーラブルな時間軸に乗せて暗示を行うようなことをやっていたわけですが、これが時間利用のトゥルーイズムということになるわけです。つまり、その状況で何らかの必要条件が整った時に、事実としてそれが起る・・・というわけです。

 で、以下に例を示します。

.... sooner or later …. your hand is going to lift …. (eyes closed , or whatever)....”

「・・・遅かれ早かれ・・・あなたの手は上に上がっていくでしょう・・・(目を閉じていようが、もしくは何をしていようが)・・・・」

... your headache (or whatever) can now leave as soon as your system is ready for it to leave.....”

「あなたの頭痛(あるいは他のなんでも)は、あなたのシステムがそれを取り除く準備が出来た、まさにその時にそれを取り除くことができます・・・・」

... your symptom can now disappear as soon as you unconscious knows you can handle this issue in a more constructive manner..”

「あなたの症状は今まさに消えようとしています・・・・あなたの無意識が、あなたがもっと建設的な方法で、その課題に対処することができる・・・とわかるやいなや・・・」


 
つづく

(参考)


文献

[1]http://hypno-sence.webs.com/Practitioner%20course%20204/The%20Use%20of%20Language%20in%20Indirect%20Hypnosis.pdf

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