2014年5月30日金曜日

間違いだらけのゴール設定(その2)



 ゴール設定というのは、理想が達成されたところを強くイメージしてもらってゴールのイメージを固めていくのと、現状と理想をどのように埋めていくのか?日常的にいつも意識下で考え続けて、偶発的な出来事でさえ自然と利用していくような On Going のプロセスになるまで習慣化する必要がある、ということですねぇ。
 

エリクソニアン・アプローチとTOC思考プロセス

 昨日は、ゴール設定には3つの矛盾がつきまとう、という話をしました。


 それで、良いゴール設定の方法を考えると、ゴール設定と達成のプロセスの中で、1)適度な抽象度でゴールを設定し達成プロセスの行動の中で詳細化していく、2)過去から現在までに学んだ枠組みにとらわれず、かといって突拍子がないものでもなく、3)達成プロセスの中で偶発的に起る出来事を利用する、というような方向で、この矛盾を解消しながら前に進める手法が良いゴール設定+達成の方法だと考えているわけです。ここでは、この条件を満たす、個人的にお勧めの方法を2つ紹介しておきましょう。もちろん、もっと探せば他の方法もあるかもしれませんけれども。

 以下がその手法です。

  • エリクソニアン・アプローチ:1つめは心理療法家のミルトン・エリクソンが使用したエリクソニアン・アプローチもしくは、それから派生したブリーフセラピーの手法。
  • TOC思考プロセス:2つめは、 TOC 思考プロセスと5つのツリー(樹形図)です。



 2つの手法の共通点は、現状から理想に至る道筋を導き出すというところ。つまり、両方とも戦略的だということです。また、ここではクライアントとコーチ(コンサルタント)のような状況で使われることを前提としています。

 それで、エリクソニアン・アプローチはどちらかというと無意識から資源・資質を引き出して行動として外的な世界に働きかけを支援するアプローチ。また、TOC思考プロセス意識で物理的な世界で起こっている問題について徹底的に考えてもらって、問題を構造化して、既存の枠組みにとらわれないゴール設定と問題解決のレバレッジ・ポイントと解決までの行動を明確化する、アプローチだと言えるでしょう。

 余談ですが、TOC思考プロセスは、エリクソン派生で現在の問題のパターン崩しに焦点を当てるMRIと理想の未来と解決方法に焦点を当てるSFBTをくっつけたような構造になっているのが面白いところです。その意味では無意識から行くか、意識から行くかの違いだけで同じような構造になっているのだと思います。

エリクソニアン・アプローチ+派生のブリーフセラピー

 では、最初にエリクソニアン・アプローチもしくはそれから派生したブリーフセラピーの手法の説明から。

 以下のリンクで、


 エリクソン派の心理療法家であるジェフリー・ザイク、スティーブン・ギリガン両博士編纂の著作Brief therapy: myths , methods, and metaphors [1]Well-Formed Goal のガイドラインが以下のように示されていました。



1. They are small rather than large.
2. They are salient to the client.
3. They are described in specific , concrete behavioral terms.
4. They are realistically achievable.
5. They are perceived as difficult , involving hard work.
6. They are described as “ the start of something.” NOT the “end of something.”


1. ゴールは大きいより小さく。
2. ゴールは、クライアントからみて際立っていることを。
3. ゴールは、詳細に具体的な行動として表す。
4. ゴールは、現実的に達成可能なものを。
5. ゴールは、困難で努力を伴うと分かっていることを。
6. ゴールは、「何かを終わらせる」ではなく「何かを始める」形式で表す。



 もちろん、これはクライアントとコーチの間の対話の中で、明示的、あるいは間接暗示を使って暗黙的に明らかにされていくことになります。


 で、このゴール設定を含む、エリクソン派のプロセスはザイク博士のエリクソニアン・ダイアモンドというフレームワークを使って回すことになります。


 それで、ここらへんはミルトン・エリクソンがやってた心理療法のプロセスの近似なのでかなり本格的で、実際にきちんとやるのはかなり鍛錬しないと難しいということがあります。

 なので、よほどのエリクソンマニアの心理学大学院の院生でもない限り教えてあげても理解できないと思いますので、明日は、誰にでも使えるこのもっと簡易版を紹介することにしたいと思います。

(つづく) 
文献

[1]http://www.amazon.co.jp/Brief-Therapy-Myths-Methods-Metaphors/dp/087630577X

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