2014年5月10日土曜日

E-プライムを超えて



 英語の『BE動詞』を使った表現にすると、メタ・メッセージを含んだ催眠言語のように含みをもたせた言い方になり、『E-Prime』を使うと事実を記述しただけの醒めた言い方になるということですねぇ・・・・(笑)。まぁ、ものは言いよう・・・ですねぇ。          


E-プライムを超えて

 一般意味論に 『E-プライム』という概念と技法があります。

 で、「これが一体何の役に立つのだろうか?」といった即物的な疑問は少し保留して、ロバート・アントン・ウィルソンの書いた『Beyoned the E-Prime[1]を読んでいたところだったわけです。

 『E-プライム』を簡単に説明しましょう。端的に言うとBE動詞』を使わないで表現することです。

 「なぜ、こういう技法が推奨されるのか?」を考える前に『BE動詞』を使った弊害について考えてみましょう。見たり聞いたり感じた出来事や事実ををコトバを使って、例えば、 He is happy .のように表現してしまうと、何かの根拠にもとづいて同定(Identify)しているという意味で「彼は幸福だ!」と言っているのか、あるいは、観察者の主観的な予見(Predict)にもとづいて「彼は幸福だ!(のように思われる・・・推測だけれど・・・)」なのか?分からなくなってしまうことがあります。

 これは、一般意味論が言う(情報の)「抽象過程」において『事実認識』と『推論』違いを曖昧にしてしまうため、コトバと実体が一時的に齟齬を生じた正気 でない(Unsane)の状態が発生してしまって都合が悪いというわけです。

 それで、Unsane の状態から正気(Sane)に戻るために生み出された概念が『BE動詞』を使わずに、「(事実に基づいた)同定」なのか「単なる推論、予見」なのかの区別をつけ必要があることになります。もちろん、“BE動詞”を使って表現する形式が English -Standard 、”BE動詞”を使わずに表現する形式が English-Prime と呼ばれているため、この概念を日本語に置き換えると Japanese – Standard (J-Standard)Japanese-Prime(J-Prime)という概念に置き換える必要があるのかもしれませんけれども・・・・

 で、ロバート・アントン・ウィルソンのエッセーを読むと、コージブスキーのこの説がサピア=ウォーフの仮説[2]仮説に基づいたものであることが分かるのと、実際Aのついて『BE動詞』を使った表現がBのついた『E-プライム』に置き換えられていることが分かるわけです。
 


lA. The electron is a wave.
lB. The electron appears as a wave when measured with instrument-l.
2A. The electron is a particle.
2B. The electron appears as a particle when measured with instrument-2.
3A. John is lethargic and unhappy.
3B. John appears lethargic and unhappy in the office.
4A. John is bright and cheerful.
4B. John appears bright and cheerful on holiday at the beach.
5A. This is the knife the first man used to stab the second man.
5B. The first man appeared to stab the second man with what looked like a knife to me.
6A. The car involved in the hit-and-run accident was a blue Ford.
6B. In memory, I think I recall the car involved in the hit-and-run accident as a blue Ford.
7A. This is a fascist idea.
7B. This seems like a fascist idea to me.
8A. Beethoven is better than Mozart.
8B. In my present mixed state of musical education and ignorance, Beethoven seems better to me than Mozart.
9A. That is a sexist movie.
9B. That seems like a sexist movie to me.
10A. The fetus is a person.
10B. In my system of metaphysics, I classify the fetus as a person.


 で、個人的にはどっちが悪いということはないと考えていて、演説とかプレゼンで相手に何か伝える時に「含み」を持たせたい時には『BE動詞』をつかった E-Standard の表現すれば良いし、事実を把握するために「含み」を極力排除したいときは『E-プライム』を使った表現にすれば良いということになるわけですねぇ。

 もちろん、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングを使う場合は『E-プライム』で表現しないといけないのでしょうけれどもねぇ・・・・・・

(参考)
 
文献

[2]http://ja.wikipedia.org/wiki/サピア=ウォーフの仮説


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